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大阪
今、なぜ、アーレントなのか?-映画「ハンナ・アーレント」と蔓延する『悪の凡庸さ』
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イベントURL: | |
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主催者: | フォーラム 労働・社会政策・ジェンダー |
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開始日時: | 2014年02月28日 (金) 18時30分 |
終了日時: | 2014年02月28日 (金) 20時30分 |
会場: | ドーンセンター5階セミナー室2 |
会場URL: | http://www.dawncenter.or.jp/ |
連絡先: | tnforum2013@gmail.com |
登録団体: | |
パンフレット: | |
詳細: | トーク:今、なぜ、アーレントなのか?-映画「ハンナ・アーレント」と蔓延する『悪の凡庸さ』 ◆2月28日(金)午後6時半~ @ドーンセンター5階セミナー室 ◆講演:志水紀代子さん(追手門学院大学名誉教授、当フォーラム会員) ◆資料代 :800円(フォーラム 労働・社会政策・ジェンダー会員は500円) 映画を見てない方も講演を聞き、共に考え、共にトークしましょう! ★当日参加もOK ですが、資料準備の都合上 以下へご連絡ください。当日受付も可能です mail to:tnforum2013renraku@gmail.com 主催:フォーラム 労働・社会政策・ジェンダー 【志水紀代子さんからのアピール】 昨年来、映画『ハンナ・アーレント』が東京の岩波ホールをはじめ各地の上映館でも連日満席かそれに近い状況が続いて話題を呼んでいる。中高年の男性が多いとも言う。実際に映画を見て、前作の『ローザ・ルクセンブルク』の場合と同様、この映画を制作したマルガレーテ・フォン・トロッタ監督(Margarethe von Trotta 1942-) の抜群のセンスに、改めて脱帽せざるをえない。 監督がこの映画で焦点を当てているのは、1961 年にイスラエルで行われた元ナチス親衛隊隊員で、後にユダヤ人移送の最高責任者となったアドルフ・アイヒマン(Adolf OttoEichmann 1906-1962) の公開裁判を実際に傍聴した政治哲学者としてのアーレントについてである。彼女が追求してやまなかった全体主義の悪の根源が、防弾ガラスの向こうで尋問を受けている凡庸なありふれたひとりの男の日常の中にあることを知って大きな衝撃を受けたこと、そしてそれをレポートにして公開したことでイスラエルやアメリカのユダヤの同胞に轟々たる非難の嵐を巻き起こしたこと、そしてどのように彼女がそれに対峙したのかということである。(中略) 組織や社会の中でコンピューターに管理されることが当たり前になって、自らの判断で行動することがなくなっている現代人、とりわけリストラが進み、合理化の名のもと、人間の尊厳が見失われて、ブラック企業化する産業社会のなかで生きてきた中高年の男性にとって、アイヒマンはどこかで自らに重なる部分があったのではないだろうか。 限りなく正確で便利で安心、快適な生活を約束するコンピューターが身辺を支配することに馴化されて、それが無人爆撃機を敵陣営に潜入させ、無差別に確実に殺人を犯している現実があるのを知った時、戦慄を覚えたのではないだろうか。命令されてオフィスのパソコンの前でその操作をする人間は、戦場で敵に遭遇することも、殺されるリスクを負うこともなく、ただ時間内にノルマをこなすだけである。そんな他国の現実を知ったとき、平和に馴らされ、戦争など自分には無縁だと、人を殺すようなことは考えられないと思いこんでいたのに、と。だが、尖閣をめぐるきな臭い領土問題の争いは、いやでも「祖国防衛」というナショナリズムを刺激する。 無線操縦の爆撃機であれば、と、もし命令されれば自分も従うのだろうか、と。(中略) 9.11,3.11 を体験したいまこそ、気づいた者が、「茶色の朝」の進行をストップさせなければ!そしてこの映画でアーレントに出会った人は、傍観者になるのではなく、今すぐアクションを起こさなければ!そしてパキスタンの16 歳のマララ・ユスフザイ(Malala Yousufzai)の勇気ある呼びかけに、困難な状況にある世界の各地で声を挙げている女性たちがいることに連帯していかなければ!と、さらに強く強く思うのである。 ※「フォーラム 労働・社会政策・ジェンダー」は、2010年度に開催したセミナー「竹中恵美子に学ぶ」受講生有志が呼びかけて、セミナーで学んだ内容を活かしながら現代的課題について議論し、問題意識を深める目的で立ち上げられました。 |