今回はイングランドを離れ、北の大地・スコットランドのご紹介をしたいと思います。
まずは、首都エディンバラへ。
新市街と旧市街が共存するエディンバラの街は世界遺産となっています。
そんな美しい街を見下ろすシンボルとなっているのが、エディンバラ城です。
火山の噴火により出来上った岩山にそびえ立つ城は、古くから要塞として使用されていました。
併設された博物館の中には、スコットランドが経験してきた数々の戦争に関する展示品があり、
日本刀なども展示されています。

城からはエディンバラの市街地が見渡せます。
中央奥に見えるのがカールトン・ヒルで、
パルテノン神殿を模したモニュメント(未完成)が見えるのがお分かりでしょうか。
左端には、スコットランドを代表する文豪ウォルター・スコット卿の功績を讃えたスコット・モニュメントが見えます。
宮殿や大聖堂など、中世ヨーロッパの趣を残した建築物がエディンバラの歴史を感じる街並みをつくり上げています。

それにしても、エディンバラの寒さは身に堪えました。
厳しい寒さを乗り越えるため、スコットランドの人たちはパブに集い、ウォッカウィスキーを飲んで身体を温めます。
私も友人と一緒にパブに入ってお酒を飲み、スコットランドの伝統料理・ハギスなど羊肉を使った料理を楽しみました。
ハギスとは、羊の内臓をミンチにし、野菜やハーブ、牛脂と一緒に羊の胃袋に詰めて茹でたもの。
真っ黒な見た目はあまり食欲をそそりませんでしたが、食べてみたら意外と美味でした(写真は別の肉料理)。

スコットランドと羊は切っても切り離せない関係でしょう。
スコットランド国立博物館には数多くの展示品がありましたが、
その中にスコットランドの研究所で生まれ育ったクローン羊ドリーの剥製を見つけました。
エディンバラからさらに北へ北へと進んだハイランド地方には、たくさんの羊が放牧されています。

ハイランド地方では、広大な平原や荒野が眼前に広がります。
アイリーン・ドナン城は、辺りの自然と調和した美しい姿が人気の古城です。
エディンバラより天候の悪い日が多いこの地域で、奇跡的に晴れた状態で写真が撮れたのは幸運でした。
雲と山と城がなんとも幻想的な光景を生み出しています。

ハイランド地方と言えば、スカイ島を忘れてはならないでしょう。
島の中心地ポートリーに宿泊後、スカイ島の風光明媚な自然を楽しめるスポットを巡るツアーに参加しました。
写真では伝えきれない大自然の美しさは、ぜひ皆さんにも直接見ていただきたいです。
(ちなみに、冒頭の写真もスカイ島で撮ったもの)

ネッシーで有名になったネス湖もこのハイランド地方に位置しています。
残念ながらネッシーには会えませんでしたが…
街にはネッシー関連のお土産がたくさん並んでいます。
スカイ島を訪れる際には、ぜひ帰りにネス湖でモンスターを探してみてください。

私が訪れたのは9月でしたが、運良く晴天の日が続き、スコットランドらしからぬ恵まれた天候の中、
様々な場所を訪れることができました。
それでも、一年を通して寒冷な土地なので、ダウンコートにマフラーと帽子を着用しても、
風が強くて非常に寒かった記憶があります。
訪れる方は夏季であっても防寒対策をしっかりとし、
イングランドとは一味違った文化と自然をお楽しみください。(つづく)
■ Megure Yui ■