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「見る女」がいてもいい! ブリジット・フォンテーヌ「ブリジットフォンテーヌは…」

2012.08.22 Wed

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このアルバム自体が好き。68年。ブリジット・フォンテーヌというと、2枚目の「ラジオのように」が有名だけど、まだこの時は独特の「破壊的な」ささやくような歌い方(おしゃれフレンチポップとして聴かれることもあるみたいだけど全然違うと思う)、じゃない。ロックの要素、ジャズの要素、でもそれぞれ一癖のある、クオリティの高い聴きやすいアルバムだと思う。

中でも、最近動画(この時代のPVて結構おしゃれ)を見て、ますますグっときたのは、L' Homme Objet 和タイトル「愛玩人間」。男の「身体」を愛でる女の歌。フェミニズムはよく「オンナは見られる存在」「オトコの一方的な視線の暴力」なんていうけれど、本人の尊厳を傷つけるとかでなければ、また本人がどう思うかの声に耳を傾け反応する姿勢をやめなければ、他人の身体を愛でることは悪いことじゃないと私は思う。

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そこに、「男→女」ならオッケーだけど「女→男」はダメ、みたいな二重基準、女は美しいことに価値があるから不美人は差別されて当然みたいな非人権的価値観(男にたいしてもこれは同じ)、があることが問題。で、女が美しい男を愛でるイメージも、世の中が若者文化だの政治だのフェミだの出てきた60年代に増えてきてるのかなあ、なんて。パティ・スミス(祝!来年来日!)のグロリア(これは69年?)も、原曲の男女置き換えてるだけかもだけど、美少年を見つめる女性の視線が描かれてる。他にもいろいろあるんだろうけど。決して、みっともない女、じゃなくて、同時代を生きる等身大の女としての意味はあったんじゃないか。男が異様におしゃれになってきた時代でもあるし。

まあでも、ビデオの男はやっぱり時代を感じるというか、個人的にはあんまし惹かれないけど(マッチョで好きなのはwhoのロジャーだけ笑)、股間を強調したビキニパンツというのがイイネ!時代進んで、最近では、レディ・ガガのアレハンドロ、ニッキー・ミナージュのスーパーベースとか、男の「身体」自体を愛でる曲(PV含め)もやっぱりある。欲望と、個人の尊重と、上手にコントロールできるオトナな日常、憧れます。(robierobie)








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タグ: / 身体 / 女とアート