ジェンダー・イメージ
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「お母さんの味」はおいしいですか(やはり気になることば・94) 遠藤織枝
2023.12.01 Fri
渋谷のデパ地下の総菜屋に大きく書かれていました。その店の3つの特徴だそうですが、「ひとつ 地元の新鮮な野菜を使っている、ふたつ お母さんの味、みっつ この店の中で全部調理している」、という内容でした。 お母さんの味にひっかかりました。お母さんの味ってどんな味でしょうか。「お母さんの味」といえば、すぐわかるような一般的な味があるので…
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女の子のモデルが少なすぎます(やはり気になることば・70) 遠藤織枝
2021.12.01 Wed
このところ、コロナのせいかどうか知りませんが、家の周りの工事がとても多くなりました。水道管の取り換え、道路の補修、宅地造成と重なって、工事の車の出入りが激しくなっています。道路わきにぴったり工事の車がとめてあります。家の前の通りには、作業着でヘルメット姿の人がいつもどこかにいるようになりました。測量の人が三脚を立てて測量もしていましたし…
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「男勝り」もNGです(やはり気になることば・61) 遠藤織枝
2021.03.01 Mon
とんでもない森喜朗発言で2月は揺れました。今までだったら、オリンピック・パラリンピック組織委員会も政府も、本人が謝罪し撤回したのだからもういいだろう、五輪の開会もあと5か月に迫っているし、余人をもって代えがたいからこのまま会長は続投させよう、ということになったでしょう。しかし、今回はさすがに違いました。若い女性たちが、あっという間に15…
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ふたつの「お母さん食堂」(やはり気になることば・60) 遠藤織枝
2021.02.01 Mon
最近耳にした「お母さん食堂」ということばが気になっています。 ひとつは、病気で入院している子供につきそっているお母さんのためにあるNPOが開いている食堂で、もうひとつはファミリーマートのブランドの名称です。 ひとつめは、「入院中の病児を持つお母さんのための食堂」で、もうひとつは「『家族の健やかな生活』を想って作った、美味しくて安…
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エリザベス女王の発話の終助詞(やはり気になることば・42) 遠藤織枝
2019.08.01 Thu
7月26日の毎日新聞夕刊の見出しに引っかかりました。「なぜ皆、首相に就きたがるのかしら」と、4段の大きな見出しです。記事の内容は、 イギリスのエリザベス女王がジョンソン氏を新首相に任命したとき、女王が「なぜ、皆、首相に就きたがるのか分からないわ」と述べたと、ジョンソン氏が首相官邸の職員に漏らした。イギリスの新聞などは、ジョンソンが女…
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刷り込まれたジェンダー(やはり気になることば・40) 遠藤織枝
2019.06.01 Sat
いま、日本語教育で使う会話のテキストを編集しています。日常生活の中の話し合いを題材にして、自然な会話に慣れ親しんでもらおうという趣旨の会話教材です。 編集作業も最終段階にきて、会話ごとに挿入するイラストをイラストレーターに頼みました。13の会話のそれぞれの会話文を見せて、こういうイラストにしてくださいと指示をして頼みましたが、その中…
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「女坂」「男坂」はもうやめてください(やはり気になることば・32) 遠藤織枝
2018.10.01 Mon
山が好きで、月に一度は低い山に登っています。季節によって、天気によって、仲間によって、同じ山でも違うのが楽しいです。少しきつい山だと、ふーふーはーはー言ってあえぎながら辛い思いをしますが、だれに頼まれてきたわけでもない、好きで来ているんだから文句を言うなと、自分に言い聞かせながら登ります。やっとのことで山頂につくと、辛かったことはす…
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「行ったわ」なんて若い外国人女性が言いますか(やはり気になることば・16) 遠藤織枝
2017.06.01 Thu
先日の朝のテレビのニュースです。外国人の観光客の間で、ゴーカートで都内めぐりというのが、今人気なんだそうです。遊園地で幼稚園児や小学生が乗って遊ぶものだと思っていたゴーカートに大きな外国人が乗って、ガイドさんの後を追って楽しそうに走っている映像が画面に写し出されていました。 そして、レポーターがその中の1人の若い女性にインタビューして…
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「19年目の日本人横綱」と「男泣き」(やはり気になることば・14) 遠藤織枝
2017.04.01 Sat
ほんとのことをいうと、わたしは相撲は好きではありません。裸同士がぶつかりあう肉体戦がどうにも好きになれないのです。でも、この1月と3月、稀勢の里をめぐって、メディアが大フイーバーしていましたので、つい、ちらちらと横から見ていました。その大騒ぎで気になったのが、「日本人で19年目の横綱」と、最後の逆転優勝での「男泣き」です。 1月の…
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「女子力」は差別語です。(やはり気になることば・13) 遠藤織枝
2017.03.01 Wed
本当にむごいとしか言いようのない、元電通社員高橋まつりさんの自死です。そのきっかけのひとつに「おまえは女子力がない」と上司に叱責されたことがあったと言われています。「女子力」の語がひとりの若い女性の命を奪ったのです。 この「女子力」、朝日新聞でも何度か特集して、その意味する内容や、肯定的な受けとめ方や否定的な受けとめかたなどが紹介さ…
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