2009.08.21 Fri
溝口健二の映画作品の中では、懸命に生きる女たちの姿が描かれている。苦しい日々を笑顔でやり過ごそうとする。じりじりと追いつめられていく。病んで倒れる者もいる。けれど、簡単に負けたりはしない。
売春防止法が公布された1956年、溝口の遺作となった『赤線地帯』は公開された。これまでにも溝口は、性を売る女たちを描いた作品をいくつも発表しているが、それらに通底するのは、徹底したリアリズムと繊細な感情描写だ。
溝口は作品づくりのために、吉原の娼婦たちが収容される施設へ見学に行き、彼女たちを前に「みなさんの不幸は社会が作ったんだ」「それは男の責任です」と言って泣き出したのだという。そして彼はその「責任」をとるべく、彼の映画を撮ったのではなかったか。 『赤線地帯』で、娼婦・ハナエは叫ぶ。「子供のミルク一つ思うように買えないで、何が文化国家よ。私は死なないわよ(中略)淫売をしてもやっていけない女がこの次は何になるのか。はっきり見極めてやるわ!」
わたしたちにとって大切なこと。それは、生きて、現実を見極めること。(yoko)
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