全国の女性史研究の情報交換の場を作ることをめざし、1977年にはじまった「全国女性史研究交流のつどい」。

第12回目の「つどい」は2015年10月9・10・11日、岩手で開催されました。

岩手県内内陸部の遠野から、沿岸被災地の大槌、そして宮古へとキャラバンしながら、全国各地から集まった参加者の方々に、東日本大震災から5年が経過してもなお復興の途上にある岩手の状況を体感いただこうという意欲的な企画でした。

宮古市に住む女性史家・植田朱美さん(「つどい」実行委員会)の、「『失われた町と村、そこに生きる人々』に出会ってもらいたい」、「『戦後七〇年の節目』に、『復興途上の沿岸地域を会場に』」(p90)との強い思いを背景にした第12回「つどい」は、会場の交通の便がよくないことを承知の上で企画されたもの。
それゆえ、関心を持ちながらも、様々な事情で参加を断念せざるを得なかった方も少なくないのではないでしょうか(実は当「たより」の執筆者もその一人でした)。

本報告集は、「つどい」当日の講演やワークショップで行われた内容を把握できる、充実したものとなっています。 報告集を開くと、充実した資料のなかから当日の熱気が伝わってきます。「次世代に受け渡す女性史を」というテーマに掲げた本「つどい」において残念だったことは、20代、30代の参加者が少なかったことだそうです。本報告集のミニコミ図書館への収録は、「次世代に受け渡す」、一助になるのではないでしょうか。 「第12回全国女性史研究交流のつどいin岩手」の報告集を、ぜひご覧下さい。

★ミニコミ図書館
『「第12回全国女性史研究交流のつどいin岩手」報告集』はこちらから

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「全国女性史研究交流のつどいin岩手」報告集発行 2017.02.21 Tue