2014.04.15 Tue
盛岡でひと冬を過ごした白鳥たちが、北へ向かって飛び立つ季節を迎えました。毎朝、その鳴き声を聞くようになって、やっと春が来たのだと思ったら、WAN総会&シンポジウムが間近になったということでした。
初めての地方開催、しかも被災地での開催ということで「東日本大震災」に向き合う企画といたしました。
みなさまに「参加して良かった!」と感じていただけるよう準備をすすめておりますので、お誘いあわせの上、おでかけください。 赤沢千鶴(2014年総会&シンポジウム実行委員長)
■シンポジウム■ 当事者主権で問いをたてる!いつも、そして、いざというときこそ。
―東日本大震災から3年を経て。
チラシはこちらからWANシンポジウムのご案内
【趣旨】
能率と効率がもっとも尊ばれる社会のなかにあって、もっとも適応しなかった人たちの集団、庇護と管理の下に置かれたマイノリティと呼ばれる人たち―その当事者たちから、自立生活運動、フェミニズムが生まれました。
2011年3月11日に起きた東日本大震災という未曽有の災害のなか、当事者たちは、どのように被災した事実を受けとめ、日々の暮らしを続けていったのでしょうか。地域社会からは「弱者」として位置づけられ、当事者としてもっているチカラを発揮する機会はなかったのでしょうか。日ごろ、当事者として活動していた―その活動は、どのように活かされたのでしょうか。あるいは、活かされなかったのでしょうか。
3年を経て、さまざまな問いが生まれてきます。シンポジウムでは、こうした問いに応えつつ…インターネットは「弱者」支援のツールになるか。WANは日ごろの活動で何かできるか 。事業体と運動体…二つの側面からその可能性をさぐります。
【内容】
第一部:基調講演
「当事者として活動!3.11東日本大震災―被災地での実践から」
講師:中西正司(ヒューマンケア協会代表、全国自立支援センター協議会副代表)
東日本大震災が起きた直後からスタートした、当事者としてのさまざまな活動をふまえ、緊急時、災害時、平常時の活動が当事者たちと周囲の人々をどのように変化させていったのかについて語っていただきます。
第二部:事例報告(調整中)
第三部:パネルディスカッション
「オンラインとオフライン―相乗効果をあげる支援とは?」
平時においてこそ「弱者」支援に取り組み、地域力を高める必要があるという視点から、日ごろの居場所や顔がみえる関係等(オンライン)とインターネットでのつながり(オフライン)とがどのように融合し、いざというときに相乗効果をあげていくのかについて検討します。あわせて、2015年3月に開催される国連防災会議に向けて、東北から実りある情報を発信します。
パネリスト:小川晃子(岩手県立大学社会福祉学部教授)
―インターネットを活用した支援/平常時と災害時の取組みから
中西正司(ヒューマンケア協会代表、全国自立支援センター協議会副代表)
―災害時の当事者主権/3.11の支援体制からみえてくるもの
石井布紀子(特定非営利活動法人さくらネット代表理事)
―今、必要とされている支援は?/岩手県における支援をふまえて
紅邑晶子(特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター代表理事)
―地域公益人材は育っているのか?/さまざまなセクターとの連携をとおして
コーディネーター:上野千鶴子(認定特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長)
【日時】2014年5月24日(土)午後1時30分~4時30分
【会場】アイーナ「いわて県民情報交流センター」岩手県盛岡市盛岡駅西通1丁目7番1号
【参加費】1,000円(WAN法人会員:無料)
【主催】認定特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)
【申込先・連絡先】
認定特定非営利活動法人ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)
TEL:075-708-2091 FAX:052-203-5171 Email : receipt-wan@wan.or.jp
FAX、メールの場合は、氏名・住所・電話番号・年齢をご記入ください。
■登壇者:プロフィール
・中西正司(ヒューマンケア協会代表、全国自立支援センター協議会副代表)
1986にヒューマンケア協会を設立し現在代表。1990年から1997年まで、DPI日本会議議長を務める。
1991年から1995年まで、全国自立生活センター協議会事務局長を務め、現在は副代表。
『ニーズ中心の福祉社会へ―当事者主権の次世代福祉戦略』(上野千鶴子・中西正司編)、『当事者主権』(中西正司・上野千鶴子)等、多数。
・小川晃子(岩手県立大学社会福祉学部教授)
地域福祉や高齢者を支援する情報のあり方をテーマに研究。ICTを活用した見守りシステムの開発で地域に支援ネットワークを構築し、一人暮らしのお年寄りを対象とした新たな見守りのカタチとして2003年から旧川井村で「Lモード電話機」を活用した安否確認システムの実証実験をスタート。その後、2009年度からは、岩手県・岩手県社会福祉協議会と共に、『いわて“おげんき”みまもりシステム』の開発に取り組む。2010年以降、ICTを活用した生活支援型コミュニティづくりに取り組み、被災地における孤立防止のための実証研究も進めている。
・石井布紀子(特定非営利活動法人さくらネット代表理事)
阪神・淡路大震災の際に被災をし、その後、災害ボランティア活動や災害に強い福祉の地域づくりに取り組む。現在、中央共同募金会が設置している「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議」の事務局を担う。
2000年に(有)コラボねっとを設立(現・取締役)、社会をよくする事業の創出をめざしてきたが、非営利事業としての展開を強化するために、NPO法人さくらネットを設立し、代表理事に就任。他、3つのNPO法人の理事を務めている。関西学院大学非常勤講師、兵庫県福祉学習推進委員会委員長、中央共同募金会企画推進委員会専門部会委員。
・紅邑晶子(特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター代表理事)
特定非営利活動法人 せんだい・みやぎNPOセンター代表理事。広告企画・制作、編集、コピーライター等の仕事を経て、1995年にNPOの研究会に参加。1997年、せんだい・みやぎNPOセンターを立ち上げ、理事・事務局長に就任。2011年3月より代表理事となる。
・上野千鶴子(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長)
社会学者、立命館大学特別招聘教授、東京大学名誉教授、日本学術会議会員。専門は女性学、ジェンダー研究。この分野のパイオニアであり、指導的な理論家のひとり。近年は高齢者の介護問題に関わっている。1994年『近代家族の成立と終焉』(岩波書店)でサントリー学芸賞を受賞。『生き延びるための思想』(岩波書店)、『当事者主権』(中西正司と共著、岩波新書)、『ニーズ中心の福祉社会へ』(中西正司と共編、医学書院)等、多数。新刊に『<おんなの思想> 私たちはあなたを忘れない』(集英社インターナショナル)、『女たちのサバイバル作戦』(文春新書)、『ニッポンが変わる、女が変える』(共著、中央公論社)。2012年度朝日賞受賞。
■総会■ NPO法人・正会員の方々へ、ご案内状を郵送しています。万が一、届いていない場合には、WAN名古屋オフィスあてに、ご連絡をいただけると助かります。
【連絡先】
認定特定非営利活動法人ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)名古屋オフィス
TEL/FAX:052-203-5171 Email : nagoya-office@wan.or.jp
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