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世界一「生理」の多いマンガ TONO 『カルバニア物語』

2010.12.14 Tue

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください. なんて痛快なマンガだろう。男どもをなぎ倒す男装の麗人に、おちゃめでキュートな女王様に、美しい少年たち。可愛らしいおもちゃ箱には、これでもかというくらい素敵なものがつまっている。でも、よく見るとそこには、骸骨だったり、血にぬれた短剣だったり、毒薬の小瓶が入ってもいる。これが、このマンガの本当にすごいところ。

舞台は、カルバニア王国。年若き女王タニアが治めるこの国で、女装すると美しい公爵令嬢エキューは忙しい。剣の腕を磨かないといけないし、バストアップの方法を見つけなければいけないし、何より、初の女公爵となるべく、領地の男どもとわたり合わなくてはならない。同じように、親友の女王タニアも奮闘中。宮廷には頭の固いおじさんがわんさかいるのだ。作中、エキューが、タニアのスケジュールを生理を理由に変更しろとダゴル長官とやり合う場面をかわきりに、生理の場面がけっこう出てくる。それが面白い。今まで、こんなに生理が出てくる少女マンガってあっただろうか。生理になりたての思春期のとまどいではなく、日常としての生理。なんて痛快。

可愛くって、楽しくって、元気になる物語。けれど、ファンシーな絵柄に油断をしてはいけません。このマンガにはファンシーたり得ない私たちの日常が描かれているのですから。(yuki)








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