上野研究室

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第一回上野ゼミ受講レポート 志賀文重

2011.12.05 Mon

【個別コメント】

1.古市氏

・シェアハウス自体が「おしゃれ、ともだちが増える」といった理由ではじめる若者は、「年齢を重ねると、シェアハウスからでていくのであり、家族にかわる共同体にはなりえないのではないか」という仮説をもちました。ただ晩婚化が進んでいるため、シェアハウス離脱の年齢は少しずつ高くなっていくかもしれません。

 

・逆に30代後半から40代のシングル(結婚できなかった、離婚した)のひとは、シェアハウスを選んでいるんでしょうか。このような人たちがシェアハウスを行う場合、家族共同体という意味合いは強まるように思いました。

 

・豊洲や勝どきといった新規高級マンション郡にはパーティルームやジムなどの共有設備がそろっており、そこで親密につきあっている複数の家族といったケースはよくみかけます。が、このようなものをシェアハウスとよぶのかはよくわからないです。「濃密な近所付き合い」というのは今回の対象外なのでしょうか。

 

・他方で、私がそだった社宅は、近代家族の拡大版というような側面がありました。(お母さんたちが子供の面倒をみあう、外で遊んでいる子供にいつも注意をむけている、子供やお母さんが互いの家を行き来するなど。)

その理由として、親の職業が全員一緒、生協の共同購入を通じてお母さんたちが助け合っている、子供たちが同じ近所の公立小学校にかよう、3階建てで社宅としての規模が大きすぎない、中庭を住宅が囲む構造となっている、などがあるかと思います。

その後、11階立ての社宅に引っ越してからは、近所付き合いはなくなりました。集合住宅の規模の大きさと、人の交流は関係が大きいと思いました。

 

・近代家族にかわるもの、といったときに、やはり近代家族のどの機能についてフォーカスしたいのか(子育て、看病、家事、、)が気になりました。ワタミの老人は、ケアの部分は事業化されているものの、近代家族にかわるものになるのかなーとかいろいろ思いました。

 

・おもしろい研究だとおもうので、ぜひまたつづきを聞きたいです。

 

 

2.福岡さん

・研究の全体構想のどの部分に今回とりあげた女性たちが位置づけられるのか、発表の最初に提示いただけると、よりわかりやすかったです!

 

・3世代を対象としている研究のため、「なんの当事者」なのかがそれぞれの世代で異なると思います。そうすると当事者という言葉は使わない方がいいのではと思いました。

 

・日本の知識人のゆれみたいなものってすごくおもしろいので、「女性の不在」に焦点をあてなくてもよいのではとかおもってしまったのですが、知識人のゆれというのはもう研究しつくされているのでしょうか。気になります!またぜひ発表を聞かせてください。

 

 

3.工藤さん

 

・アメリカ政府が「同性愛は病気だから入国は禁止」から転じて90年代には「被差別マイノリティ」として積極的にうけいれるようになった転換が気になりました。またアメリカ精神医学会や心理学会が「同性愛は病気ではない」と正式に発表したのが70年代前半だったので、司法の現場と医療の現場でずいぶんなタイムラグを感じました。

 

・今回インタビューした難民申請者たちは、申請受理にむけて、ゲイレズビアン団体から相当なトレーニングを受けていると予想されます。そういった団体の政治戦略に非常に気になりました。アメリカでは、エイズ運動などを通じて、ゲイ団体のロビイング力がすごく強いとうかがったことがあります。そういった団体の歴史や政治との関係もふまえた研究をすると厚みがますように思います。(不正確でしたらすみません)

 

【全体コメント】

・ポスコロとか、たぶん社会学をかじっていない受講者にはわからないと思いました。そのフォローが必要かと思います。

 

・上野学部ゼミのときのように、受講者が自分のテーマについて少しずつもんでいく、その過程を見届けていくというスタイルを数名でもいいのでやれたら面白いのでは?と思いました。

 

カテゴリー:うえのゼミ / レポート

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