2020年1月25日(土)に朗読コンサート&講演会「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」を開催します。
講演会講師の末盛千枝子さんは、絵本の編集者として世界中で高い評価を受け、数々の賞を受賞。
上皇后美智子さまとも親交があり、2019年5月新元号に変わった際には、何度かTVでもお見受けしました。
末盛さんは彫刻家の娘として生まれ、高村光太郎に「千枝子」と名付けられたことからも、輝かしい人生をお持ちのように思いますが、作家の中江有里さんが「朝ドラのヒロインのような人生」とおっしゃるように波乱万丈に満ちています。
子どもが幼いときに突然夫を亡くし、絵本出版社「すえもりブックス」を設立して生活を支えます。
すえもりブックスでは、タシャ・チューダー、ゴフスタインの絵本をはじめ、数々の名作を出版し日本に紹介。
まど・みちおの詩を上皇后美智子さまが選・訳された『どうぶつたち』や上皇后美智子さまのニューデリーでの講演録『橋をかける』も末盛さんの手によるものです。
時代の流れもあり、すえもりブックスの閉鎖を決断し岩手県八幡平市に移住したその翌年、2011年に東日本大震災が起こりました。
長年絵本に関わってきた彼女が行ったのが、被災地の子どもたちに絵本を届ける「3.11絵本プロジェクトいわて」の立ち上げと活動です。私もこの活動を通じて末盛さんのことを知りました。
「希望を告げる言葉を集めるのが好き」とおっしゃる末盛さん。講演会では、絵本にまつわる数々のお話や出会った素晴らしい人々とのお話をしていただきます。
末盛さんの講演会をさらに盛り上げてくださるのが、白樺八靑さんの朗読コンサートです。
白樺さんは芝居、歌、プロデュースと舞台表現に関するあらゆることに挑戦するボイスパフォーマー。
今回は、すえもりブックスの絵本を題材に朗読と音楽で絵本の世界を繰り広げます。
取り上げる絵本は、タシャ・チューダー作『すばらしい季節』とM.B.ゴフスタイン作『ゴールディ―のお人形』です。
音楽を担当するのは白樺さんが信頼をよせるお仲間の木須康一さん。
表現力豊かな木須さんのピアノの調べにのせて、白樺さんの「声」がタシャ・チューダーとゴフスタインの世界を表現します。
白樺さんのもうひとつの顔は、還暦をすぎて子育て真っ最中の女性であること。
50代を目前に第3子を出産した白樺さんの人生もまた、1本道ではなくじぐざくと進んできた道でした。
「結婚、二人の子どもの出産、子育て、約十年にわたるシングルマザーの生活、離婚、そして再婚、二度の流産…、そして50歳を目前に新しい命を授かる。ふり返れば、道草ばかりだが、たったひとつの道を歩いてきたことを知る」(白樺八靑公式HPより)と白樺さんは自分の人生を振り返っています。
末盛さんも白樺さんも、いわゆる女性にひかれたレール通り(結婚→出産→子育て→シニア期)ではない人生を歩まれています。
意図せずお二人のコラボを企画したのですが、決して平たんではない人生を一つ一つ乗り越えて歩んでいらっしゃるお二人がこの日ウィルホールでご一緒します。
おそらく二度とないチャンス。
名古屋での開催ですが、お近くの方に限らず足を運んでいただければ幸いです。(伊藤静香)
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朗読コンサート&講演会「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」
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【日時】 2020年1月25日(土)午後1時30分開演(午後1時開場)
【会場】 ウィルホール (愛知県女性総合センターウィルあいち 4階)
愛知県名古屋市東区上堅杉町1番地
(交通アクセスのご案内はこちら)
【入場料】 1000円(自由席)
【内容】
[第1部] 白樺八靑朗読コンサート
朗 読:白樺八靑(ボイスパフォーマー、ことばのまなびや主宰)
ピアノ:木須康一
[第2部] 末盛千枝子講演会「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」
講 師:末盛千枝子(3.11絵本プロジェクトいわて代表)
【チケット購入・問い合わせ】
あいち女性連携フォーラム(事務局:(公財)あいち男女共同参画財団・企画協働課)
TEL 052-962-2512 FAX 052-962-2477
Eメール kikaku★aichi-dks.or.jp(★を@に変えてください)
【主催】あいち女性連携フォーラム(愛知県女性地域実践活動交流協議会・(公財)あいち男女共同参画財団)
【後援】愛知県
チラシダウンロードはこちら↓↓↓
<第一部 出演者プロフィール>
◆白樺八靑(しらかばやお)
ミュージカル「ファンタスティックス」ルイザ役で主演デビュー。子育てをしながら挑戦した「サウンド・オブ・ミュージック」マリア役が注目され、マスメディアの世界にも活動の幅を広げる。
テレビやラジオのパーソナリティ、歌手としての活動などを経て、演劇・朗読・歌・身体表現などのボーダーを取り去った自由な表現世界に至る。その「魂」を届ける言語表現は、多くの人の心に深い余韻を残しファンも多い。
また、人々の声と言葉を磨き自己を開花させる「ことばのまなびや」を主宰。公演では、台本執筆、演出なども手がける。
プライベートでは、50代目前に第3子を出産、還暦を過ぎて子育て中の身でもある。
白樺八靑HP「風の通る部屋」
◆木須康一(きすこういち)
幼少の頃よりピアノを始め、名古屋音大在学中より演奏活動を始める。
テレビ出演をはじめ、名古屋二期会、オーケストラ・アンサンブル金沢、菅原洋一、奥田晶子らとも共演。クラシックはもとより、多くのジャズ、シャンソン、タンゴなど様々なジャンルの音楽家と共演し、信頼を集めている。
また、音楽療法サポートミュージシャンとしても、バリアフリーな人柄、タイムリーな即興性で、数々の講演を支え関係者の信頼を得ている。
<第二部 講演会講師プロフィール>
◆末盛千枝子(すえもりちえこ)
1941年、岩手県出身の彫刻家・舟越保武の長女として東京に生まれる。名付け親は高村光太郎。戦争末期から戦後、小学校のほとんどを盛岡で過ごす。
慶応義塾大学卒業後、絵本出版の世界に編集者として入り、手がけた絵本は世界中で高い評価を受け、数々の賞を授与され、世界中の編集者に知己を得る。1983年NHK『夢で会いましょう』などのバラエティー番組で知られた夫が突然死。あとに6歳と8歳の息子と残される。
1988年すえもりブックスを設立。まど・みちおの詩を皇后美智子様が選・英訳された『どうぶつたち』、皇后様のニューデリーでの講演録『橋をかける』などを出版。
2002~2006年まで国際児童図書評議会(IBBY)の国際理事をつとめる。
2010年4月に『人生に大切なことはすべて絵本から教わった』を刊行後、5月にすえもりブックスを閉鎖。岩手県八幡平市に移住、編集・講演・執筆活動を行う。
2011年3月の震災以降、有志と共に被災地の子どもたちに絵本を届ける「3.11絵本プロジェクトいわて」を立ち上げ、絵本を通じた復興支援活動代表となる。活動の記録は歌代幸子著『一冊の本をあなたに』(現代企画室)に詳しい。
2012年ロンドンIBBY世界大会において、プロジェクトの活動報告を行い、世界中の児童書関係者に感銘を与えた。2014年9月IBBYメキシコ大会において名誉会員となる。
2013年には18年前に再婚した夫を見送り、現在は難病とスポーツの事故によって下半身麻痺になった長男と八幡平で暮らす。長男は「3.11絵本プロジェクトいわて」のホームページの更新を一手に引き受けている。
著書に『人生に大切なことはすべて絵本から教わった1・2』(現代企画室)、『ことばのともしび』(新教出版社)がある。2016年3月に『私を受け容れて生きる・父と母の娘』(新潮社)。2018年1月から9月まで新潮社『波』に「根っこと翼・皇后美智子さまにみる幸せの源」と題して、エッセイを連載。のちに単行本『根っこと翼・皇后美智子さまという存在の輝き』として2019年3月に出版。また2018年8月に『小さな幸せをひとつひとつ数える』出版 (PHP)。ほかにゴフスタインやタシャ・テユーダーの絵本なども訳している。2018年1月から月刊『岩手経済研究』にエッセイを連載している。
(注:文中の皇后美智子さまは、現在上皇后となられている)