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SR(社会的責任)をめぐる冒険:その7

2013.12.03 Tue

去る11月1日(金)、東京・表参道(会場は国連大学1Fにある、地球環境パートナーシッププラザ。解放感があって多様な用途で使える、素敵な場所です。ちなみに東京ウィメンズプラザも、すぐ隣の建物に。実はそのことを知らずに会場ヘ向かったわたしは、渋谷駅の人波に辟易としながら会場そばまで行って、「こんな素敵な、多様な人の集う場所に女性センターが!」と驚き、時間がなかったので文字通り駆け足で館内をめぐりました。女性センターがこういう場所にあるっていいなぁー。&また、ゆっくり訪れてみたいです)にて、ISO26000発行3周年記念セミナー「社会的責任(SR)普及の現在地~発行から3年を振り返る~」を開催しました。主催は、わたしが所属するNPO法人参画プラネットが今年度、幹事団体としてかかわっている「社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク(NNネット)」です。

 

このセミナーの報告の後半部分をわたしが執筆しましたので、今回はそれをご紹介させていただきます。

<前半>キーノートスピーチ(日本ILO協議会 熊谷謙一さん)、およびパネルディスカッション(パネリストは企業セクター:株式会社伊藤園CSR推進部長 笹谷秀光さん、自治体セクター:東京都国分寺市 選挙管理委員会事務局長 富澤守さん、労働セクター:熊谷謙一さん、およびコーディネーターにNPO/NGOセクター:NNネット幹事団体/CSOネットワーク事務局長 黒田かをりさん)

<後半>ポスターセッション(発表は5団体)、交流会・SR川柳大賞の発表(←わたしの執筆部分はこちら)

 

・・・と、「あとはウエブを見てくれ!」というのはあまりに芸がないので、報告の補足として、この日、国分寺市の富澤さんには、市の公共調達条例についてお話を伺いました。平成18年に「価格のみの競争からの脱却」を目指して検討が始まり、平成24年に完成したこの条例は、5つの基本理念として「公正性、透明性及び競争性が確保されること」「調達品における良好な品質が確保されること」「良好な市民サービスが確保されること」「調達における適正な手続が確保されること」「良好な調達実績を有する事業者及び地域社会の発展に寄与する事業者を適正に評価すること」と定めています。そして、事業者に求められる取り組み事項の一つに、男女共同参画も明記されています。どのように運用されていくのかはこれからの実績の積み重ねによりますが、法制化、明文化したことの意義は大きいと思います。お時間のある方、この画期的な条例にぜひ一度お目通しいただければ幸いです。

さらに、この自治体の「公共調達」については、今年6月にIIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]が、「自治体における「社会責任(SR)への取り組み調査」を全国規模で行っています。この調査は都道府県(47)、政令指定都市(20)、政令市以外の県庁所在地市(31)、計98自治体を対象としたもので、項目ごとの結果と分析が出ています。ここにも、例えば「調達先における女性従業員の活躍支援について」「調達先におけるワークライフバランス、働き続けやすさの向上について」など、男女共同参画に関係する質問項目がいくつか含まれていますので、このテーマと現状にご関心のある方、合わせてお目通しください。(中村奈津子)

タグ:SR(社会的責任)をめぐる冒険