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琉球大学教授の上間陽子さんによる、沖縄の夜の街を生きる女性たちへの聞き取りをまとめた、はじめての単著です。
上間さんは彼女たちの生活に寄り添い、長い時間をかけて、夫から暴力を受けたこと、性被害に遭ったことなど、しんどい話を聞いています。
そして、彼女たちの語りを生活史の手法で記述し、彼女たちと過ごした時間のディティールを積み重ねることで、彼女たちがどのような現実を生きているのかを克明に描いていきます。
上間さんは、元海兵隊員が沖縄の若い女性を殺害し、米軍CAMPのある山道にその遺体を捨てたことを知ったときに、この本を書く決意をされたといいます。
社会学者の岸政彦さんにいただいたコメントにもあるとおり、「この街の、この国の夜は、こんなに暗い」のです。
本書を読むことで、本書に登場するような女性たちの過酷な生について考えていただき、なにか次の行動を起こすための燃料としていただけたら、編集に携わった人間として本望です。
(担当編集 柴山浩紀)