
① 「三年目のあそび」
今年のお正月は、拍子抜けするぐらい、暖かく気持ちのよい新年の幕開けでした。
現在、暮らしている北陸の若狭も、実家のある岐阜の飛騨も、雪のないお正月。
暮らしや活動するには、身動きとりやすく、ありがたいのですが、
やっぱり、どこか、居心地悪く、次の季節、その次の季節への影響が心配になります。
私は、3年前の春まで公務員でした。
いろいろな思い、きっかけ、タイミングが重なり合わさって、公務員を退職し、地元を離れ、空き家に移住し、米農家の主婦となりました。
こちらでは、農家の主婦の日々のくらしの中で、感じたこと、暮らしの様子などをご紹介させていただければと思います。
(どんな農業をしているかは、こちらのHP「島光」(しまひかり)をご覧いただければ幸いです)
http://shimahikari.jp/

この季節は、お米農家にとっては農閑期。
田畑に出ることは少ないですが、お餅を搗いたり、糀やお味噌を仕込んだり、収穫してハウスに干している大豆やえごまの脱穀や選別をしたり、お漬物を漬け・・・。と、家族の日々の暮らしのための「しごと」に忙しい毎日を送っています。
今年は、私たちがお米農家として独立就農して3年目となります。
当たり前ですが、日本では、お米は1年に1回しか作れません。
10年やって、10回。
50年やって、50回。
成功も失敗も、たった、それだけしか経験できない。
貴重な、貴重な、一年です。
しかも、毎年、毎年、気候も天候も様々な条件も変わっていきます。
毎年、毎月、毎日、一つひとつの経験が、貴重な貴重な学びです。
3年目の今年は、これまでの反省を踏まえつつも、慎重になり過ぎず、
そしてなによりも、今一度、自らの手元、足元をしっかり見つめ、
稲と、草と、虫と、空と、風と、水と、土と、
ふれあい、対話していきたいな、と思います。
そして、もう一つ、ふれあい、対話していきたい大事なだいじな存在は、
夫。ですね。
「農業では、1+1=3以上だ」と、いつも夫は言います。
1=夫
1=私
足して、2。
残りの、1+αは・・・・?
二人だからこそ、発揮できる、お互いの余白。
機械でいう、「あそび」の部分なのかな、と思います。
「あそび」の余白は、拡がったり、縮まったりします。
どんな時、拡がるのか。
どんな時、縮まるのか。
3年目の今年は、「あそび」との付き合い方も、もっとうまくなれたらいいな、
なんて思います。
shima-nobu-hikari★著
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