2014.08.15 Fri
新しいメンバーが加わり、今春も元気にスタートした和光大学GF読書会。
井上輝子先生のあたたかいまなざしと意見の交通整理によって楽しく進み、予定の2冊を読了しました。そんな読書会の様子を新メンバーのひとりである私Monchyが感想を交えて報告します。
取り上げたのは、次の2冊です。
〇4月~5月 竹信三恵子『家事労働ハラスメント』(岩波新書)
〇6月~7月 上野千鶴子『女たちのサバイバル作戦』(文藝春秋)
いずれも世間で話題の書であり、なおかつメンバーが「是非、この読書会で読みたい!」と推薦した図書。ひとり1回の報告をという条件は、まごまごしていると出番がなくなってしまうかのような勢いで、あっさりクリア。それぞれが作成したレジュメをもとに、議論にもついつい熱が入ります。さらに前期は、大学の授業とのタイアップで企画した著者の講演に参加し、著者の意見に直接触れたことで、両書ともに中身の理解はより深まりました。
『家事労働ハラスメント』では、読書会メンバーが「家事労働ハラスメント」を受けてきたという実感の話がたくさんでました。家事を語るときに、それぞれのおかれた生活状況から、ついつい感情的になるところを、本書が示してくれたように、社会のダイナミズムと関連づけて捉えることで、冷静な議論のきっかけがつかめたと思います。「家事ハラ」という新たな名づけのおかげではないでしょうか。
『女たちのサバイバル作戦』。読書会メンバーにとっても、均等法以降の30年の過ごし方は様々で、女の生き方の縮図のようです。がんばって闘って働き続けた人、労働の場所から撤退したことが「がんばれなかった」という自責になっている人、あるいは何かからはじき出されたような怒りを感じている人、はたまた「そんなにがんばらないといけないの?」という疑問をもっている人など、立場も思いもそれぞれ違います。

本書を読みすすめる過程で、ネオリベの価値観を少なからず内面化していることに気づいたと告白した人がいました。逆に、「がんばる」をキーワードにすることで女が分断されてはいけないと語った人もいました。ケアをフェミニズムと親和的に語るための言葉が必要なこともみえてきました。著者が本書で示したサバイバル作戦をもとに、立場の違う私たちが考えた生きのび策のひとつは、地域社会のなかでゆるやかな関係をつくり助けあってきた「おばさん」の生き方に学ぶ、でした。(Monchy)
タグ:和光大学、読書会、報告
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