2010.07.07 Wed
梅雨空のなか、今日もセミナー室は熱気でいっぱいです。
前回は少し遅れて到着したため、席を探すのが大変でした。今回は開始の3分前なので、好きな席に座れるだろう・・と思っていたら、またもや、3人がけの真ん中の席に入れて頂くことになってしまいました。
2回目ということもあり、前回よりも少しリラックス感が漂う中で、竹中先生のお話が始まりました。
今回のテーマは、「資本制経済の仕組みとジェンダー」、「「労働力の女性化」とジェンダー」です。竹中先生:資本制経済には2つの生産領域があります・・・
☆私たちが暮らしている社会には、商品を購入したり、企業で働いたりしている領域(市場)と、休息したり家事や育児をする領域(家庭)があります。これが私たちの暮らしている社会(資本制経済)の2つの生産領域と呼ぶそうです。
◆◆当たり前のことのように思いますが、理論的に説明されると、なるほど・・と思ってしまいます◆◆
竹中先生:家事労働の担い手がなぜ女性になったかを振り返りましょう・・・
☆企業は、家事や育児をしないで仕事ばかりしてくれる人間が好都合です。さらに、家庭にとっては、家事や育児を誰かがタダで引き受けてくれたら助かります。仕事を男性に、家庭を女性に割り当てた、これが「男性は仕事、女性は家庭」という性別分業です。
◆◆男性が稼ぎ手で一家を支えることを「ブレッド・ウィナー(bread-winner)」というそうです。「男性がパンの稼ぎ手」=男性が一家を養うべき、ということだそうです◆◆
竹中先生:「労働力の女性化」とは・・・
☆総労働人口に占める女性の労働力人口の割合が高くなることだそうです。日本は、自営の人たちよりも雇われて働いている人たちの方が多いので、「雇用の女性化」ともいえるそうです。
◆◆確かに、働く=どこかに雇ってもらう、という発想です。以前、中国人の友人が「お金がたまったら起業する」と簡単に言った時に、少し驚いたことを思い出しました。逆に、日本では起業することは、リスクが大きいのかもしれません。やっぱり企業中心社会なのでしょうか◆◆
竹中先生:家事の社会化とは・・・
☆1つめは、タダで行っている家事や育児を、お金を払って代替してもらうことです。クリーニングとかです。2つめは、国や地方自治体が担っている保育所や公的な介護サービスなどです。3つめは、生活協同組合やNPOなどが担っている1つめと2つめの中間的なものです。自分たちで保育を創り出したりすることです。4つめは、育児などをする権利を、時間として社会が保障する方法です。ただ、この方法は日本では過渡期です。
◆◆こういう選択枠があることを、政治家はきちっと説明すべきですね。時間を保障してもらえるのは、とても良いことだと思います。私も、保育所に子どもを預けていましたが、短時間勤務制度があったらなあ・・といつも思っていました。さらに、就学前だけでなく、せめて小学1年生の間は短時間勤務ができたら・・などと思います。◆◆
今回は、テキスト40ページ分を、80分くらいで講義して頂きました。内容的には難しい部分もありましたが、竹中先生の熱のこもったお話に、ついつい引き込まれてしまいます。まわりの方たちも、頷いたりメモをとったり、とても熱心に聴いていらっしゃいました。最後に、参加者から竹中先生に質問をさせて頂けるのですが、すぐに挙手がありました。いっぱい質問したい・・という方がたくさんおられたと思いますが、あっという間に終了時間の21時になってしまいました。
来月が楽しみ・・・と思えるようなセミナーです。
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