今回のプレゼントは、すでに申し込みが定員に達しましたので、締め切らせていただきます。<br>
この度、『あごら 雑誌でつないだフェミニズム』全3巻(石風社)が出版されました。編者である「あごら九州」からWANに5部を寄贈いただきましたので、会員の皆さまにプレゼントをさせていただきます。
雑誌『あごら』は1972年に、女の情報誌として斎藤千代さんによって創刊され、2012年9月の335号まで40年間にわたって刊行され続けてきました。その読者と活動は全国に広がり、東京一極集中ではない双方向の情報発信源として、多くの女性たちの支持と信頼を集めてきました。
今回出版された本では、第1巻と第2巻には創刊から休刊に至までの斎藤さんの文章、そして第3巻には、雑誌『あごら』を媒介として生まれた女たちのネットワーク、女のひろば〈あごら〉の活動の展開がわかる記事が集められて収録されています。
斎藤さんは『あごら』発刊の動機について、次のように語っています。
「情報活動もフェミニズムの一端として必要ではないか、と思ってきたのは、私は女の問題は簡単に言うと「人間の南北問題」と考えているためです。経済秩序同様、情報秩序でも、女は明らかに「南」に位置しています。マスメディアのつくり手は大部分が男で、女は五パーセントにも達していません。しかも情報の流通は「弱肉強食」、権力のある側から弱い側に流れます。南側の「女」の情報が、もっともっと流通してもいい、そして女自身がもっともっと情報の発信者になる必要がある、という状況は、まだまだ続くと思います。」(第1巻から)
この発言がなされた1988年と比べれば、インターネットの発達などにより現在の女たちが使える情報発信手段は確かに多様になりましたが、社会全体の構造という点では、はたしてどれほどの変化が達成されたといえるでしょうか。
斎藤さんはまた、自分がフェミニズムにめざめた原点は戦争体験にあると述べています。その彼女が1991年、湾岸戦争下のイラクを訪ねたときの記録「ピース・ピルグリム」(第2巻)も、戦争というものの現実を伝える見事な記録です。
この全3巻をセットで、5名の方にプレゼントいたします。ご希望の方は、メール件名に「本のプレゼント希望」と書き、お名前・ご住所・メールアドレスまたは電話番号を明記のうえ、npo@wan.or.jp 宛てにメールでお申し込みください。先着順で、発送をもってお返事に代えさせていただきます。
なお、プレゼントのお申し込みは現在NPO法人会員である方に
限らせていただきます。
2016.11.24 Thu