女の本屋

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スロースターターの「若手」小説家の日常 『ぜんぜんたいへんじゃないです。』朝倉かすみ

2010.07.09 Fri

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フリーで仕事をしていると(と書くと聞こえはいいけど、実際はただのフリーター)、自分の日々の時間の使い方(ぼーっとしているうちにもうお昼)や仕事の仕方(気分が乗らずに筆が進まない…)は恥ずかしくて、実態を話すのがはばかられる。そんな口にするのがはばかられるような日常が随所にうかがわれるのがこのエッセイ集だ。「結婚できそうになかったから」31歳で小説を書き始め、43歳でデビューした朝倉氏が、「こういう生き方でも別にいいんだもん♪」と明るくひらきなおりながら、楽しくマイペースに日々を営んでいる様子が伝わってくる。朝倉氏のように、パートナーの姓を名乗りたいとも、「○○ 内」なんて書いてお歳暮を贈ったりしたいとも思わない私なのに「わかる」と思ってしまう箇所がところどころにあり、ときに「ふふっ」と笑い、ときに「うーん」とうなりながら読んだ。(鷹番みさご)








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