今年も8月5日(土)にAmsterdamでプライドパレードが行われました。
今回のキャッチフレーズは#You are includedでした。
オランダに来てから、オランダ社会でいつも感じるのが不思議なことに
「You are included」なので、感慨深い言葉でもありました。
今年のオランダは冷夏のようで雨も多く、最高気温が20度前後という連日肌寒い日が続いていました。
この日もあいにくの曇り空で、午後から雨の予報でした。
私は昨年乗せてもらったアジア人のプライドボートに再度乗りたいと思いましたが、今年から約23,000円の寄付が必要とのことで、高額なので諦めました。
そこで別の友人と運河沿いからパレードを見ようとアムステルダムに向かったところ、
フェミ友であるユセフ君から連絡があり、
「今年はどのボートに乗るの?」ときかれたので、事情を説明すると
「だったらボクの友達が急に来られなくなったから、そこに乗りなよ!」と突然の嬉しいオファーをいただきました。
私は迷わず「行く!」といって先に約束していた友人に急遽予定変更を伝えて、プライドボートに乗る場所へ急いで向かいました。
散々迷ってやっと集合場所に到着すると、すでに立食パーティをしていてにぎわっていました。
以前トランスハウスで会った友人とも会えて、ホッと一息でした。
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私が乗ったボートは「HELP」というトランスジェンダーや他のマイノリティを助ける活動をしている団体のボートでした。
私は受付でお揃いのTシャツとリストバンドをもらい、その後みんなで記念撮影をして、いよいよ乗船となりました。
沢山のボートが出発ゲートに集まり、他のボートを色々見ることができました。
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オランダ政府の出しているボートは政府のロゴマークがレインボーになっていました。
このボートにも当事者とアライがぎっしり乗っていて、この日の祭典を一緒に祝っていました。
オランダ政府がレインボー(多様性)の仲間であると表明していることは、とても心強くうれしいことでした。
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いつか(日本が滅びる前に)日本政府も自国のプライドパレードに参加する日が来ることを祈ります。
パレードが始まると、昨年同様ものすごく大勢の老若男女が大声援を送ってくれました。
途中雨が降り出し、息が白くなるほど寒い時もありましたが、運河沿いの人は傘やカッパで身を包んで声援を送ってくれました。
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約四時間のプライドパレードは無事に終了し、下船するとともに空は晴れていきました。
私はその後、最初に会う約束をしていた友人のもとに向かいました。
プライドパレードの日は街中が歩行者天国であちこちパーティだらけでした。
私は友人と無事に落ち合って、お互いの近況報告をしてから帰宅しました。
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プライドウィークのアムステルダムはいつもにも増してエネルギーに溢れている気がしました。
同性婚も可能で、難民も大勢受け入れているオランダ社会は、一見マイノリティにフレンドリーに見えますが、やはりヘイトや差別は存在します。
だからこそ、毎年盛大にプライドのお祭りをして自分たちの存在を表現し続ける必要があり、その活動に終わりはないのだと思いました。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
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ちょっと眠いクッキー
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Sami
1973年生まれ。Feminist、非典型所属者。
群馬→東京→アメリカ・ノースカロライナ州→東京→2021年11月にオランダ移住(いまここ)
大事なもの:Freedom of Choice
座右の銘:実践あるのみ
猫と幸せに生きています。
自分の居心地のいい場所は自分で作ります。どうぞご一緒に。
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