エッセイ

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忙しい暮らしのお出汁といえば  永野真理

2013.02.28 Thu

「晩ごはん、なあに」…皆さま、とても手の込んだお料理ですね…

毎日の通勤が往復4時間(泣)、見かけ倒しの体力ゆえ電車に座りたいために朝は5時起き、従って就寝は遅くとも22時…の私は、何しろ「料理は手早く」が至上命題…なので、料理に手は掛けられても暇は掛けられず(汗)。おまけにリケジョ出身の私は、昔から料理と実験がイメージ的にカブってしまい…純粋に「料理を楽しむ」という感覚にはほど遠く…。

そんな中で「簡単で、料亭の味」の、私の強~い味方をご紹介します。

和風編は、京都七味屋さんの「おばんざいのもと」。七味唐辛子と山椒は長年使っていましたが、こちらは15年くらい? 前から。我が家の冷蔵庫には、欠かしたことがありません。

 http://www.shichimiya.co.jp/SHOP/G0702.html

お湯を沸かして火を止め、「おばんざいのもと」をつけます。お湯の量とつける時間は、お料理次第。ティーバッグ式になっているので、扱いも簡単。そこに酒・みりん・醤油などの調味料を加えて好みの味に仕上げます。私流は、おでんには2袋、その他の煮物・汁物は1袋。蕎麦やうどんのつゆも、立派に美味しくできます。

この時期は、おでんが定番。我が家のおでんには、牛すね肉を入れます。ブロックで届く牛すね肉を適当に切り、フライパンで少し焦げ目をつけてから入れます。おでんに、ぐっとボリュームが出ます…ひと鍋で、完全食☆。次回は「塩味」でおでんを作ってみたいと考案中。

あっと言う間に出来るのが、サツマイモやカボチャの煮物。おばんざいのもと・みりん・醤油・好みで砂糖、の中でサッと煮ます。手間の割には、かなり美味しい一品になります。

京菜や小松菜の炒め煮や煮浸し、筑前煮にも、おばんざいのもとは重宝です。キャベツと塩昆布の炒め煮も、手間の割に「ちゃんと一品」。新潟・上越地方の「のっぺ」も、おばんざいのもとであっと言う間に。お出汁+調味料に、里芋、人参、ゴボウ、こんにゃくで一煮立ちさせ、最後に椎茸(キノコ類)を加えて片栗粉を溶けば「はい、でき上がり」。

ゴボウの牛肉巻きをフライパンで焼いて焦げ目をつけ、サッと煮たものもお出汁のお陰でかなり美味しくできました。

ちょっと趣向を変えてロールキャベツの風味をいつもと変えたい時や白菜の炒め物を和風あんかけにするにも、あっさり目の仕上げには役に立ってくれます。

また、根菜と牛すじのスープもこれで作ってしまいます。おばんざい2袋でとったお出汁に、湯煎して適当に切った牛すじ、人参、大根、ゴボウを加えてとろ火で少し煮込みます。最後にセロリとキノコ類を加えて熱々を戴きます。こちらも、ひと鍋で完全食☆

蕎麦つゆを自分で作る…と言うと驚く友人がいるのですが、市販品は甘さがキツ過ぎて気に入らず、おばんざいのもとで作ります。これだと料理酒やみりんだけで甘味を出せ、塩味も醤油と塩で調節出来るので、自分好みに仕上げられます。先日富士吉田の「吉田うどん」を初めて食べ、しっかりしたコシとその太さに感動したので、次回は買って帰り自宅で作ってみようと思っています。

中華編は「味覇」

://koukishoko.co.jp/weipa/

最初は横浜中華街の萬福臨で買いましたが、普通のスーパーにあるのを発見しました。具だくさんのオリジナルスープは勿論、炒めものやロールキャベツにもgood☆。炒飯やおでんにも使えそうです。

具だくさんスープは、作る料理の品数を減らしても沢山の食材が摂れる様に…と、考えました。

味覇で出汁をとり、春雨、豚小間、水煮筍、人参、長ネギ、青もの、を加え、煮上がる寸前に椎茸、沸騰し始めたら溶き卵を加え、最後に胡麻油を少量落とします。身体も暖まり、これ一つでかなり沢山の食材が摂れます…究極の手抜き?? 料理☆

これらに加えてブイヨンがあれば、その時に応じて味の変化が簡単にできて仕上げも素早い☆

基本のお味がバッチリ決まれば、あとは素材の力に任せてこちらの出番は無し…。時間の無い方に、是非お薦めします♪

…こうやってお料理を並べると、ひと鍋料理が本当に多い…。持ち時間の少なさだけでなく、お料理には性格も出るのでしょうかぁ…。某U先生の様なオシャレなお料理は、まだまだ私には作れそうもありません(泣)

カテゴリー:晩ごはん、なあに?

タグ:くらし・生活 / / 永野眞理