勝方=稲福 恵子 最終講義 2018年1月12日
授業名 「ジェンダーを考える」
タイトル「ミリタリズムとジェンダー:沖縄女性学『うないイズム』考」

日時 2018年1月12日(金)16:30~18:00
場所 早稲田大学3号館 402教室

退職年月日 2018年3月31日
専門分野  ジェンダー/エスニシティ論、沖縄女性学 

これは、早稲田大学ジェンダー研究所(村田晶子所長・弓削尚子副所長)の全学副専攻科目「ジェンダーを考える」の一コマを私の「最終講義」(2018年1月12日)として録画したものです。
第Ⅰ部では、1995年の米軍海兵隊員3人による少女「乱暴」事件が、私を沖縄人としての原点に引き戻し、それまでの文学研究から新たな「沖縄女性学」というジャンル構築に向かわせたこと、そして第Ⅱ部では「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の抵抗運動には、「フェミニズムの理論と土着の『うない(姉妹)信仰』との出遭い」が背景にあること、さらに「沖縄」や「女性」というマイノリティの抵抗の場を学問的に構築するためには、「アイデンティティの政治の陥穽」を避けながらも、「当座のしのぎ」としてスピヴァックの「戦略的本質主義」に賭けるしかないことを述べました。

【参照ファイル】最終講義に使用したレジュメは、こちらからダウンロードできます。↓↓↓



プロフィール
1947年、米軍占領下の沖縄・具志川(現・うるま市)に生まれる。
早稲田大学第一文学部を卒業し、早稲田大学文学研究科博士後期課程(現代アメリカ文学専攻)を単位満期取得。学術博士(2013年、早稲田大学)。
日本大学芸術学部専任講師(1985-1991)を経て、1991年から早稲田大学法学部専任講師、助教授、そして1998年から教授。1994年、早稲田大学法学部に「女性学」ゼミを設置・担当。
1996年、ニューヨーク市立大学大学院客員研究員。1997年、早稲田大学全学オープン科目「ジェンダー・スタディーズ」を設置・担当。2004年から早稲田大学国際教養学部教授。2006年、早稲田大学プロジェクト研究所「琉球・沖縄研究所」(~2015年)設立・所長。同年、早稲田大学全学オープン科目「沖縄学講座」を設置・担当。2013年、早稲田大学大学院「国際コミュニケーション研究科」でもCultural Studiesを講じて現在に至る。
2002年沖縄文化協会賞受賞。「琉球新報短編小説賞」選考委員(2009年~2017年)、「沖縄県女性史部会」編集委員(2006年~2016年)などを歴任し、現在「沖縄文化協会」運営委員(2003年~)など。

主な著書
『アメリカ文学の女性像』(共著、勁草書房1986年)、『フェミニスト群像』(共著、勁草書房1987年)、『アメリカ女性作家小事典』(共編著、雄松堂出版1993年)、『差異に生きる姉妹たち』(共訳、世織書房1997年)『ジェンダーとアメリカ文学――人種と歴史の表象』(共著、勁草書房2002年)、『家族・ジェンダーと法』(共著、成文堂2003年)、『おきなわ女性学事始』(単著、新宿書房2006年)、『沖縄学入門』(共編著、昭和堂出版2010年)、『沖縄県史各論編8 女性史』(共編著、沖縄県教育庁文化財課資料編集班編、2016)など。

勝方=稲福 恵子ホームページ
http://www.f.waseda.jp/katukata/