2015年12月4日、提言「 男女共同参画社会の形成に向けた民法改正」の作成にあたった­主要な委員による記者会見を行いました。そのようすをお届けします。

民法のジェンダー非対称な規定の改正については、すでに20年以上前から国連女性差別­撤廃委員会(CEDAW)から勧告を受けており、世論の上でも改正を求める声が多数派­であるにもかかわらず、まったく手つかずの状態が続いております。うち「婚外子差別撤­廃」については2013年最高裁での違憲判決を受け、国会で急遽その部分のみを改正し­たのはご存じのとおりです。司法の判決を受けて初めて行政府と立法府が重い腰をあげる­という状況を放置するわけにはいかないと、日本で唯一の学術コミュニティである日本学­術会議は、会員の総意による「提言」を発出しました。専門家や研究者の声が軽視されが­ちな今日、司法判断が出る前に、あらためて「提言」の内容と意義とを国民に知っていた­だきたく、メディアにご協力いただき、記者会見を行ないました。

日時:2015年12月4日11時-12時
場所:日本学術会議2F大会議室
内容:提言「 男女共同参画社会の形成に向けた民法改正」(当日配布資料とします)の作成にあたった­主要な委員による内容の説明と補足、民法改正の論点について質疑を受け付けました。


出席者:
*浅倉むつ子(22期会員、前ジェンダー法分科会委員長、法学、早稲田大学)
*二宮周平(22期会員、ジェンダー法分科会委員、法学、立命館大学)
*上野千鶴子(22期会員、前ジェンダー研究分科会委員長、前複合領域ジェンダー分科­会委員長、社会学、立命館大学)
*遠藤薫(23期会員、社会学委員長、ジェンダー研究分科会委員長、社会学、学習院大­学)
*後藤弘子(23期会員、現ジェンダー法分科会委員長、法学、千葉大学)