著者・編集者からの紹介
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鳴子博子編著『ジェンダー・暴力・権力』 「ジェンダー」の新たなアプローチからみえる世界! 河上睦子
2020.03.17 Tue
「題名から、性暴力の本かと思ったら、ジェンダーの研究書だった。なぜこういう題なの? 副題の意味は?」と、友人から問われた。ルソーなどのフランス政治思想の研究者である編者の鳴子博子さんの「はしがき」によれば、それは次のようです。 社会・政治思想の領野では、現代社会の「暴力や権力」の問題に関して近代以降の西欧における革命・運動などに連結し…
タグ:本
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麓幸子著『イマドキ女性管理職の働き方』 働く女性、女性管理職の皆さまにエールをお送りします 麓幸子
2020.03.16 Mon
皆さま ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 この度、書籍『イマドキ女性管理職の働き方』を日経BPから上梓しました。 女性をよりエンパワーメントし、意思決定層に女性を増やすこと、多様性を高めることにより、その決定の精度を高め、性差や年齢、または障がいのあるなしにかかわらず、どんな人でも尊厳を持ち生きやすい社会をつくることが、私のミ…
タグ:本
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メディアで働く女性ネットワーク編著『マスコミ・セクハラ白書』(文藝春秋) ◆田村 文
2020.03.07 Sat
書 名 マスコミ・セクハラ白書 著 者 メディアで働く女性ネットワーク(WiMN)編著 発行所 文藝春秋 刊行日 2020年2月13日 定 価 1760円「被害者はこのとき、どんな風にピンク色の声を上げたと思う?」 「女性は結婚したらだめだよ。ろくな記者になれないよ」 「抱きしめてもいい?」 「あの先輩女性記者は触らせてくれたのに、君は触…
タグ:仕事・雇用 / DV・性暴力・ハラスメント / 本 / DV
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石川優実著『#KuToo――靴から考える本気のフェミニズム』 #KuToo 性別に関係なく、全ての人に同じだけの選択肢を 石川優実
2020.03.05 Thu
私は2019年、「職場で女性のみにヒールやパンプス着用を義務付けることは女性差別にあたる」として、男女雇用均等法の見直しを求める「#KuToo」という署名活動を始めました。 そしてその運動についてまとめた書籍を昨年11月に出版しました。 私が#KuTooにたどり着いたのは、2017年末に自身の芸能界での性暴力について告白した#Me…
タグ:本
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榊原千鶴著『皇后になるということ 美子と明治と教育と』 〈教育〉の視点から近代皇后像を問う 榊原千鶴
2020.03.05 Thu
天皇とは異なり、皇后には、その政治的位置づけや役割を明記したものはありません。彼女たちは、天皇の妻となることで結果的に皇后となり、それぞれに自らの皇后像を模索していくことになります。 皇后とはどのような存在か。皇后は何をなすべきか。そのありかたを問い続け、試行錯誤を繰り返していく過程で、歴代皇后の事蹟は、ふまえるべき先例となります。な…
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石月静恵著『女性ネットワークの誕生』 女性ネットワークの歴史を学ぼう 石月静恵
2020.03.01 Sun
著者 石月静恵・大阪女性史研究会 書籍 『女性ネットワークの誕生:全関西婦人連合会の成立と活動』 版元 ドメス出版 定価 3400円+税 約百年前の1919年11月、大阪で女性団体のネットワークが誕生しました。それは、市川房枝や平塚らいてうらの新婦人協会が旗揚げしたことで知られる、初めての「婦人会関西連合大会」の場でした。…
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信田さよ子編『女性の生きづらさ』 なぜ女性として生きることは苦しいのか 植松由記
2020.02.28 Fri
昨年末のジェンダーギャップ指数2019で日本は過去最低を更新したとおり、女性の生きづらさは今なお深刻です。女性の悩みに寄り添っていると思われる心理臨床や精神科医療にもじつはジェンダーの視点は欠けており、「男性と女性」「加害と被害」といった不平等な非対称性にもとづく女性たちの痛みは、中立性・客観性を重んじている限り、見えてこないものです。 …
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ソル・ケー・モオ 他著『 女であるだけで』 ラテンアメリカ・フェミニズム小説の傑作 平井美加
2020.02.27 Thu
昨今韓国フェミニズムと文学が大きな盛り上がりを見せておりますが、じつは現代ラテンアメリカ文学の中にも、高い普遍性と物語性を備えたフェミニズム小説が存在します。 その中の1冊として、このたび吉田栄人氏(東北大学大学院 国際文化研究科准教授)による翻訳で、国書刊行会よりソル・ケー・モオ『女であるだけで』を刊行しました。 作者のソル・ケー・…
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三浦雅士著『石坂洋次郎の逆襲』 フェミニスト・石坂洋次郎をどう扱うか? 三浦雅士
2020.02.27 Thu
石坂洋次郎の思想の特徴を一言でいえばフェミニストというに尽きる。戦前の文学界を席巻した『若い人』、戦後一世を風靡した『青い山脈』、六〇年安保闘争に痛烈な疑義を呈した『あいつと私』、そして最後の『女そして男』にいたるまで、焦点となっているのはすべて女の生き方、それも主体的に生きる女のその主体性である。石坂の小説はすべて女が男を選ぶ話であっ…
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ヴァレンティナ・キャメリニ 著『グレタのねがい』 大人と子どもが力を合わせて未来を作っていくということ 編集者
2020.02.19 Wed
2019年9月に気候活動家のグレタ・トゥーンベリさんが国連でスピーチをした頃から、日本でもようやく気候変動のニュースが報道されるようになった。 しかし、メディアの報道を見ていると、彼女の発言の中身よりも、「トランプ大統領対グレタ」とか、アスペルガーであることに注視したり、大人に対して一方的に批判しているだけのような印象を与えるものが多…
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