「生きにくい」と感じている、すべての方へ――。
本書でご紹介する「リアプレイザル(Reappraisal)」。それは、認知行動療法の一種であり、科学的なエビデンスに基づいた“心が楽になる”思考法です。
著者の内田舞氏(小児精神科医・脳神経科学者・ハーバード大学医学部准教授)は、日本の大学医学部卒業者として、史上最年少でアメリカ臨床医となりました。現在、うつ病、双極性障害、ADHDなど、子どもの精神疾患の診療に携わりながら、研修医、医学生、小児科医、小児精神科医への指導を担っています。また、研究分野では、マサチューセッツ工科大学と共同で、子どもの感情のコントロールに関わる脳神経バイオマーカーに焦点を当てた脳画像・臨床研究を行っています。
華々しいキャリアの一方で、イェール大学で始まったアメリカ研修医生活は、その実「苦難と自信喪失の毎日だった」と振り返ります。屹立する数多のハードルを前に、希望を掴み取るべく、著者を救ったのは、まさしく冒頭の「リアプレイザル」だったのです。
今、このページをご覧いただいている皆さまの中には、きっとこんなことでお悩みになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
〇気持ちに波があり、毎日どことなく不安感が強い。
〇ネガティブ思考が強く、物事を悪い方へ考えがち。
〇一度気分が乱れると、なかなかすぐに冷静な自分に戻れない。
〇情報に惑わされずに、常に視野を広く保ちたいと考えている。
〇ジェンダーをはじめとする、社会に潜むさまざまな無意識の偏見を内在化し、自ら苦しんでいる。
〇自己肯定感が低く、自信が持てない。
〇心の悩みを誰にも打ち明けられないと感じている。
もし一つでも当てはまっているとしたら、きっと本書はあなたにとって有益な示唆を含み得るでしょう。そして何よりもまず、このような問題を抱えていらっしゃる方は想像以上に多いものです。あなただけでは決してありません。
本書は、科学的なエビデンスを根拠に“不安や恐怖を和らげる方法”をお伝えします。
あなたもきっと、楽になる。
<本書の内容>
第1章 課題の発見
・なぜ脳は不安を感じるのか?
・不安の正体とは?
・ポジティブ/ネガティブ思考は生まれつき?……etc.
第2章 解決の手法
・再評価とは――感情に支配されない自分を作る
・メタ認知と客観視
・「認知の歪み」の種類……etc.
第3章 レジリエンスを育てるために
・誹謗中傷から心を守る「エンパシー」「昇華」「他愛」「ユーモア」
・自分ではコントロールできない状況での再評価――人間関係に悩んだら
・内的評価を育む――アスリートから学ぶ再評価……etc.
第4章 メンタルヘルスが崩れたときに
・ストレス症状や心の病気のサインに気づくことの大切さ
・メンタルヘルスと「孤独」の関係について
・恐れや不安の裏返し?――怒りとメンタルヘルスの関係……etc.
第5章 揺れ動く社会と再評価
・日常に潜む小さな攻撃――マイクロアグレッション
・「元気そうなのに詐病じゃないか」――メンタルヘルスへの無意識の偏見
・積極的に逃げてもいい――ガスライティングに気づく……etc.
◆書誌データ
書名 :REAPPRAISAL(リアプレイザル) 最先端脳科学が導く不安や恐怖を和らげる方法
著者 :内田舞
頁数 :212ページ
刊行日:2023/9/29
出版社:株式会社実業之日本社
定価 :1,980円(税込)
特設サイト
https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-65047-0
2023.09.30 Sat
カテゴリー:著者・編集者からの紹介
タグ:本