2011.10.27 Thu
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.このほど、DVのある家庭で暮らすこどもの気持ちと、加害者更正をテーマにしたノルウェーの絵本(原題 SINNA MANN 作:グロー・ダーレ、絵:スヴァイン・ニーフース、監修:オイヴィン・アスクィエム)の 日本語版の出版が実現しました。
物語は、DV家庭で父親の暴力におびえ、自分のせいで暴力が起きるのではないかと悩み、自分を責める少年ボイが、誰にも話してはダメという母親の制止を振り切って、手紙で外の世界に訴えることで、事態が動いていくという物語です。
この本の原著に出会って、絵と内容の迫力に衝撃を受け、それ以来、日本語版の出版を夢見てきましたが、大勢のかたのご協力で、このほど日本語版の出版が実現しました。
翻訳は、名翻訳「モモ」の大島かおりさんとノルウェー語通訳の青木順子さんが担当され、原作の詩的な表現を生かしたすばらしい日本語となっています。
また、帯に女優の東ちづるさんが一文を寄せて下さっています。
日本ではまだほとんど一般化されていない加害者更正プログラムですが、絵本の中に加害者更正プログラムが、子どもにわかる形で表現されていることも驚きでした。ノルウェーでは1987年、ヨーロッパで最初に加害者プログラムが開始されています。
この本の監修者であるオイヴィ・アスクエムさんは、精神看護師・家族セラピストとして長年家族の暴力の問題に取り組くんでおり、現在は、加害者プログラムを実施している団体(ATV=オルタナティブ トゥ バイオレンス)のテレマルク支部の責任者でもあります。
この日本語版には、そのオイヴィンさんのノルウェーの現状についての解説や、信田さよ子さんの日本の加害者更生プログラムについてのコメント、また、子どもに向けたページとして、誰かに話したくなった時に電話できるチャイルドラインや児童相談所の電話番号、大人のためにDV相談ナビの番号も付け加えました。
本の表紙と詳しい内容は、以下でごらんになれます。
http://www.hisakata.co.jp/book/detail.asp?b=5027
ぜひDVへの理解を深めるために、また、DV家庭での子どもの気持ちへの理解を深めるためにご活用下さい。お申し込みはひさかたチャイルド社へ。
(ボイの絵本出版プロジェクト:荒川ユリ子 (ノルウェー「男女平等の本」を出版する会)、中田慶子 (NPO法人 DV防止ながさき))
カテゴリー:著者・編集者からの紹介
タグ:DV・性暴力・ハラスメント / 本 / 子どもの虐待 / 絵本 / DV