2012.02.09 Thu
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「学生時代は歴史が苦手だった」という人にも、歴史の専門家にも、同時に薦められるジェンダー史の本は少ないけれど、この本なら、どちらのタイプの人でも興味深く読めるにちがいない。
論文集形式で、扱われるテーマの幅は広いけれど、全体としては一本筋が通っている。
少女マンガの歴史ものやミュージアムの展示など、親しみやすいテーマについても論じられているので取っ付きやすく、他方で日本軍「慰安婦」問題や奴隷貿易など、深刻なテーマについても、重要な指摘がなされている。
科学史教育も俎上にのぼり、理系の人々にとっても人ごとではない。本書の中心的な部分は高校の歴史教科書の分析で、丁寧にわかりやすく歴史教科書の問題点が指摘されている。歴史教育をジェンダーの視点からみれば、まだまだ問題だらけだということが、よくわかる本。(yoko)
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