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東京

男性の生きづらさとフェミニズム これからの「フェミニズム」を考える白熱座談会4

イベントURL: https://peatix.com/event/3084696/view
主催者: 一般社団法人ホワイトハンズ
主催者URL; https://white-hands.jp/
開始日時: 2022年01月22日 (土) 17時00分
終了日時: 2022年01月22日 (土) 20時00分
会場: オンライン開催(ズーム)
会場URL: オンライン開催
連絡先: 一般社団法人ホワイトハンズ事務局 info@white-hands.jp
登録団体:
パンフレット:
詳細: 今回のテーマ:「男性の生きづらさとフェミニズム」

2021年8月、世田谷区を走行中の小田急線の車内で乗客が切りつけられ、男女10人がけがをした事件が起こりました。

殺人未遂の疑いで逮捕された無職の男(36歳)は、捜査本部の調べに対して、「幸せそうな人生を送る女性を見ると殺してやりたいと思うようになった」「かつてサークル活動で知り合った女性に見下された」「出会い系サイトで出会った女性とデートしても途中で断られた」と女性を敵視する発言を繰り返している、ということが報道されました。

これをきっかけに、今回の事件が女性に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)であり、フェミサイド(ジェンダーを理由とする女性や女子の殺害)であるという主張が広まり、9月には「フェミサイドのない日本を実現する会」がフェミサイドの実態解明と啓発を求めるオンライン署名(約1万7000筆)を集めて、法務省に提出しました。

いわゆる「弱者男性」=仕事・収入・恋愛等の面で不遇な状態に置かれている男性は、男性中心社会において周縁化・排除されがちな存在という点では、多くの女性と同じ立場に置かれています。本来であれば、両者は敵対するような関係にはならないはずです。

しかし、ツイッターなどのSNS上では、「フェミニストが許せない」と主張する男性と、「男性による性差別・性搾取・女性蔑視が許せない」と主張する女性との叩き合いが日常茶飯事になっています。

同年11月には、電通総研の男性意識調査にて、5割の男性が「最近は女性より生きづらい」と回答したという記事が朝日新聞で取り上げられ、SNS上で多くの議論を巻き起こしています。

男性と女性の間で「辛いのはどちらか」「悪いのはどちらか」といった争いが延々と繰り返される状況を打開するために、今回のイベントでは、男性の生きづらさとその背景にある社会課題を因数分解した上で、男性と女性が不毛な対立に陥らずに、ジェンダー平等社会を実現していくための方法を議論する場を設けたいと考えております。

アンチフェミニズムの背景に「男性の生きづらさ」があるのであれば、その原因をきちんと分析・言語化していくことは、これからのフェミニズムの未来にとっても、生きづらさを抱えた男性の未来にとっても、大きなプラスになるのではないでしょうか。

男性の生きづらさとフェミニズムの問題に関心のある方は、ふるってご参加ください。

<概要>

●開催日 2022年1月22日(土) 17時00分~20時00分(180分) オンライン開催 

●定員 100名

●参加費 一般参加 3,000円 学生 2,000円

ジェンダーをめぐる炎上をテーマにした書籍『「許せない」がやめられない』(坂爪真吾・徳間書店)
同時購入 5,500円~(坂爪のサイン本を郵送)

<ゲスト>

◆すももさん  @sumomodane note

男性のつらさの全体像を統計データを用いて論じた「男性のつらさの構造」のnote記事が「いいね」を3,000以上集めて話題に。Twitterとnoteでデータを活用した男女論を発信している。

◆能勢桂介さん+小倉敏彦さん

能勢桂介(のせ・けいすけ)

2012年立命館大学先端総合学術研究科修了(学術博士)。現在、同大学生存学研究所客員研究員。
専門は移民研究・地域社会学。社会学、哲学、市民活動、芸術を渡り歩き、世界の来し方・行く末を考えている。
共著に『変容する国際移住のリアリティ』(ハーベスト社)など。 「市民ゼロポイント」発起人・企画運営委員。

小倉敏彦(おぐら・としひこ)

2002年千葉大学大学院修了(学術博士)。現在、立教大学・明治学院大学非常勤講師。
専門は社会学。とくに近代日本の恋愛文化と男性文化を研究している。
著書に『赤面と純情』(廣済堂出版)、共著に『コミュニケーションの社会学』(有斐閣)など。


◆信田さよ子さん @sayokonobuta

公認心理士・臨床心理士。原宿カウンセリングセンター顧問、NPO法人RRP研究会代表理事

1946年生まれ。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。
1995年に原宿カウンセリングセンター設立。
アルコール依存症、摂食障害、DV、子どもの虐待などに悩む本人や家族へのカウンセリングを行なっている。

『母が重くてたまらない』(春秋社)、『DVと虐待』(医学書院)、『加害者は変われるか?』(筑摩書房)、『アダルト・チルドレンという物語』(文春文庫)、『家族と国家は共謀する』(KADOKAWA)など、著書多数。


●司会 坂爪真吾 @whitehands_jp

●解説 青識亜論さん @BlauerSeelowe


<当日のタイムスケジュール予定>

17時00分 開始の挨拶~ゲストの自己紹介

17時05分 第一部 男性の生きづらさと、その背景にある社会課題を因数分解する(約70分)

◆はじめに(10分)・・・SNSの炎上から振り返る「男性の生きづらさとフェミニズム」(青識亜論さんによる解説)

・ここ数年間の主要な「男性の生きづらさとフェミニズム」に関する炎上事件簿のレビュー

 ⇒いつ・誰が(何が)・どのように燃えて・その結果どうなったのか

◆すももさんの発表(20分)・・・データで読み解く「男性の生きづらさ」の現在

1.データから見えてくる「男性の生きづらさ」の現在

2.新しい「弱者男性論」を構想する

・これまでのフェミニズムや男性学における「弱者男性」の認識を批判的に検討する
・「有害な男らしさ」「加害性」「男性特権」の自覚・反省を促すだけではない、
 個々の男性が抱える生きづらさに寄り添える、これからの男性論を考える

◆能勢さんの発表(20分)・・・生きづらい男性の背景にある社会課題を探る

1.『未婚中年ひとりぼっち社会』とは何か(自己紹介&著書の概要説明)

2.現代の未婚中年男性(正規/非正規)の抱える悩み

・結婚における「自由」と「安心」のジレンマ、「あれかこれか」の迷宮、
 女性に対する過度の理想化、その反動としてのアンチフェミ化、
 消えない「昭和婚」的な価値観の呪縛、趣味への没入と退屈・・・など

3.そうした悩みの背景に、どのような社会課題があるのか

・グローバル化とIT化、新自由主義的な構造改革、非正規の増加・正社員の疲弊など

4.未婚男性の生きづらさを和らげるために(個人でできること/社会としてすべきこと)

・「女性からの逃避」と「安心感の希求」というジレンマを超えて
・持続的な親密性の再構築
・「自由」と「安心」の両立できる社会とは・・・など

◆信田さんの発表(20分)

1.自己紹介~フェミニズムとの関わり

2. 臨床の現場から見えてくる「男性の生きづらさ」、その現状と課題

・アルコール・ギャンブル依存・・・男性の家庭内での孤独+社会的な孤立
・DVと共依存・・・男性の生きづらさと女性の生きづらさの共鳴、同床異夢の関係
・子どもの虐待・・・親子間(父⇒息子)での暴力の連鎖
・性暴力とハラスメント・・・加害者男性の認知の歪みはどこから生まれるのか
 被害者意識に満ちた男性=「加害者は被害者意識が強い」という現実
・DV加害者の男性に対する教育プログラムの現状と課題
(暴力は否定するが人格は尊重する、男性の生きづらさを理解する、etc)

3.すももさんと能勢さんの発表を聞いたご感想・ご意見

(共感できるところ、納得できないところ、違和感を覚えたところなどを指摘して頂く⇒第二部の座談会へ)

18時20分 第二部:ゲストの座談会 フェミニズムと男性の相互理解を実現するために(70分)

⇒「フェミニストの主張」(であると、主にTwitter上で考えられているもの)と「生きづらい男性側の主張」を突き合わせて、相互理解のために何が必要かをディスカッションする。

19時30分 第三部:会場との質疑応答

20時00分 オンライン懇親会(飲食自由・途中入退室自由。22時まで)

*本編は20時で終了になります。20時以降の懇親会への参加は任意です。