井上輝子さんを悼むお言葉、拝読しました。
その少し前にドメス出版編集部の鹿島光代
さんも亡くなっているのですね。
心からお悔やみ申し上げます。

ところで、日本の女性学を拓いた人たちには
男性を仲間に入れない人と入れる人があるの
ですね。日本の女性学の歴史をきっちり記録
するには、この二つの流れを書き留めることと
思います。

日本初の女性学の本『女性学入門』(サイマル
出版会、冨士谷あつ子編。1979)は、女性と男性
の共著です。公立校の男女共学が早かった関西の
研究者が多かったせいです。男女共同参画は、
めざすことではなく、当たり前に自分たちが実践
していることです。日本ジェンダー学会(初代
会長:冨士谷)は、この女性学の本の共著者が
中心となって発足しました。

ジェンダー平等の実践を広く推進するため、2019
年に「男女共同参画推進実行委員会」を発足させ、
2020年秋にフォーラム「フランスに学ぶパリテ法
の成果と課題」を海を超えるハイブリッド会議で
実施し、来年早々、共著を刊行します。
団体名を「ジェンダー平等推進会議」に改称しました。

いま「男性の意識改革」が少し進んでいる模様。
「男もすなる女性学」の時代かな、と思います。
しかしやっぱり女性だけで結束という気持ちも
よくわかります。その意義も大いにあるでしょう。
井上さんもそうだったように思います。
女性中心で集うという事は、容易なようで難しい。
女性学のいま一つの流れを導いた井上さんに改めて
敬意を表します。

ジェンダー平等推進機構理事長
日本ジェンダー学会初代会長
冨士谷あつ子

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井上輝子さん追悼 WAN掲載記事 https://wan.or.jp/article/show/9659
みなさまからの追悼のお言葉は以下にも掲載されています。
①https://wan.or.jp/article/show/9660
③https://wan.or.jp/article/show/9663
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