原発ゼロの道

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2015年1月27日 上関原発スラップ裁判報告集会文字起こし

2015.03.08 Sun

2015年1月27日、上関原発スラップ裁判が山口地裁でありました。
今回、その裁判の報告集会の文字起こしができましたので、以下に一挙掲載いたします。
<注>上関原発スラップ裁判:上関の原発工事に抗議した祝島の島民2人とカヤッカー2人の計4人を中国電力が訴えたもの。
すでに5年が経過しながら、地裁の判決もまだまだ出る見通しがない状況です。

なお、文字起こしに際して、1)司会のことばや各人のあいさつについては省略しています。
2)言葉を聞き取れなかった部分については、カタカナまたは***で表示、
もしくは(内容に差し支えない程度で)省略する形で対応しております。
また、この報告集会の動画はチームゼロネットのブログの過去記事( http://bit.ly/1FL7ehK )でご覧いただけます。

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★上関原発スラップ裁判1/27報告動画その1★

<門前集会>1m30

小沢(弁護団長) 法廷で決まりましたのが6月10日の1時半から5時まで、
進行協議で決まりましたのが7月1日の1時半から5時まで。
今の予定では最初に清水さんと橋本さん、7月1日が原さんと岡田さん。
時間としては、清水さんに対するこちらの質問が60分、橋本さんが45分。
それと次の原さんが45分で岡田さんが60分という時間を予定しています。

先方はそういう供述みたいなことは必要ないという意見書が出ていましたが、
一応各人20分の質問という形で。あとは裁判所からの質問で、5時までという形です。
人については議会の関係や代理人の担当者の都合で人が入れ替わるかもしれません。
それでも証拠調べとしては終わる予定にしています。
あと、弁論で終了ということで、たぶん秋には結審で、次に判決という形になると思います。

私たちも、原発に反対して環境運動をやっている人たちが
こういう形で被告になっているということについては、
ご本人は大変だし与える影響も大きいので、
弁護団としても被告団としても一生懸命やっていきたいと思います。

かなり大詰めになってまいりました。皆さんの今後のご支援もよろしくお願いします。

清水 いつもたくさんの傍聴に来ていただいてありがとうございます。
心強く思っております。今日も大変元気が出ました。

今、日程が決まりました。おそらく6月10日13時30分尋問ということで、
やっと裁判が始まったのかなという感じがします。もう6年目ですかね。
皆さんの期待にこたえられるように、私もやましいところは一切ありません。
地のままでやっていけたら必ず勝てると思いますので、応援よろしくお願いします。

岡田 今日は45人の傍聴、抽選には109名の方が駆けつけてくださって、
大きな力となりました。そのうちの傍聴された方に、
今日見られた感想を一言いただきたいんですが、
広島の府中のほうからイシオカマユミさん。
スラップ訴訟のリーフレットをデザインしてくださって、
たくさん応援をしてくださっている一人です。

イシオカ 府中市から来ましたイシオカマユミです。
私も当時被告の4人の方と一緒に海の上に浮かんでいた中の一人です。
つまり、私も被告、「アイ・アム・ヒコク」というプラカードを作り、出したい気持ちでいっぱいです。
私の後ろには私と気持ちを同じくする人たちがたくさんいます。
その後ろにもたくさんということで、いまだに世論調査をすれば
「原発はもう要らない」という声が過半数を占めるという状況です。私たちは多数派なんです。
そのことをしっかりと心に刻み、次回は丁々発止とされる法廷が見れるという期待を込めて、
6月10日、またここで皆さんとお会いし、もっとたくさんの人たちとお会いして、
この裁判、最後はみんなでうれし涙を流せるように、
これからも一生懸命サポートしていきたいと思っています。
いつも被告の方4人と、皆さんと一緒に、同じ気持ちでやっていきたいと思います。

皆さん、がんばりましょう。

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<報告集会>

弁護団・被告の紹介 14m00

永井 兵庫県神戸市の弁護士永井です。
今回のこの事件につきましては、私のほうが事務局ということで、
いろいろ書面のやりとりなどをシュウカさせていただいています。
本訴訟も平成21年の12月に訴えられていますので、もう軽く5年が過ぎて6年に入っているところ。
これからの予定で行くとおそらく6年ぐらいかかって結審なのかなということで、非常にスローな展開になっています。

ゆっくりしているのは、何もこちらがゆっくりしているのではなくて、
相手方が意味不明のことが非常に多くてなかなか進まなかったというところが現実です。
次回からは証人尋問ということで、皆さんの思い描かれているような裁判というものになると思います。
毎回法廷で、ではこれで終わります、と裁判長が言うたびに、えっ、これで終わり?
というような感じのため息が出るのが非常につらいですが、
次回はそれぞれ法廷らしい法廷ができると思います。次回以降も応援よろしくお願いします。

 福岡から来ました。福岡市に法律事務所があります。
弁護士の堀ヨウイチと申します。いよいよ裁判も山場に差し掛かったということになります。
証人尋問というのは、傍聴席から見るうえでは裁判の一番花形、山場中の山場になるので、
これは傍聴席のほうからしっかり応援していただくことが、
される本人にとってみればこれほど心強いことはありません。
今日もたくさんお見えですけれども、ぜひたくさんの傍聴を次回もよろしくお願いします。

小沢 小沢と申します。兵庫県の明石で弁護士をしております。
出身は愛媛県の灘というところです。41年間弁護士をしていますが、
弁護士になる前に瀬戸内が赤潮等で非常に汚れている、埋め立てが進んでいるということで、
それ以来瀬戸内を守る運動とか環境問題に取り組んできました。この前欠席で失礼しましたが、
ストレスで足が動かなくなってしまいました。
それを考えると、ご苦慮されているいろんな方が強いなと思います。
私たちを含めて、みんなで頑張っていい結果を残したいと思いますので、よろしくお願いします。

島田 群馬県から来ています島田といいます。
こちらは山口県なので、群馬県になじみがないと思いますが、八ッ場ですね。
聞いたこともあると思いますが、群馬県で最近いろいろ本体工事が始まってしまいました。
私は地元の群馬県で住民訴訟ということで、ダムに公金を支出させるのは
違法だということで裁判をやっていますが、今、最高裁のほうに行っております。
あと、今日は来ていないのですが、群馬県の隣の栃木県から代理人として
丸山マサトシ弁護士という方が弁護団に加わりました。
今日は大学の関係でこちらに来られませんが、丸山先生と二人で参加させてもらっています。

いよいよ本人尋問が始まるということで、私は橋本さんの担当をすることになると思います。
法廷では意見陳述をもう何回かやっておりますが、本人尋問は初めてですよね。
中国電力に起こされた裁判で、被告にされてそういう目に遭うという、
非常に厳しいつらい思いをされるんですけど、せっかくのチャンスです。
いい機会だと思って自分の言いたいことを伝え、しっかりと、ということでしっかり準備して、
6月10日しっかりやりたいと思いますので今後ともご支援どうぞよろしくお願いします。

○○ 丸山先生は?

○○ 原さんの担当をされるのではないかと思います。

清水 祝島の清水です。さっき言ったように、
次から本格的な裁判がいよいよ始まるんだなあと思っています。
頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします。

橋本 橋本といいます。人生で初めてのことなので、
島田先生にも相談しながらしっかりやっていきたいと思います。応援をよろしくお願いします。

 現地上関の隣にあります平生町から来ました原といいます。
毎回たくさんの人に来ていただいてほんとに感謝しています。

尋問と言われても何をしていいのかよくわからないのですが、
しっかり丸山先生と相談しながらちゃんと……。
もう6年も前のことになるので、なかなか記憶的にも忘れていることも多いと思うのですが、
しっかり思い出してやっていこうと思います。今日はどうもありがとうございました。

岡田 広島の三原から来ました岡田和樹です。
今は農業をしていますが、当時は原さんにカヤックを教わりながら、
何か自分でできないかということで、現地で祝島の人たちの前や後ろや横について、
カヤックに乗って中国電力に対峙していました。自分たちの命や未来を守るために戦ってきたことが、
こういう形で損害賠償をされるということは、ほんとにあってはならないおかしいことだなあと思います。
表現の自由であるとか自分たちの守りたいものを守れる社会になっていったらいいと思いますし、
このスラップ訴訟が僕たちの勝訴になって中国電力が取り下げるというところまで頑張って戦って、
そして、そういういろんなものを勝ち取っていきたいなと思います。
最後まで応援よろしくお願いします。

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<今日の報告> 21m30

永井 今日法廷であったことと、それから法廷に皆さんが
入りきれなかったと思いますので説明させていただくのと、
進行協議ということで相手方の代理人とこちらの被告代理人、
それから被告さんたちだけの手続きがありましたので、
どういうことがあったかを簡単に説明します。

本日までにこちら側としては、清水さんと岡田君は主尋問が60分、
それから原さんと橋本さんが主尋問45分という、
ふつうからするとかなり長い時間の証人尋問をするというような証拠申し出をしました。
案の定、相手方原告中国電力からはもう証人尋問すら要らないんじゃないかとか、
長すぎるという意見書が出てきましたが、とんでもない話ですね。

そもそもこれは4800万円の裁判ですが、途中で減縮というか、相手方が訴えを縮めて3900万になりました。
けれども、その3900万円については平成21年の12月から判決の日まで
年5%の利息をつけろというふうにも言っています。
それを計算すると、おそらく裁判が終わるのが6年以降、27年の末としますと、
3割付くんですね。3900万円の3割はおよそ1200万円弱です。合わせると5000万円強になります。
しかも、この裁判は、それぞれの方が連帯して支払えという形をとっていますから、
5000万円を原さんから取ってもいいし清水さんから取ってもいいし、
橋本さんから取ってもいいし岡田君から取ってもいいというような理屈になっています。
5000万円をいきなり一括して払えと言われたら、ふつうの人は経済的に破滅します。
そういうような裁判を中国電力はしているのです。
しかも、利息の1200万円は、相手方がだらだら6年もかけてやっているから
こんな金額になっているわけであって、それをのっかっているということですね。

そのような裁判を起こされているこちらの立場に立って、
反論するために、本人としてこういうことがありました、と言おうとしているのに、
それは要らないと。これはいったいどういうことなのかと、理解に苦しむというのがこちらの立場ですね。

とは言いながらも、60分、45分、ちょっと長いかなと思ったんですが、
裁判所は削れとも言わずにそのまま飲みました。
つまり、やはりそれぐらいは要るだろうと。この裁判の被告とされている方々の、
悪いことはしていないとか、適法なことをしているという気持ちを言うためにはそれぐらい要るだろう、
というふうにとってくれたんだと思っています。
そういうことで、一日では終わらないので、2回に分けてやりますということになりました。

今のところは、清水さんと橋本さんのペアが1回目、
それから原さんと岡田君のペアが2回目というふうに分けていますが、
清水さんの議会の都合があって入れ替えるかもしれません。
けれども、そういう枠をとっていますので、被告とされた皆さん方の思いを十分に尽くせるはずだと考えています。
そういうような手続きが今日ありました。

それに向けて、こちらとして、前に弁護団会議で、原告の中国電力が出した、
その当時撮ったとされるビデオを見ていたのですが、
どうもこれは人違いしているのではないかというものがありました。
法廷でお聞きになった方はわかると思いますが、中国電力のビデオが間違った、
これが岡田君と言っているところがあって、それは違うよ、ということを指摘しようと。
それを指摘することによって、いかにいい加減な根拠に基づいてこの裁判を起こしているかということが
はっきりするだろうということを含めて言ってやろうかなということで、
今準備をしているところです。そういうようなことが今回ありました。

今後は、告訴された皆さん方とそれぞれの担当が、
ではこういうふうに問答しようかということを詰めていく作業に入ります。
もちろん、そこで、ではどうぞ、と言って放りっぱなしにはしません。
こういうふうにしましょうね、と議論は十分にするつもりです。
6月10日まで十分な時間はありますので、その間にきちんと詰めて、
どんな質問をされてもすぐに切り返せるというようなところまで詰めていきたいと考えています。
今日の報告と今後の予定については以上です。

○○ 時間は60分、60分、45分、45分でしたか?

永井 清水さんと岡田君に対しては主尋問が60分、
相手方弁護士からの、反対尋問というんですけど、あんた、そんなこと言うけどこうじゃないの?
というような質問が20分。反対尋問は、こちらが60分と45分に分けているにもかかわらず、
向こうは全部20分と言っていました。
もともと要らないと言っていたぐらいですからやらなくてもいいのではないかと思うんですけども、
やるということですね。そんな感じです。

○○ 橋本さんと原さんも60分?

永井 主尋問は45分です。
岡田君と清水さんに対して主尋問は60分、
原さんと橋本さんに対しては主尋問45分、反対尋問は全部20分です。

○○ なぜ中電はジンショを出さなかったんですか。
それは中電に聞け、ということでしょうけど。

永井 出すべきだと思うんですよね。
何回も言っていますけれども、これは、原告は中国電力です。
中国電力が自分の主張を立証しないと負けるんですよ。
こちらは、さんざん、おかしいところがあるんじゃないの、
と言っているんだけれども、通知書は出しているんだけれども、
証人を出さないというので、中電の考えがよくわかりません。
出したら出したで、こちら側は徹底的に反対尋問するつもりでいたんですけど、
出さないと言うんだから仕方がないなという感じです。

 今、永井弁護士が説明したので十分だと思います。
尋問というのを皆さんはごらんになったことがないでしょう。

申請した側がまず聞くんです。清水さんと皆さん方全部我々側の申請にかかる証人です。
本人ですからね。まずこちらの弁護士が聞きます。これを主尋問といいます。
その次に相手のほうから、主尋問で自分たちの主張を証言するわけだから、
それをひっくり返そうと思っていろいろと揚げ足を取ったりするわけです。
これを反対尋問といいます。ときどき裁判官がそれに対して途中で尋問を行う、
あるいは全体が終わってから裁判所として聞きたいことを聞いたり、こういうふうになっています。

今、永井弁護士が言われましたように、我々は4人申請しましたが、
向こうはだれも申請していません。我々の本人尋問も必要ないと言うんです。
これは変な話です。この事件の大きな焦点は二つありまして、
一つは現場での4人の方たちの行動をどう評価するのかという話でしょう。
それからもう一つは問題をどう見るのかということがありますが、
この二つのうちの一つの大きな焦点。永井弁護士が言ったように、これは原告が中国電力です。
中国電力が立証しなければいけないわけです。
そうしたら、自分たちの現場にいた職員を連れてきて、
あんなことばっかりしてから、というようなことを本来言わなければいけないのに、それができない。

では自分たちの側で証人を連れてこないのであれば、
どうせこちらの本人たちをとっちめてやって、そして有利な証言を引き出していこう、
というふうに考えますと、それもやらないということです。
ふつうは、こちらが証人申請して、それは本人*****ますよ。
そうしたら自分たちはそれを一生懸命とっちめてやろうというふうに考えないといけないわけです。
ところが、必要ないと言ってくるという。
ここに中国電力のおごり高ぶったところが表れているのではないかというふうに思います。

裁判所は、そんなことを全然気にしないで、これは本人ですからやりますと、こういうふうに言います。
先ほど言いましたように、主尋問、つまり我々のほうから質問して、
尋問して聞くのが、60分の人が2人、それから45分の人が2人、
ちょっと長いかなという感じがするんですよね。
陳述書を出していますから、そんなに要らないでしょう、
と言われるのではないかという気もしましたが、一応マックスでそれぐらい申請しておこう、
と言いましたら、裁判所は何も言いませんでした。満額回答です。
やはりきちんと証言は聞きたいという裁判所の意向が今日伝わってきたという意味では、
すごく大事な裁判だったのではないかと思います。

それで、向こうのほうは反対尋問をどうしますか、と。
思わず私も、証人尋問は要らないと言っているということは、今まで出た陳述書があるわけだから、
そういうつもりで聞いてみたいと思ってないということじゃないですか。
あなたたち、反対尋問要らないんじゃないの、と言おうと思ったんだけど、
裁判所からどうしますか、と言われて、口ごもりながら20分なんて言いましたけれども。

ただ、やる以上は細心の注意でやっていかなければいけませんし、
採用されて60分、45分、我々がやるということになりますと、
中国電力の側もそれなりに構えてくるでしょうから、
いい加減なことをさせないように、しっかりとやっていくことが非常に大事ですね。

6月10日、7月1日に入ったでしょう。その次は最終書面です。二つあります。
それが出てきたら結審ですね。そうすると、夏明け、秋ごろには結審をする。
そして、その次に判決がある。こういう大きな流れになってきます。

この間、10月に、皆さん、ご承知のように、埋立免許の申請が、
延長申請で宙ぶらりんになっていますよね。間もなく県の方から結論を出すわけでしょう。
その延長申請というのは、着工して3年以内に竣工しなさいよ、ということでしょう。
その3年というのは2012年の10月に切れています。
今、延長申請ということで見通しのないことをやっているわけですが、
この延長申請というのは、着工の日から3年を着工の日から6年にすることになるわけですね。
そうすると、その6年というのはことしの10月で切れるわけです。
仮にまた認められても、また再々延長して申請しなければいけないという、
この上関原発の手続きをめぐっての一つの山場が、
我々の尋問が終わり最終書面にかかってくるというようなときにやってくるということで、
このスラップ訴訟を含めて、今後どうなっていくか。大きく動いていく、そういう年になるんだろうと思います。

上関だけではなくて、全国の原発のベストミックスをどうするかなどという
つまらないことを安倍さんは言っていますから、
そういう意味では全国の原発の流れの上でもこの裁判は大きな意味を持つようになってきたということですね。
そういう時期にこの裁判が山場を迎えるということで、ますます気を引き締めて頑張っていきたいと思います。

 現地の様子、清水さんや橋本さんたちはときたま行かれていると思うんですけれども、
2011年の福島の事故があって以降はほとんど動いていない状態で……
(動画その1終わり。その2へ続きます)

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★裁判報告の動画その2★

(1から続く) したほうがいいという話がありましたが、
確かにその通りで、今年の10月に再延長の期限がもう切れるんですよね。
5月15日でまた知事の一年の期限が来るんですが、
そこで仮に埋立免許を出したところで、5か月で埋立が竣工できる可能性はゼロです。
できないですよね。そのできない後にどういうふうな動きが出てくるのか、
再々延長するのかどうするのか、僕たちも非常に気になるところですが、
常識的に考えたらもう建てないというのが常識です。
ただ、非常に危惧しているのが、今の報道とかで辺野古、あれだけの海でありながら強行に進める。
まさに今いろいろなネット中継で流れてくる映像を見ると、
僕たちがやったときの記憶がまざまざとよみがえってくるというか、ほんとに何でもありですね。
八ッ場ダムしかり。山口県の岩国に平瀬ダムというのがあるんですが、
こちらももう本体工事を着工されて、ダムが建設されようとしています。

原発の問題だけでなくて、日本中がすべて時代に逆行し、
またコンクリート*****という動きが始まっていますので、
何とか民意で跳ね返すように、最後まであきらめずに頑張っていきたいと思っています。
一緒に頑張っていきましょう。ありがとうございます。

清水 今、祝島では原発に絡んだ補償金の問題があります。
これももう5年6年前から原発の補償金は要らないということで、
中国電力に対して、蹴ってきて蹴ってきて、それが何回も何回も向こうは持ってきては勝つまでやろうとしている。
山口県漁協に、私たちに――合併したもので祝島支店になってしまったわけです。
それで毎回毎回、山口県漁協のほうから、やりなさい、やりなさい、
決を採りなさい、採りなさいと、それで攻めてくるわけです。
福島の事故の前からそうなんですね。それで福島の事故があって、
これでもう原発は建たないだろうと思っていたんですが、
福島の事故をもう忘れたかのようにまた攻めてくるわけですね。
何回も何回も来て、祝島の漁師さんも年をとって、組合員も亡くなったり、
辞めたりという状況でどんどん攻めてこられています。
中でも、祝島のほうに今も中国電力は釣り客に化けてこっそり来ているそうです。
そして一本釣りとかをいろいろやっているみたいなことが実際にあります。

ですから、私たちもこの裁判も絶対に負けられませんが、
そういう島の中のことでも気を引き締めてやらなければいけないと思います。
絶対に負けませんので。これからも頑張ります。
橋本さんが正組合員、私は準組合員ですけど、頑張りますのでよろしくお願いします。

岡田 このように、まだ祝島現地の人たちには刻一刻といろいろなことが続いているわけで、
白紙撤回にならなければなかなかその重圧から解放されることはありません。
1日も早く、1秒でも早く上関の白紙撤回と全国の再稼働を何とか止めるということを
皆さんと一緒にやっていけたらと思います。

そして、その間スラップ訴訟に関して、全国各地で行われているスラップですが、
僕たちよりも1年前から防衛局に住民が訴えられている裁判、これは沖縄の高江の裁判です。
そちらの人が最高裁で結果としては負けてしまいました。1人だけ残っていた方ですが、
その方が負けて、今はその方は別の方面から戦うということで、
議会で当選して、議員さんになられて、今はいろいろな方面から発信をされています。

そのほか、僕たちよりも後に、東京の経産省前でテントを張って抗議行動をしていた人たちが
経産省から訴えられています。
その被告は2人ですが、その2人の裁判についても結審が出そうだということで、
もしかしたら不利な形での結審が出るのではないかということで、
弁護団や全国各地から声が届いているそうです。

この山口の裁判においてもほんとに難しい状況、右陪席の方がずっと、不法な妨害をしているということを言われます。
そもそも、祝島の人たちはもちろんそうですが、命を守るというただその1点でやってきたことを、
こうして中国電力から妨害をされ、逆に被告となるべき中国電力が
こうして司法を使って押さえつけているというような状況が続いています。
この状況はほんとにおかしいことですので、何としても世論が、
こういう裁判をしたこと自体がおかしいということで、中国電力が逆に恥をかくような、
それぐらいの世論の力をどんどん結集しなければいけないなと思っています。
僕たちの仕事は、毎回言いますが、中国電力にこの裁判を取り下げさせることだと思います。
そこまで頑張っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。

<質疑応答>

○○ 先ほど清水さんのお話の中で、釣り客に紛れて中国電力の人が来ている。
結局漁業者の切り崩しですよね。切り崩しということで、
補償金を受け取れとか、あるいは何かそういう形で懐柔策に
走っているのではないかと思いますが、何かそこら辺について。

僕たちは今日こうして岡山から来ましたが、風の便りに聞くのに、
ほんとに一致団結してやれているのかなと、ちょっとそれが……。
我々の方もこういう運動で、水俣のときとか、あるいは、古くは三井三池のとき、
身内というか相手の懐に手を入れて探りを入れて組織の弱体化をする手がよくある。
これは常套手段ですが、そこら辺、祝島がどうなのか。

こういうことはなかなか言いにくいかもしれません。
今、ここに来ている方はみんな、そのことをほんとに心配して、
この4人の被告の方の支えでみんな来ているわけです。
これからの運動でこのことは非常に重大な問題だと思います。
だから、内部の状況を、聞かせていただけるところで、こういう公開の場で――
まさかここに中国電力の方は来ていないでしょうけれども(笑い)。
来ているかもしれませんね。そういうことで、言いにくいかもしれませんけど、差し支えなければ。

清水 大変答えにくい質問ですけど、確かにそれはあると思います。
中国電力がここにいたらあれですけど、とにかくわからないように巧妙にやってきます。
私たちが一番あれは、内部のいろいろあるのは……。

私が「上関原発に反対する祝島島民の会」という組織の代表を今やっています。
いちばん議員らしくない議員ではあるんですけど、町議会もやっています。
その板挟みでいろいろ苦しいところはありますが、何が一番苦しいかというと、やはり身内同士のあれですかね。
それが一番苦しいです。それに負けずに、私たちは今まで通り限りなく頑張っていく、
もうそれしか言うことはないと思いますので。
質問の答えになっていないかと思いますが、頑張るしかないと思っています。

○○ 抗議活動をして1週間工事に影響が出たということで
4800万円というふうに言っているんですけど、
現状3.11以降工事が動いていない状態でその1週間のことを今争っているのはすごく滑稽に感じます。

2つ質問したいなと思いますが、漁業組合の人は補償金を受け取ってないわけですよね。
山口県漁協のほうで受け取っているから、それを中国電力のほうは主張しているのかどうかわかりません。
でも、現実として受け取ってないんだから、当然、清水さんや橋本さんや漁業組合や祝島としては、
この海はわしらのもんだ、と言えると思うんですよね。
それを裁判で主張しているのか、ということと、
もし主張しているとしたらそれに対して裁判上でどういうふうにやられているのか、ということを知りたいです。

 なかなかいい目をお持ちだと思います。
ただ、漁業補償を受け取っていないということと、工事区域での行動の評価という問題とは、
ちょっと次元が違う問題なんですよ。補償金を受け取っていないんだから、
こういう反対活動は正当なんだというようなことというのは、
裁判上の主張としては組み立てられない話になります。

ただ、受け取っていないということで、絶対原発は認めないという気持ちを
表現するということは非常に大事なことだけれども、
そのことはすなわち現場での行動の違法性の評価ということに直接切り結びつく関係にはありません。
その現場での行動、そして補償金を受け取らないということでのアピール、
こういうことが全体と一体になって、上関原発反対の行動というものを形作って、
これがあるからこちらのほうの違法性が法律上なくなるという関係ではないです。
だから主張していませんし、裁判所のほうでもそういう反応はしていません。

○○ 僕もよくわからないんですけど、これから証人尋問があるということで、
証人尋問はたとえば、相手から反対尋問というんですか、
質問してくる内容を予想されるものにはどんなものがあるのかなと、もし想像できるようでしたら教えていただきたい。

 あまり教えたくないです(笑い)。

○○ 弁護士さんにお聞きしたいんですけど、先ほどのお話の中で中国電力から出たDVDの中で、
人間違いをしているようだ、岡田君だと向こうが主張しているのがどうも別の人らしいというお話がありましたけど、
もし岡田君だと思われている、映っている人がカヤック隊の別のAさんとかBさんだということがわかった場合、
新たにまたそのAさん、Bさんが訴えられるような可能性もあるんですか?

 それはあり得ないですね。仮にその気になったとしても、
3年で時効です。2009年の話ですから、もう時効が***経過しています。

○○ ちょっと話がずれてしまう点もあるんですが、
4千数百万円もの損害を与えるだけの行動をとって民事的に損害が生じたと、
そういう因果関係のある何人かの、特に4人のカヌーあるいはその他の船で妨害したと。
こういうふうな損害がこの原因から相当因果関係的にあればこういうふうになったというわけでしょうけど、
では、その分、害意があるのならば、正当な業務行為をしている、当然威力業務妨害ということも、
平時だけどあるのではないか。それをふつうはやるのにやらないのは、
軽微でほんとはなかったのではないかという。
僕は、暴論というか、お話ですが、というふうな、当然ごじょごじょ言っていたのがあるのではないかと思ったりするんですが、
その辺どうでしょうか?

永井 そういうふうな言い方もありますが、
それはおそらく中国電力の書類が出たときに聞くような話なので、
こちらの被告とされた方々についてはあまりないのかなと思います。

威力業務妨害は何でもできたらあれなんですが、とりあえず1カ月ぐらいでばたばたばたと作って、
ばたばたばたと4800万訴えたということなので、ただの足止めなんですね。
これ以上妨害するなと、こんな目に遭うぞということなので、
この程度のものとしか向こうも当然考えていなかったというふうにこちらは考えているので、完璧なスラップですね。

だから違法行為というものがまずそもそもあるかどうかわからないし、
違法行為が、損害があるかどうかもわからない、因果関係もわからないという状況なので、
それを立証できてないのではないかということに、私たちの今回の勝ち方があると思っています。

そういうような視点もあるということは警鐘としていただきました。

岡田 質問やご意見等ありましたら、スラップ訴訟のリーフレットをたくさん持ってきています。
この後ろに連絡先がありますし、ご存知の方は島民の会のほうにも聞いていただけたらと思います。
このリーフレットを今日は1100くらい持ってきています。
もしよかったら持って帰ってたくさん配っていただけたらと思います。

要するに、まず知ってもらうということで。
なかなか今メディアがこのスラップに対しては取り上げることができない状況にありますので、
手配りで何とか知ってもらうということが一番大切な方法だと思いますので、ご協力をよろしくお願いします。

アーサー・ビナードさん(上関原発スラップ訴訟応援団長)

ビナード
 遠いところからいらして、ほんとにありがとうございます。
裁判があっという間に終わって法廷が閉じられてため息が出ましたが、
僕は皆さんよりちょっと前にため息をついていました。
実は、6月7日から沖縄の辺野古に行って、カヤックを漕いで頑張ろうかなと思っていたら、
6月10日だと言っていたので、往復の飛行機代がかかるなと思って。
とんぼ返りで、沖縄~山口~沖縄という感じになると思いますが、
次回も皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。

次から本格的に始まる。この尋問が始まると、いよいよ中国電力が痛い目にあう、
驕る中電や久しからず、というそういう局面に入ってきました。
軽率に訴えて相手を間違えて痛い目にあうという、そういう流れにしていきたいと思います。

原さんからも沖縄の話が出ましたが、僕も辺野古の問題と上関の戦いが
深いところでつながっているなとずっと感じていました。
さらに実感がわいたのは、先週土曜日に愛媛の松山に行って阿部悦子さんという県会議員とお会いしたんですけど、
阿部さんがお土産をくれたんですね。黒砂糖の、味噌のビン。それでこれを見たら「瀬戸内土産」と書いてあるんですね。
瀬戸内食品という会社が作っていて、この瀬戸内食品の住所を見ると、
鹿児島県大島郡瀬戸内町。それで、阿部さんが僕にこれを渡して説明してくれました。
僕らは、「瀬戸内」「瀬戸内」って瀬戸内海のことを言うでしょう。
瀬戸内海というのは新しい名前。ほんとの元々の瀬戸内は奄美大島の地名なんです。
奄美大島の瀬戸内の黒砂糖で作ったお土産。
だから、僕らが瀬戸内と呼んでいるのは古文、後からつけられた名前で、
僕らが愛している瀬戸内海の先輩が、奄美大島の瀬戸内という海なんです。
すごく美しいところですが、今、そこのマングローブと山が破壊されているんです。

どういう破壊が進んでいるかというと、その奄美大島の山を崩して海を赤土で汚して、
その崩した山の土砂、砂利を船に載せて沖縄まで運んで、
辺野古の海にどっぽ~んとやるんです。つまり、辺野古の埋め立ては奄美大島の自然破壊があります。

阿部さんが細かい数字も示して僕にいろいろ教えてくれたんですけど、
辺野古の海をつぶして破壊するためには、2100万立方メートルの土が必要なんです。
そういう計算になるんですね。2100万立米のうちの530万立米は奄美大島の山を破壊して海を汚して採る。
ところが、530万立米が奄美大島。
では、僕らがいつも瀬戸内と言っている瀬戸内海の小豆島などからどのくらい運ばれてくるかというと770万立米なんです。
奄美大島の破壊よりも瀬戸内海の破壊が量的に大きいんです。
770万立米の土を瀬戸内海から奪い取ってつぶして汚して、それを全部辺野古に運んで、
どっぽ~ん、どっぽ~んとやるんです。
ですから、辺野古で起きていることは何も僕らの住んでいる山口、広島から遠い話ではなくて、
僕らが加害者、僕らが瀬戸内海の土砂、瀬戸内海の土を運ばせたら、僕らが辺野古をつぶしているということになります。

だから、そういうふうに身近な問題としてとらえる必要があって、
たぶん、運ばれていく土のことをもっとみんなが具体的に知れば、
そしてまさに自分のふるさとだということがわかれば、
もっと戦える工夫ができるのではないかなという気がします。

辺野古の海は、もちろん上関、祝島の海はとてつもない豊かな生態系ですが、
辺野古も魚の種類でいうと1000種類ほどの魚が生息していて、
さんごは400種類ぐらいあって、ジュゴンが藻を食べに来るという海です。
そういう海が、瀬戸内海の山を崩してつぶす。
こういうふうに、僕らの愛している瀬戸内海、愛している海が連鎖でつぶされていく。
つまり瀬戸内海の海の豊かさと沖縄の海の豊かさは、ほんとは仲間なんだよ。
仲間なんだけれども、悪質な詐欺師と巨大な利権構造がそれを乗っ取って、
利権を回すことしか考えていない人たちが政治を乗っ取ると、
こういう仲間がつぶし合うということになるんですね。
だから、どうやってこのつぶし合いを止めるかということが問題の本質だと思います。

そういうことを考えると、さっきの祝島の皆さんの漁師たちの間の関係がどうなのか、
中国電力がいつも仲間をあれさせていがみ合うような流れを作ろうとする話もあって、
どの運動でも、どんなささいな市民運動でも、日本に限らず僕の母国のアメリカではとっくみあいになりますからね。
仲間割れさせるのが、マニュアルが幾つもあって、
その道のプロがどの集団にも――この集団にも絶対来ていると思います。手を挙げてください(笑い)。

そういう中でやらなければいけない運動なので、仲が悪くなっても、互いにうざったくなっても、
お互いにいろいろあっても、どうやってその方向性を一緒にして、
仲間割れしていても仲間であり続けるか……(その2終わり  3に続きます)

_______________________________

★裁判報告の動画その3★

ビナード(その2から続き) ***個人的に。
そうすると、まあ******思っちゃうわけ。そういうふうに自分が心理的に近い人、
ほんとに仲のいい人と対立するような状況になったときに、僕は、昔広島で聞いた話を思い出すんですね。

広島の1945年8月6日朝の核分裂の連鎖反応を体験した方が教えてくれた話なんですけど、
ぴか~っと光って爆風が来て、すさまじい破壊力で家もつぶれて、
それでいろいろけがをした方が外に出たら、隣の家のお母さんがけがをしながらも、
***だ、何とかと言われて、そしてその娘さんの頭だけを持って乳母車に乗せていた。
娘さんはもろに爆風で家がふっ飛んだときに体がばらばらになって、
そして家の垂木が娘の額にもろに刺さった。
お母さんはその娘の頭を持って乳母車に乗せて、それでじ~っと見つめていたらしい。

それを隣の人が見て語っているんですけど、その娘の顔を見つめながらお母さんが全身に力を込めて、
憎しみが全身からわいてくるような声で、「この垂木め~っ」と叫んでいたらしいですね。
垂木に叫んだ。それは娘の額に刺さっていた木片なんですね。
その後お母さんが「垂木め~」と叫んで、引き出そうとしたら血がドボドボッと出て、
また刺して、また「垂木め~っ」と言いながら乳母車を押して山の方に避難した。

この話を聞いたときに、お母さんの気持ちがすっごくよくわかるなと思ったんです。
垂木が自分の愛する娘の頭に刺さったとき、それが憎しみの対象になる。
でも、もうちょっと冷静になってもうちょっと全体の状況を把握すれば、垂木が悪いわけじゃないんです。
垂木も原爆にあって、垂木もほんとは家をずっと支えて、
千代に八千代にみんなの繁栄を望んでいた垂木かもしれない。
でも、それが爆風で飛んで、たまたま娘を直撃して殺した。
でも、垂木の責任じゃない。もっと垂木を破壊したウランがある。
そのウランを濃縮したマンハッタン計画の技術があって、技術者がいる。
でも、この技術者はみんな、米政府をのっとったならず者の権力者がつくらせた。
だから、その上に、またその上に、またその上にその責任がある。

僕ら、この市民運動をやるためには、そのずうっと上の方に、
なかなか僕らの視点ではとらえられない勢力を相手にしないと、
途中で仲間が分裂していく。でも、その相手がいやなやつだ、何とかだと思っていても、
あるいは金を受け取った、受け取らないという違いがあったとしても、
瀬戸内海を愛するというところで一致できれば、
この海を放射能のスープにしたくないという思いさえあれば、
僕は手を携えて何とか仲間割れをしないでやっていけると思う。

でも、そのためには、目の前の憎々しい垂木じゃなくて、
それを破壊した本当の悪者をどうやって見つめるか。
そう考えると、中国電力もあんまり――「中電!」、「おごる中電久しからず」とさっき言ったけど、
間違ってた。中国電力も垂木程度。中国電力も小物、小物の小物。
だから、中国電力は僕らに対しては強いような存在かもしれないけど、
原発と原爆と核開発と世界支配のからくりの中では、ほんとに垂木程度です。

そういうふうにとらえて、どうやって仲間を――ゆるいつながりでいいと思うんですけど、
仲間ともろにぶつかり合わないでやっていけるか、それをみんなで考えていきたいなと思います。

岡田 最後1人だけ聞いていただきたいんですが、
この間5年、この裁判に疲弊させられながら被告も弁護団も大変な中、
こうして応援してくださっている方も大変な中、裁判に参加してきましたが、
この裁判の目的は金銭的に、時間的に押さえつけることにあります。
そして、精神的に大きなダメージを与えることにありますが、
そんな中、裁判の応援がすごくたくさん、いろんな形で実を結んでいます。
僕の場合でも、このリーフレットを作ってくださったり、支援カンパを呼びかけてくださったり、
そしてまた、このバスツアーを広島から毎回大型バスを貸し切って平日にもかかわらず、
30人以上の方が広島から駆けつけてくださるようになりました。
これはすごく大きな精神的な部分の支えになっています。

ほかの被告の人と弁護団には内緒だったんですが、
1月18日に福山のほうでチャリティパーティをしていただきました。
広島の福山などの人たちを中心に、ほんとに楽しい歌あり踊りありのパーティで、
たくさんのカンパもそこで募っていただきました。
ほかの被告の人にもその楽しかった気持ちを分けてあげるといいんですが、
そのときの主催者の一人である坂田さんから一言、そのときの状況をお願いします。

坂田 1月18日に、私たち「原発の~てもええじゃないBINGO」というグループが主催で、
スラップ裁判に負けないよう、「岡田和樹さんを支援するチャリティパーティ」というのを開催しました。
歌あり踊りありで、岡田さんの話も聞いて、岡田さんの作ったお米や野菜を使ったいろいろな料理を作って食べて、
おいしいコーヒーを飲んで、みんなでお話をしてという、そういう場でした。

いつもお話しされているとおり、精神的にも経済的にもすごく追い詰められるひどい裁判ですが、
私たちもできるだけ、まずは精神的に楽しくなっていただくということ、
それから私たち自身も支えながら楽しいなと思えるようなもの、
それからできれば経済的にも何らかの支援をしたいなということで、こういうチャリティパーティを開催しました。
ぜひこれからも楽しくやっていきたいなと思っています。

聞くと、本人尋問がこの6月と7月にあって、そろそろ結審かと言われていて、
もう終わるのか、なんか寂しいな、というぐらいに、もっともっと楽しく盛り上げて、
まず「スラップ」という言葉を知っていただくということから改めて始めていきたいなと思います。
また引き続きやってみたいなと思います。

(終わり)

(文字起こし:花田恵美代)

カテゴリー:祝島沖・上関原発計画

タグ:脱原発 / 祝島 / 上関 / スラップ / 清水敏保 / 岡田和樹 / 橋本久男 / 原康司

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