
好評シリーズの第2弾、『古代史をひらくⅡ』(全6巻)が今年11月より刊行開始となりました。
シリーズ第Ⅰ期では、これまでの古代史研究の枠を超え、未来に向けて「古代史をひらく」ことを目指し、6つのテーマ「前方後円墳」「古代の都」「古代寺院」「渡来系移住民」「文字とことば」「国風文化」を取り上げました。
つづく第Ⅱ期は、ジェンダーや災害・環境問題など、現代が直面する問題とも響きあうテーマを取り揃えての船出です。
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第Ⅱ期1冊目の『古代人の一生』では、タイトルの通り古代の人々の生きた姿に迫ります。
古代の人々も、現代の私たちと同じように、年齢・性別・身分に応じて多様な生業に関わり生活を営んできました。幼いころから年老いるまで働き、精一杯生きたであろう姿を、いかにして再現できるでしょうか。
本書がとくに注目するのは男女のありようです。歴史学・考古学・文学の最新の研究成果に基づき、ジェンダーの視点を意識しつつ、埴輪、律令、歌、骨などの対象を精緻に分析。宮中をはじめ、様々な共同体で生きた人々の素顔を探ります。
例えば、ここに土器があったとします。これは誰が作り、誰が使ったものだったのか。そして、彼らは女性だったのか、男性だったのか。どのような立場にいた人物だったのか。これまでの「〈人〉すなわち男性、ただし女性も含む」といった無意識の前提からは見えてこなかった、いにしえ人の生きざまや想いをも描き出すことをめざしています。
充実の論考に加え、巻末の執筆者座談会(毎巻収録予定)では、古代における社会生活から女帝のありかた、現在の研究状況におけるジェンダー構造まで、各分野の最前線を縦横に語り尽くします。
古代史研究の新たな展開にどうぞご注目ください!
〈シリーズ紹介〉
『古代人の一生──老若男女の暮らしと生業』(23年11月刊)
編集:吉村武彦
吉村武彦/菱田淳子/若狭徹/吉川敏子/鉄野昌弘
『天変地異と病──災害とどう向き合ったのか』(24年1月刊予定)
編集:川尻秋生
今津勝紀/柳澤和明/右島和夫/本庄聡子/中塚武/丸山浩治/松﨑大嗣
『古代荘園──奈良時代以前からの歴史を探る』(24年3月刊予定)
編集:吉川真司
吉川真司/佐藤泰弘/武井紀子/山本悦世/上杉和央/奥村和美
『古代王権──王はどうして生まれたか』(24年5月刊予定)
編集:吉村武彦
岩永省三/辻田淳一郎/藤森健太郎/仁藤智子/ジェイソン・P・ウェッブ
『列島の東西・南北──つながりあう地域』(24年7月刊予定)
編集:川尻秋生
川尻秋生/下向井龍彦/鈴木景二/柴田博子/蓑島栄紀/三上喜孝
『摂関政治──古代の終焉か、中世の開幕か』(24年9月刊予定)
編集:吉川真司
大津透/告井幸男/山本淳子/小原嘉記/豊島悠果/岸泰子/鈴木蒼
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