
第六回 フェミニズム塾 アドバンスコース受講レポート
高橋ライチ
今月頭に方法論の授業を対面で受けてから、あっという間に月末になった。オンラインの授業までのあいだ、私は研究計画を進めることができなかった。
研究計画書のだめ出しを2回頂き、方法論を学び、さて、実際に自分の研究をどう進めようか。インタビューの難しさや、データ分析の際の鋭い視点の必要性などを対面授業で痛感して、立ちすくんでいるあいだに月末が来てしまった。
しかし仲間のみなさんは、この間にも歩みを進めておられる。前回のデータをさらに分析を進めて発表してくれた。そこに上野先生の新たな指導が入ることで、また全員の学びになる。果敢に研究計画書の何度目かの修正版を発表して、さらなる指導を受ける方もいる。
前々回のゼミで時間切れにて積み残した、すでにある論文の中で使われている方法論についての発表もあった。
この4週間、みなさんは学びを積み上げてこられたのだ、自分も頑張らねばと思った瞬間、さらにたまげることがあった。上野先生も、この間、別の先生のところで合宿に参加されて学んで来られたという。私たちへ手渡した分析法との違いや、もっと深めたければこの本があります等と提示され、学問に対するあくなき探究の姿勢を見せつけられた。
「研究って大変でしょ」「研究って面白いのよ」上野先生から何度も聞いたこのセリフが、じわじわと効いてくる。立ちすくんでる場合じゃない。下手くそでも粗削りでも、やり始めなければダメ出しすら受けられない。研究したいことがある。個人的な興味として知りたいだけでなく、【共有知】になるような、情報生産者を目指しているのだから。
荒井ひかり
アドバンスコースも第6回。残り半分となった。第5回では、方法論を学び、対面でのKJ法講義を受講した。今回は、KJ法で学んだことの発表会である。私は今回、司会と、3班のケース分析の発表者となった。ケース分析は、KJ法の対面講義で作った、曼陀羅図を文章化してまとめたものである。表札として作ったカードを、各節のタイトルとして並べ、それを読み上げることで要約となるように発表する。
「考察にはスペキュレーションが入る、それは分析者の特権!」「司会者さん、この発表について今から10分間コメントを聞いてください。これを記録すれば結論部分になります。」KJ法を学ぶ、まとめる、考察する、発表する、そしてさらにコメントを発表しあい、それが結論となるという。KJ法で曼陀羅図を作り、それをまた文章化することで、「図と文字を行ったり来たりすることで、曼陀羅図が濃淡をもって見えてくる」とは、分析者のコメントだ。
この夏でインタビューデータが集まった。私は、10数時間に及ぶ音声データを前に、途方に暮れていた。上野先生は、いつもこの先どのように進めばよいのか、明確な道筋を示してくださる。どんな人でも、情報生産者となれるように、それぞれの研究に役立つ情報を惜しみなく与え続けてくれる。なんて贅沢で、なんて貴重な時間だろう。私には、伝えたい言葉が、思いが、たくさんある。今回も頭はフル回転で、情報処理が追い付かないけれど、動画を繰り返し見直しつつ、自分のペースで処理していこう。険しい道だけれど、思いを形にしていくことが、フェミニズムを作り上げてきた先輩への感謝の気持ちの表明と思うから。
第七回レポート https://wan.or.jp/article/show/10897
第五回レポート https://wan.or.jp/article/show/10810
方法論ゼミレポート https://wan.or.jp/article/show/10802
第四回レポート https://wan.or.jp/article/show/10754
第三回レポート https://wan.or.jp/article/show/10714
第二回レポート https://wan.or.jp/article/show/10645
第一回レポート https://wan.or.jp/article/show/10703
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