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夏の過ごし方 素麺派?冷麦派?---私のおすすめ 金魚印ひやむぎ 岡野八代

2013.12.26 Thu

子どもの頃、夏のうれしい食事の一つといえば、そうめんでした。今思えば、味がどうったのかは疑わしいのですが、そうめんには、冷麦にない喜びがありました。それは、ほんの数筋入っている、赤や緑のそうめん。いつも、兄との奪い合いでした。今思えばあれは、人工着色料で染められていたのだろうな。あの貴重な数筋をめぐる兄との争いは、いつも兄が折れてくれたと記憶しています。食への拘りは、あの頃から続いているのでしょう。ちょっと醜い思い出です。

親戚のおじさんのおうちで、缶詰のみかんとさくらんぼに飾られたそうめんが、きれいなガラスの器に1人ずつ盛られて出された時も、とても幸せな気分になったことをよく覚えています。その時にもやはり、赤と緑が数筋光っているのです。

冷麦はなんだか、ぼそぼそして嫌いでした。

でもその頃は、麺の腰とか、麺本来のもっている美味しさが分かっていなかったんだな、と思い始めたのは、金魚印の冷麦が食卓に並び始めてからです(「今日は金魚印よー」というのが、うちの冷麦の合図でした)。

高校生になった頃には、もううちの夏はずっと、冷麦一辺倒。冷麦はどうやら、三重県四日市市の大矢知が発祥の地らしく、うちの家族は(松阪)、当時スーパーでも手軽に、この金魚印が買えました。当時は青・赤・黒の金魚印の袋の色でちょっとしたランク分けがあって、黒はなかなかスーパーでは見つかりませんでした。ちなみに、現在住んでいる京都では、冷麦って、少なくともスーパーでは出会えません。気になったので、辞書で調べると、冷麦って、「細打ちに下うどんを冷水で冷やし」みたいな説明がされています。もしかすると、あまり全国的な食べ物ではないのかも?

小豆島は、オリーブ・オイルでも有名。オリーブ・オイルを加えた麺も、のどこし爽やか、すっきりです。小さい頃の緑のそうめんとは、断然違うはずですね。でも、あの緑も本当にお気に入りだったのです。

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出張帰りの恒例、お土産さがしの際、偶然岡山駅で見つけました。最初口にしたときは、目から鱗!ああ、そうめんにもこんなに腰が!

その後、どうしても小豆島に行きたくなり、讃岐うどんをまずは食べ、高松から車でフェリーに乗り、お店まで直接買いに(まるで、仕入れ)行ったことをもあります。最高のつるつる感と、うどんにも負けない腰をどうかご賞味あれ。でも、やっぱり冷麦も捨てがたい、、、、

タグ:くらし・生活 / / 料理