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撤回された地裁不当判決、残された課題:京都教育大事件高裁判決から考える8.11緊急学習会

2012.07.24 Tue

大学での性暴力やセクハラ問題に関心を持つ人々から注目されていた、京都教育大事件の控訴審判決が7月20日に大阪高裁で下されました。

この裁判は、集団準強姦容疑で逮捕されたが、女子学生との示談が成立し不起訴となった京都教育大の男子学生らが、大学に対し、大学の行なった無期停学処分の無効確認などを求めて争っていたものです(無期停学は昨年9月解除済み)。

第一審の京都地裁判決(2011年7月15日)は、男子学生側の一方的な主張そのままに、「女子大学生の言動などから、当時酩酊していたとまでは言えず、明確な同意があったというべき」などと述べて、無期停学等の処分を無効とし、同大学に男子学生らへの慰謝料の支払いなどを命じる、きわめて問題のあるものでした。

これに対し、高裁は、大学の行なった処分は教員養成大学の社会的責任として合理的な措置であると、地裁の判断を大きく見直す判決を下しました。

この判決は、性暴力関連事件で、女性の現実を無視した不当な判決が続いている中、男子学生らの主張にのみ拠って非現実的な判断を下した地裁判決を覆し、大学が行なった教育的措置の妥当性を認めた点で、評価できます。しかしながら、一部メディアでは、短絡的で誤解を生じさせるような報道がなされており、マスメディアの姿勢も厳しく問われます。

そこで、キャンパス・セクシュアル・ハラスメント全国ネットワーク関西ブロックでは、以下の要領で緊急学習会をもって事件と判決を検討し、性暴力・ハラスメント問題をめぐる、これからの課題を考えていきます。

日時:8月11日(土)14:30~17:00

会場:キャンパスプラザ京都(JR京都駅前) 第4講義室

http://www.consortium.or.jp/contents_detail.php?co=cat&frmId=585&frmCd=14-3-0-0-0

参加費:ネットワーク会員・学生 500円、非会員 1000円

問い合わせ先:関西ブロック 06(6368)0705(石元) 事前予約は不要です

*キャンパスセクシュアルハラスメント全国ネットワークでは、9月9日(日)に全国集会を開催します(於 京都)。全体シンポジウムテーマは「体育会系文化とハラスメント」。前日にプレ企画「シェルター設置型ハラスメント相談室の実践」もあります。いずれも詳細は全国ネットHP http://cshnet.jp/ で。

カテゴリー:キャンパス・セクシュアル・ハラスメント全国ネットワーク

タグ:DV・性暴力・ハラスメント