
2016年、『婦人公論』は創刊1世紀を迎えました。
「婦人と言えども人である」などというフレーズが踊る大正5年以来、日本の女性たちとともに、激動の時代を歩んできた雑誌。
その1400冊余に上るバックナンバーに、人気エッセイストが挑んだのが本書です。
参政権やウーマン・リブといった女権拡張の歩みはむろん、大正の「非モテ」、女性タイピストの犯罪者集団、不倫事始めなど、時代を動かした論争から女の身に降りかかったトンデモ事件まで……酒井さんならではの鋭いツッコミと軽妙な語り口で、気になる記事を読み解いていきます。
それにしても先輩諸姉は、なんとまぁ大胆でエネルギッシュだったことでしょう!
いまや表紙が色褪せ、綴じ目がほつれたバックナンバーたち。しかしそこには、女たちの100年間の熱い息づかい、生々しい感情が今も脈打っているのです。
先人たちの言動に驚いたり共感したりしているうち、いつしかこの国の変遷が見えてくる——異色の近現代史にして、トリビアも満載の1冊。索引付きで資料としても重宝、女性学に関心のある人必読です! (編集者)
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