チリのツアー会社Turistik(http://turistik.com/)のツアーで、カサブランカ・バレー(Valle Casablanca)にあるワイナリー・エミリアーナ(Viña Emiliana)へ行ってきました。
カサブランカ・バレーは、首都サンティアゴから海沿いの街バルパライソ方面へ、高速道路で1時間ほど走ったところに位置しています。
海に近い冷涼な気候で、白ワイン用のブドウに適しています。
前回のおみやげコラムでご紹介したワインゼリーは、ここカサブランカ・バレー産のソーヴィニヨン・ブランを使用しています。
カサブランカ・バレーは、チリのワイナリー観光ルート「ワインの道Ruta del Vino」の一つでもあり、6000ヘクタールの土地に、エミリアーナのほか14のワイナリーがあります。
エミリアーナに到着すると、まずはワイナリーで働くガイドが園内を案内してくれます。
エミリアーナはチリ最大のオーガニック・ワイナリー。
バイオダイナミック農法に基づいてブドウの栽培、ワインの生産をしています。
バイオダイナミック農法とは、ドイツの哲学者ルドルフ・シュタイナーが提唱した農法(日本では「シュタイナー教育」で有名ですね)。
有機農法というだけでなく、どうやら神秘的な農法でもあるようで、エミリアーナでも植物の生育に月や宇宙の力を活かしたり、土壌には水晶が埋められたりしているそうです!
ブドウ畑にはカモミールやタンポポなどの植物も植えられています。これにはバイオダイナミック農法の理論にもとづいた自然の力を取り入れるという理由と、害虫を誘引し、ブドウから遠ざけるための工夫という面があるそうです。
園内では鶏など家禽が自由に歩き回って、草や害虫を食べてくれます。
「アルパカは観光客向けのアトラクションだけどね」とガイドさん。
ブドウ畑は手摘みのラインと機械で収穫するラインに分かれており、完成品であるワインの値段に反映されているとのこと。
農薬を使用する通常の栽培方法と異なり、オーガニックにこだわったワイン造りにはコストがかかります。
その生産コストを補うために、エミリアーナではワイン以外の商品も販売しているのだそう。
その一つが今回おみやげとしてご紹介するこのハチミツ。
ミツバチがワイン畑で集めたハチミツです。ワイン畑のなかにミツバチの巣箱(養蜂箱)が設置されています。
エミリアーナのワインは日本でもAmazon(http://qq2q.biz/Lq9B)などから購入できますが、ハチミツはワイナリー内の店舗でのみの限定販売!
特別なワイン畑で採れた特別なハチミツ、おみやげにぴったりです。
他にワイン畑で収穫される副産物としてはオリーブオイルがあり、同店舗で購入できます。
さて、園内を一通り歩いて説明を聞いた後は、おまちかねの試飲タイム。
左から、ADBE(種類は聞きそびれました)、
NOVAS(シャルドネ)、
NOVAS(カベルネ・ソーヴィニョン、マイポ・バレー産)、
COYAM(シラーやカルメネールなどのブレンド、コンチャグア・バレー産)
赤ワインは他の産地で作られたブドウを使用しているそうです。
このうち、COYAMはオーガニックワインのコンベンションでも受賞歴がある、エミリアーナを代表するワイン。
コヤンとはチリの先住民マプーチェの言葉で「楢の森」という意味だそう。
チリで飲んだ中でもお気に入りのワインのひとつです。
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◆商品情報
商品名:Miel de Abeja Emiliana
公式サイト:http://www.emiliana.cl/
販売場所: ワイナリー・エミリアーナ内の店舗にて販売。
住所: Ruta 68, Km. 61,5, La Vinilla, Valle de Casablanca, Chile.
◆ワイナリー・エミリアーナ開園時間
●夏季(3月~12月)
店舗: 10:00~18:00
ツアー: 10:30~16:00
●冬季(4月~11月)
店舗: 10:00~17:00
ツアー: 10:30~15:30
ツアーの言語:スペイン語、英語、ポルトガル語
◆イベントのお知らせ
来る9月3日に、チリから一時帰国する柳原恵さんを迎え、書評セッションが開催されます。
取り上げる本は、柳原さんの新著『<化外>のフェミニズム』(ドメス出版)、岩手の麗ら舎の人々を追いながら、東京中心だったフェミニズム史を複眼化しようという意欲作です。
コメンテーターには、芥川賞作家で岩手県出身の若竹千沙子さん、ジェンダー研究者の茶園敏美さんを迎えます。
詳しくはこちらからご覧ください。ご参加をお待ちしております。