
『未来を創る「プロジェクト学習」のデザイン』は、
はこだて未来大学で実践、蓄積されてきた17年間のプロジェクト学習のノウハウが詰まっています。
「第1章 プロジェクト学習とは何か」の「学習のデザイン」で、美馬のゆりさんは、こう記しています。
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これまで、「学習」は、すでに確立された知識を獲得していくという、個人的な営みとしてとらえられてきました。そこから、共通する目的や価値観を持って実践している共同体そのものへ参加していく過程そのものこそが学習なのだという考え方に変わってきたのです。
(本書P7より引用)
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これまでの「学習」から、これからの「学習」へ。
本書では、時代の変化をとらえ、
その意義を読み込んでいくことができます。
・これからの「学習」では、「プロジェクト学習」のノウハウとデザイン原則を基盤にすることで、一人ひとりの考えをふくらませることができる。
・「三方よし」の観点からみると、「プロジェクト学習」の対象は、学生、教員、社会(特に地域)を意味する。学生にとって、教員にとって、社会にとって三方よしの価値創造が生み出される。
・「プロジェクト学習」を社会へつなぐことで、個人の知識力アップが目的となる生涯学習から、社会的実践へとつなげることができる。社会的事業を起こし、さまざまな団体と協働し、地域社会を創る可能性がある。
第2章「未来大のプロジェクト学習」から、第3章「プロジェクト学習実践紹介」、第4章「プロジェクト学習のデザイン」、第5章「教員の役割」は、具体的な内容で記されており、実践への手引書となっています。
はこだて未来大学のドメイン名は、学ぶことはそもそも楽しいことだという意味がこめられているfun.ac.jpとのこと。
「学習」をはじめ、わたしのフィールドであるNPO活動も、「楽しい!」がキーワード。
読み終えた瞬間!はこだて未来大学へ、そして、函館へ。「プロジェクト学習」実践の場へと出かけたくなりました。
実践こそが、「未来を創る」スタート地点。
■ 渋谷典子 ■
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