2010.11.07 Sun
高齢社会をよくする女性の会・京都の講演会報告です。
テーマ「地域包括支援センターを知る」
開催日時 平成22年10月23日(土)
会場 京都アスニー
講師 京都市原谷地域包括支援センター センター長 古川 美佳氏
2006年の介護保険制度改正で誕生した「地域包括支援センター」ですが、このセンターの機能や、被保険者にとってどのような関わりを持つ機関なのかがまだ一般に知悉されていないようです。介護保険料を払っていても、実際に介護が必要な時にはどこに相談するのか判らないという声をよく聞きます。今回は地域包括支援センターが介護保険の被保険者と、密接な関わりを持っていることを学びました。
地域包括支援センターについて
センターは、まず「介護保険を利用するための入り口」であることです。第1号被保険者(65歳以上で介護保険を払っている本人)と40歳から65歳までで特定疾患のためサービスを必要としている方が、介護を必要としたとき、最初に相談に乗ってもらうところです。
とにかく怪我や、病気、認知症状などで支援の欲しいときは、地域包括支援センターへお電話をしてください。介護保険サービスを受けるためには要介護認定を受ける必要がありますが、そのためにもセンターへの相談が必要です。でも、ここは怪我や病気を治療するところではありません。センターはおおむね各中学校区に1か所設置されています。
日常的に提供している相談業務
要介護認定の申請を受け付けています。そして要介護・要支援と認定された方に、サービスをどのように受けて貰うのかを決める「ケアプラン」を立てる支援を致します。
認定非該当の方(特定高齢者)には介護予防という形で介護保険を利用してもらう支援があります。実際に個々のケアプランをたてるのは、「居宅介護支援センター」のケアマネージャーです。地域包括支援センターは、そのケアプランについての相談や、ケアマネジャーの相談に乗るところです。
また介護サービス利用者と市町村、事業所、家族との間でのケアカンファレンスなども行い、アフターサービスを実施しています。そのほかの重要な業務として、権利擁護、虐待防止、成年後見をして高齢者の財産管理に携わることもあります。
なおセンターの業務では、所在する地域の社会資源の活用が必須ですから、医療、福祉にまつわる諸機関との情報交換をし、重層的な関わり方が出来るように働きかけています。
カテゴリー:高齢社会をよくする女性の会・京都