イギリス・ロンドンと言えば、歴史的建造物と近代文化が織り交ざった美しい街並みを紹介せずにはいられません!
ビッグ・ベン」や「ウェストミンスター寺院」といった誰もが知る世界遺産が織りなす荘厳な雰囲気。また、世界屈指の金融街「シティ」に代表される世界経済の中心地が見せるモダンな街の姿。この二つが融合している点に、ロンドンの街の大きな魅力を感じます。散歩の最中に道を尋ねたり、気軽に話しかけてくれたりしたロンドナー(ロンドン在住者)たちとの会話も、今となっては良い思い出です。

まずは、街を南北に分けるテムズ川周辺のご紹介から始めなければいけないでしょう。川沿いには歴史的な遺産が数多く残され、現在では観光名所として世界中から訪問客を集めています。ここで紹介するのは気が引けるほど有名な場所ばかりですが、ぜひお付き合いを!

テムズ川に架かるこの橋の映像を見たことがある方は多いのではないでしょうか。「タワー・ブリッジ」という名前が示す通り、2本のタワーが立つ橋の中央部分は可動式になっており、週に数回開いて跳ね上がります。この橋に隣接した世界遺産のロンドン塔とともに、美しいゴシック様式で建てられた河川上のタワーは、イギリスの街と見事に調和しています。他にも2000年のオープン直後に大きな横揺れが発生し、たった3日後に閉鎖されたことで有名となったミレニアム・ブリッジや、イギリスを含む連合軍がナポレオン一世を破った「ワーテルローの戦い」にその名が由来するウォータールー・ブリッジ(ワーテルロー“Waterloo”を英語読みすると、ウォータールーになります)など、それぞれ特徴を持った橋を渡ってみるだけでも、イギリスの歴史と街並みを楽しめます。

実は、多くの観光客がタワー・ブリッジのことを「ロンドン橋落ちた」の民謡で有名なロンドン・ブリッジと勘違いしてしまうようですが、ロンドン・ブリッジはお隣にある別の橋のこと。実際に私も、タワー・ブリッジを見た瞬間に「これがあの有名なロンドン橋か!」としばらく勘違いしていました…ロンドン・ブリッジ駅近くには、超高層ビル「ザ・シャード」がそびえ立ちます。高さは310mもあり、現在ヨーロッパで最も高層なビルとなっています。ガラス張りの天望台から見下ろすと、ロンドンを代表する世界遺産と金融街が同時に楽しめ、非常に贅沢な気分になれます。尖った形が特徴的なこのビルは、一見ロンドンの街並みに不釣り合いなデザインをしていますが…他にも近代的な建物が目立つようになった現在のロンドンでは、新旧二つの時代を象徴する建造物が共存し、それが発展と衰退を経験した国の歴史をまさに体現しているようにも感じ取れます。

テムズ川沿いに戻ると、そこは市民や観光客の憩いの場として賑わいをみせています。オープン・テラスが併設された素敵なレストランやパブが並び、日が暮れてもたくさんの人々が行き交います。こちらはウォータールー・ブリッジから撮影した写真ですが、巨大な観覧車「ロンドン・アイ」から北側に目を移すと、ビッグ・ベン、東側を向けば世界遺産のロンドン塔セント・ポール大聖堂が臨めます。この辺りは特に人通りが多く、ギャラリーや露店のほか、青空本屋が開設されることもあります。とにかくロンドンの街は見所がたくさんあり、紹介しきれません!!初めてロンドン観光をされる方には、「ザ・シャード」や「ロンドン・アイ」から景色を楽しみ、テムズ川沿いをのんびり歩いてみるのがおすすめです。(つづく)

■ Megure Yui ■