2011.04.19 Tue
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください. やはり、というか、とんでもない!といういうべきか。またしても、消費税増税論である。日本社会に生きてきたわたしたちは、今、どうしたら状況の異なる者同士で支え合うことができるのか、状況の違いを越えて、〈いま、何が必要ですか〉と尋ね合い、互いに必要なものを満たし合うにはどうしたらいいかを、徹底して考え直さないといけない時にきている。そのためには、能力も、環境も、自ら置かれた状況も異なる者たちが、その能力を活かせる最低限の環境づくりに、それぞれの能力に応じて協力しあう一番基本的な方法、すなわち、税による再配分の重要性を認識しなければならない。
本書は、日本社会で毎日300人以上もの自殺者が出るようになった時期を、消費税導入の時期と重ね合わせながら、いかに、消費税導入が、大企業にとっては節税対策であり、零細企業にとっては、その首を占めることなったのかを暴いている。それは、あたかも、国家と企業とメディアによる大陰謀物語を聞いているようで、消費税についてほとんど何も知らされていない一市民にとっては、驚きの連続である。しかしその驚きは、消費税のために命を絶った人たちの遺族へのインタビュー、詳しい消費税のしくみの説明など、しっかりとした調査に裏付けられた本書だからこその、驚き、驚愕なのだ。
消費税を語る前の、必読書。本書を読まずして、消費税について語ることなかれ、である。(moomin)
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