盛岡市中央公民館会場入り口付近


2013年7月2日、盛岡の盛久ギャラリーで開催された「天野寛子フリー刺繍画展-東日本大震災の記憶」会場に中西朝子さんを訪ねた。

中西さんは陸前高田市小友町のオートキャンプ場・モビリアを拠点に支援活動を行うNPO法人の職員として仮設住宅に住む被災者に寄り添う活動をしていた。中西さんを紹介してくれたのは名古屋の渋谷典子さん、どんな方かな?と楽しみに出かけた。
会場で中西さんに会ってみると、3.11絵本プロジェクトいわてが出張絵本サロンでモビリアに伺った際お世話になっていた。
名古屋の渋谷さんとはどういう関係?と聞いて驚いた。陸前高田に支援に入っていた名古屋市役所の保健師・日高橘子さんから中西さんの相談に乗って欲しいといわれた渋谷さんが、中西さんに電話して話を聞いて意気投合したというのだ。盛岡で何かしようと思ったらこの人に相談して!と紹介してくれた。

盛岡市中央公民館で展示を鑑賞する3.11絵本プロジェクトいわてのメンバー。


その時に相談されたのが「みんなのたからもの-ししゅう高田松原プロジェクト」だった。高田松原のししゅう作品講習会を岩手県内各地で開催し、住民の思いをつなぎ合わせたタペストリーを作ろうと計画していた。盛久ギャラリーにはすでに41作品が展示されていた。

東京出身の中西さんは盛岡に知人もいない。そこで私に出来ることは何かと考え、被災地から盛岡に避難して来た方を支援している盛岡復興支援センターと、もりおか女性センターにつないだ。

高田松原ししゅうプロジェクトの仕掛け人、中西朝子さん。(ご自分の作品の前で)



あれから1年半の間に集まった作品は720点になっていた。

作品の募集は2015年12月で終了し、2月18日から24日まで横浜で展示を開始、3月2日から6日まで盛岡市中央公民館で展示会が開催された。中西さんと2年ぶりの再会、横浜会場では渋谷さんと初めて会うことができたという。

海外からも寄せられた720点の作品は、ひとつひとつ心を打たれる。盛岡会場は展示会場内にすべての作品を展示することができたので実行委員会は大喜び!

会場では、東京に戻った中西さんに会いたいと、陸前高田から駆けつけたみなさんと談笑している中西さんの姿が見られた。

つながるプロジェクトの成果ここにあり!!

今後の展示のご案内
 【仙台会場】
(1) 天野寛子フリー刺繍画&ししゅう高田松原プロジェクト作品約280点
藤崎本館6階美術ギャラリー(仙台市青葉区一番町3‐2‐17)    
☎022‐261-5111/地下鉄東西線「青葉通一番町」直結    
3月10日(木)~16日(水)10:00~19:30(最終日16:30まで)

(2)  ししゅう高田松原プロジェクト作品約140点    
エル・パーク仙台5階(仙台市青葉区一番町4‐11 141ビル)    
☎022‐268-8300/地下鉄南北線「勾当台公園」南1番出口より連結    
3月11日(金)~16日(水)9:00~21:30(14日は休館)

(3)  ししゅう高田松原プロジェクト作品約280点    
ニコンプラザ仙台コミュニティスペース(仙台市青葉区中央1‐3‐1アエルビル29階)
☎022‐715‐1490/JR「仙台駅」より徒歩2分    
3月10日(木)~15日(火)9:30~18:00(12日は13時~、15日は17時まで)

 【京都会場】
京都府庁旧本館「観桜祭」展示   東日本大震災を忘れない
―天野寛子刺繍画とししゅう高田松原プロジェクト応募作品展
3月29日(火)~4月3日(日)10:00~17:00(最終日は12:00まで)   
ギャラリートーク
3月29日(火)13:30~15:30
フリー刺繍作家 天野寛子氏
元大津波にも負けず頑張る母ちゃん応援隊 藤原りつ氏(大船渡から)
陸前高田市まちづくり戦略室 佐々木敦美氏(陸前高田から)
前陸前高田副市長 久保田崇氏
京都府庁旧本館(京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町)   
☎075‐414-5435(京都府府有資産活用課)
地下鉄烏丸線「丸太町」下車2番出口より徒歩10分

中西朝子さんも会場に詰めています。お近くにお住まいのみなさま、どうぞお出かけください。

遠くの方は近くにお住まいの方にお知らせください。

どうぞよろしくお願いいたします。

3.11絵本プロジェクトいわて事務局長 赤沢千鶴