
雨宮処凛(あまみや かりん)
1975年北海道生まれ。作家、活動家。バンギャ、フリーターを経て00年、『生き地獄天国』にてデビュー。以来、生きづらさの問題をテーマにしつつ、06年からは貧困・格差問題にも取り組む。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』、上野千鶴子氏との対談『世代の痛み 団塊ジュニアから団塊への質問状』など多数。反貧困ネットワーク世話人。

小林 富久子(こばやし ふくこ)
1943年生まれ。早稲田大学名誉教授。1970年代後半『フェミニスト』編集委員、その後、当時の仲間と日本女性学会設立。早稲田大学ジェンダー研究所初代所長。現在、城西国際大学客員教授。主な著書:『円地文子―ジェンダ―で読む作家の生と作品』(新典社)、『ジェンダーとエスニシティで読むアメリカ女性作家』(学芸書林)。翻訳書:トリン・ミンハ『月が赤く満ちる時』(みすず書房)、トリン・ミンハ『ここの中の何処かへ』(平凡社)

信田 さよ子(のぶた さよこ)
お茶の水女子大学大学院修士課程修了後、精神科病院勤務等を経て1995年原宿カウンセリングセンターを設立。臨床心理士としてアディクションや引きこもりの本人・家族、DVや虐待、ハラスメントの加害者・被害者など、広く家族問題のカウンセリングを実施している。著書に『アディクションアプローチ』『DVと虐待』(以上、医学書院)『依存症』(文春新書)『依存症臨床論』(青土社)『アディクション臨床入門』(金剛出版)『母が重くてたまらない・墓守娘の嘆き』(春秋社)など多数。最新刊は『母・娘・祖母が共存するために』(朝日新聞出版、2018)

林 香里(はやし かおり)
1963年名古屋市生まれ。ロイター通信東京支局記者、東京大学社会情報研究所助手、ドイツ、バンベルク大学客員研究員を経て、現在 東京大学大学院情報学環教授。 著書『メディア不信 何が問われているのか』岩波新書、2017年、『<オンナ・コドモ>のジャーナリズム ケアの倫理とともに』岩波書店、2011年(第4回内川芳美記念マス・コミュニケーション学会賞受賞)、『テレビ報道職のワーク・ライフ・アンバランス 13局男女30人の聞き取り調査から』(谷岡理香と共編著)大月書店、2013年、ほか。専門: ジャーナリズム/マスメディア研究。
ホームページ http://www.hayashik.iii.u-tokyo.ac.jp/
池川 玲子(いけがわ れいこ)
1959年生。女性史研究。20代後半から、米田佐代子、折井美耶子らの率いる在野研究会で修業。40代半ばで大学院に進学し若桑みどりに師事。博論をもとにした『「帝国」の映画監督 坂根田鶴子 「開拓の花嫁」・一九四三年・満映』(吉川弘文館、2011)で青山なを賞受賞。以来、支脚を日本近現代女性史に、遊脚を文化表象に置いた研究を続けている。近刊に『ヌードと愛国』(単著、講談社、2014)、『〈妊婦〉アート論』(共著、青弓社、2018)等。

増原 裕子(ますはら ひろこ)
LGBTアクティビスト/コンサルタント。
株式会社トロワ・クルール代表取締役、LGBT法連合会事務局長代理。2011年よりレズビアンであることをオープンにして積極的に発信をしている。慶應大学大学院修士課程、慶應大学文学部卒業。ダイバーシティ経営におけるLGBT施策の推進支援を手がける。経営層、管理職、人事・総務担当者、営業職、労働組合メンバー等を対象としたLGBT研修の実績多数。

治部 れんげ(じぶ れんげ)
1997年一橋大学法学部卒業、日経BP社で16年間、経済雑誌の記者を務める。2006~07年ミシガン大学フルブライト客員研究員。2014年からフリージャーナリスト。東洋経済オンライン、日経DUAL、Yahoo!ニュース個人等で執筆。東京都男女平等参画審議会委員。財団法人ジョイセフ理事。財団法人女性労働協会評議員。昭和女子大研究員。東大情報学環客員研究員。著書に『稼ぐ妻 育てる夫 夫婦の戦略的役割交換』(勁草書房)等。2児の母。

赤石千衣子(あかいし ちえこ)
約30年前非婚のシングルマザーになる。NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長。当事者としてシングルマザーと子どもたちが生き生きくらせる社会をめざして活動中。社会保障審議会児童部会ひとり親家庭の支援施策の在り方に関する専門委員会参加人。社会福祉士。著書に『ひとり親家庭』(岩波新書)、編著に『母子家庭にカンパイ!』『シ ングルマザー365日サポートブック』ほかがある。

川上未映子(かわかみ みえこ)
1976年8月29日、大阪府生まれ。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。他に『すべて真夜中の恋人たち』や村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。2017年9月に刊行された『早稲田文学増刊 女性号』では責任編集を務めた。
2018年3月30日には短編集『ウィステリアと三人の女たち』
が刊行予定。

米田佐代子(よねだ さよこ)
70年近く昔新制高校に行くとき、「学年全体で女子生徒2名」という男子校に入学して以来、東京都立大学で25年間助手を務めたり「女性研究者は独身」と言われて意地で子どもを産んじゃったり「横紙破り」の人生でした。専門は日本の女性史。「平塚らいてう」という女を「ジェンダー偏見」から自由にとらえなおしたいと格闘しつつ「らいてうの家」に通っています。今年8回目の「年女」(84歳)ゆえ、「遠吠え」ではなく世の中の理不尽とケンカしたい。
似顔絵:北村ますみ画

戒能民江(かいのう たみえ)
お茶の水女子大学名誉教授、専門はジェンダー法学・女性に対する暴力研究。性暴力禁止法をつくろう全国ネットワーク・女性と人権全国ネットワーク共同代表。現在、婦人保護事業を根本的に見直して、新たな女性支援事業の枠組みを構築するための運動に、もっとも力を入れている。主著に、戒能民江編著『危機をのりこえる女たち-DV法10年、支援の新地平へ』2013、信山社など。

浅倉むつ子(あさくら むつこ)
1948年生まれ。東京都立大学大学院博士課程修了後、東京都立大学法学部教授を経て、現在、早稲田大学法学学術院教授。法学博士(1993年、早稲田大学)。労働法、ジェンダー法専攻。日本学術会議会員(2003年~2014年)、日本労働法学会代表理事(2003年~2005年)、ジェンダー法学会理事長(2007年~2009年)などを歴任。最近の関心事はイギリスの2010年平等法の研究。主な著書に、『雇用差別禁止法制の展望』(有斐閣、2016年)、『同一価値労働同一賃金原則の実施システム』(森ます美と共編著、有斐閣、2010年)、『労働法とジェンダー』(勁草書房、2004年)、『労働とジェンダーの法律学』(有斐閣、2000年)、『均等法の新世界』(有斐閣、1999年)、『男女雇用平等法論-イギリス
と日本』(ドメス出版、1991年)などがある。

伊藤公雄(いとう きみお)
1970年代末頃から近現代社会の男性性を対象にした研究をテーマのひとつにしてきました。男性主導社会としての近代社会のたそがれ状況に際して、「男性学・男性性研究」の視点から、過去をふりかえりつつ、未来社会を構想してみたいと考えています。現在、京都産業大学で社会学を教えています。専攻は、文化社会学・政治社会学、ジェンダー研究です。うさぎ年、天秤座、O型です(意味があるかどうかはわかりませんが)。

伊藤比呂美(いとう ひろみ)
1955年、東京都生まれ。性と身体性をテーマに、過激な言葉づかいで現代詩を揺さぶり続ける。『河原荒草』や『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』で、説経節と現代詩を融合した語り物の世界を作りあげ、『読み解き般若心経』『女の絶望』『女の一生』『父の生きる』『切腹考』などで、生活の中の死と生を力強く表現してきた。米国カリフォルニア在住だったのが今年(2018年)熊本に戻ってきた。3年間早稲田で教えます。

斎藤美奈子(さいとうみなこ)
1956年、新潟市生まれ。文芸評論家。編集者を経て、1994年、『妊娠小説』(筑摩書房。後にちくま文庫)でデビュー。以後、新聞や雑誌で、書評、文芸評論、時事コラムなどを執筆する。2002年、『文章読本さん江』(ちくま文庫)で第1回小林秀雄賞受賞。他の著書に『名作うしろ読みプレミアム』(中央公論新社)、『学校が教えないほんとうの政治の話』(筑摩書房)、『文庫解説ワンダーランド』(岩波新書)など多数。

阿部裕子(あべ ひろこ)
現在 、内閣府男女共同参画会議女性に対する暴力に関する専門調査会委員、かながわ人権政策推進懇話会委員、川崎市男女平等推進審議会委員、相模原市共同参画専門員、(一般社団)インクルージョンネットかながわ理事、かながわ生活困窮者自立支援ネットワーク代表、特定非営利活動法人かながわ女のスペースみずら理事

菅野勝男撮影
上野千鶴子(うえの ちづこ)
1948年生まれ。平安女学院短期大学、京都精華大学、東京大学大学院等を経て現在東京大学名誉教授。女性学・ジェンダー研究のパイオニア世代。セクシュアリティやケアにも関心が。WANには設立から関わって、現在3代目理事長。ウェブジャーナルを作るのは当初からの夢でした。著書に『家父長制と資本制』『差異の政治学』『生き延びるための思想』(以上岩波書店)『ナショナリズムとジェンダー』(青土社)『<おんな>の思想』(集英社インターナショナル)『女ぎらい』(紀伊國屋書店)『女たちのサバイバル作戦』(文春新書)『ケアの社会学』(太田出版)など多数。

江原由美子(えはら ゆみこ)
江原由美子 (Ehara Yumiko)東京都立大学名誉教授。(1952―)
社会学者。ジェンダー研究・フェミニズム理論研究者。東京大学に学ぶ。その後お茶の水女子大学、東京都立大学、横浜国立大学などで、社会学とジェンダー研究を教えた。主著には、社会学の構造化理論などに基づき、ジェンダー秩序の形成を論じた『ジェンダー秩序』(2001=2021)がある。女性の発話や男女間の会話的相互行為における「権力」を論じた研究(「からかいの政治学」『女性解放という思想』所収)も著名。その他、『装置としての性支配』『フェミニズムのパラドックス』『自己決定権とジェンダー』、編著に『フェミニズム論争』『フェミニズムの主張』ほか多数。

亀田温子(かめだ あつこ)
1950年東京生まれ。放送大学、日本女子大学非常勤講師などを経て、十文字学園女子大学教授、現在同大学名誉教授。専攻は教育社会学、教育のジェンダー分析。大学院で女性学、ジェンダー論の嵐に遭遇し、その後教育のもたらすジェンダー再生産の構造分析・女性のエンパワーメントにつながる学びのテーマに取り組む。1980年代後半文部省婦人教育課(現在・男女共同参画共生社会学習・安全教育課)に勤務し、国際婦人年に絡む行政の動き、国立女性教育会館事業にも関わる。著書に『女子高等教育の座標』(共著、垣内出版、1986年)、『学校をジェンダー・フリーに』(共編著、明石書店、1995年)、『入門・職業とジェンダー』(共編著、日本評論社、1998年)、『女性校長のキャリア形成』(共著、尚学社、2009年)など。

荻野美穂(おぎの みほ)
1945年生まれ。1980年代後半、大勢の女性たちと『からだ・私たち自身』(松香堂)日本語版の翻訳・編集に関わったことから性と身体の問題に関心を持ち、女性史・性と身体の歴史の研究者となる。奈良女子大学、京都文教大学、大阪大学、同志社大学で教壇に立つ。主な著書に、『生殖の政治学:フェミニズムとバース・コントロール』(1994年、山川出版社)、『中絶論争とアメリカ社会:身体をめぐる戦争』(岩波書店、2001年)、『ジェンダー化される身体』(勁草書房、2002年)、『「家族計画」への道:近代日本の生殖をめぐる政治』(岩波書店、2008年)、『女のからだ フェミニズム以後』(岩波新書、2014年)。訳書として、ジョーン・W・スコット『ジェンダーの歴史学』(平凡社、1992年/2004年/2022年)他。

高 美哿(こう みか)
法政大学准教授、専門は映画研究。主な研究分野は日本映画におけるマイノリティ表象。現在はイギリス初期映画におけるサフラジェットの映画表象・実践の研究を行っている。また、二人の編者(斉藤綾子、菅野優香)とともに、フェミニスト映画理論の翻訳アンソロジーの刊行に向けて準備中。著書にJapanese Cinema and Otherness: Nationalism, Multiculturalism and the Question of Japaneseness (Routledge, 2009)。主要論文に、「日本映画にみる朝鮮人<慰安婦>と在日女性、その声の不在」北原恵(編)『アジア女性の身体はいかに描かれたか』、青弓社、2013、pp. 239-270、「一九三〇年代の映画が描いた『混血児』とその『母』」川島浩平・竹沢泰子(編)『人種神話を解体する:「血」の政治学を超えて』東京大学出版会、2016、pp. 69-132、等。
慰安婦
貧困・福祉
DV・性暴力・ハラスメント
非婚・結婚・離婚
セクシュアリティ
くらし・生活
身体・健康
リプロ・ヘルス
脱原発
女性政策
憲法・平和
高齢社会
子育て・教育
性表現
LGBT
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