著者・編集者からの紹介
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2016.05.30 Mon
3月末に刊行された拙著『コンサートという文化装置――交響曲とオペラのヨーロッパ近代』の紹介です。 本書は19世紀前半の音楽文化史となりますが、主な内容としては、現在のコンサート・プログラムがいかにして作られたのか、クラシック音楽はなぜ過去の音楽の再演を基本とするのか、クラシック音楽と知はどのように結びついたのか、といった問題を論じています…
タグ:音楽
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2016.05.23 Mon
私たちは、だれもが個人である。しかし、私たちは、個人であるために、他者からの支えを必要とする。「ケア」をめぐって、フランス哲学の中枢を担う著者が、社会国家と市民社会との関連を構想する。 ファビエンヌ・ブルジェールの著書の邦訳として、「ケアの倫理ーネオリベラリズムへの反論」(白水社クセジュ文庫、2014年2月)に続いて、風間書房より2016…
タグ:本
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小平陽一 『僕が家庭科教師になったわけ──つまるところの「生きる力」』
2016.05.15 Sun
タイトルの“僕”と“家庭科教師”は共にジェンダーのメッセージ性を持つ。私は、この本の表紙カバーが気に入っている。“僕”の文字がカラフルになっているところがピッタリくる。“僕(男)”にもいろいろな色づかいがあるということだ。その“僕”から糸がのびて裏表紙のスピンドル(紡錘車)につながっている。つむぎ、つながり、スローな暮らし、手づくり、糸、…
タグ:子育て・教育
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2016.05.14 Sat
東京新聞に「本を楽しむ」というコラムがあります。著者が自著を語るコラムです。そこに新刊『上野千鶴子のサバイバル語録』について書いたのが以下のエッセイ。わたしは話コトバより書きコトバが好きな人間なので、インタビューのまとめではなく、自分で文章を書きました。 ****************** 武器になるコトバの数々(東京新聞2016年4…
タグ:本
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2016.05.08 Sun
本書の出発点は、女性作家は〈女性〉を代表しないということにあります。理由は単純で、女性作家はそもそも規範的な〈女〉から外れているからです。とはいえ、文学場がジェンダー・ニュートラルであったことはなく、女性作家の作品は〈女〉が書いたものとして読まれてきました。だからこそ女性作家は〈女〉というカテゴリーとの交渉を続けてきたのだといえます。そこ…
タグ:本