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NPO法人参画プラネット☆こころのメンテナス~わたしをひらく花あそびPart3~

2012.06.03 Sun

5月の市民交流事業は、「こころのメンテナンス わたしをひらく、花あそび-part3」を開催しました。

清水きよみさんによるアサーティブ・コミュニケーションのワークショップと、大隅都さんのフラワーアレンジメント講習のコラボレーション。このシリーズは、今回で3回目です。毎回大変好評で、今回も出席率100%という盛況ぶりでした。

アサーティブとは、自己主張とも訳されますが、ただ自分の言いたいことを言うのではなくて、自分の気持ちや考えを大切にしながら、同じように相手の気持ちや考えも尊重して、コミュニケーションを図ることを言います。

攻撃的な言い方をしてしまうと、相手を尊重できないですし、後で冷静になって自分を恥じてしまいます。相手との関係を壊してしまうこともあります。一方で非主張的だと、言いたいことをガマンしてモヤモヤが残り、落ち込んでしまうなど、どちらも自己嫌悪につながりやすく自信もなくなります。どちらの言い方も、自分も相手も大切にできませんし、いい関係は生まれにくいです。

アサーティブ・コミュニケーションでは、攻撃的にならず、反対に遠慮して非主張的にもならず、自分の気持ちや欲求に率直になって穏やかに相手に伝えるのです。そのためには、「自分の好き嫌い」などの感情や「~したい」といった欲求を否定しないで肯定できることが必要です。

今回のワークショップは、1時間という限られた時間でしたが、自分の好き・嫌いの素直な気持ちを確かめてみる、自分から声をかけてグループになる、好きなものについてグループで話し合うなどの実践を通して、自分の気持ちをじっくり味わい、自分をひらく時間を持っていただきました。

「アサーティブ・コミュニケーションが大事とわかっていても、いつでも、どんな相手にも100%自己主張できるか、というと、そうではありませんよね。体調が不調だったり、急いでいたり、あまり知らない相手だったり…と状況によって、コミュニケーションは変化します。アサーティブになれなかったことで自分を責める必要はなく、アサーティブ・コミュニケーションがとれそうな相手、状況から始めてみればいい」と、清水さん。それなら少しずつやれそう、と皆さんの自信につながったのではないでしょうか。

お話の最後に、『どんとこい、貧困!』(湯浅誠著)から次の言葉をご紹介いただきました。「見えないことが無視につながり、関心は尊重につながる」。自分の気持ちを無視しないで関心を寄せることで、自分を尊重できるようになり、相手にも同じようにできるようになる。これって、まさしく、アサーティブ・コミュニケーションが目指すところですね。

後半のフラワーアレンジメント講習では、先のアサーティブ・コミュニケーションを活用して、お互いに声を掛け合ってグループ作りをするところから始まりました。それぞれのグループには、いろんな種類のハーブ苗が用意されましたので、それを円満に分けることにもアサーティブ・コミュニケーションが生かされたようです。

講師の大隅さんは、たくさんのお金をかけなくても、気軽にアレンジメントを楽しめることを知ってほしいと、今回の講座でもアイディアと工夫を凝らして、花材揃えしていただきました。そのほか、日常的にアレンジを楽しむ方法として、身近にあるもの、例えば四角いケーキ型などを花器に代用すること、アボカドの種からグリーンを育てる方法など、簡単なアイディアを教えてくださいました。

参加者の方々は、初めてアレンジメントをする方から、長く経験がある方までさまざまでしたが、グリーンとお花のバランスを工夫したり、マスキングテープを使って飾ったりと、皆さん自由に楽しんでおられました。同じ花材でアレンジメントをしているのに、作品の仕上がりは個性的で、印象が大きく違うのが興味深かったです。(合わせて作品の写真をご覧ください)

アレンジメントのお花の香りとグリーンの色とで、ゆったりと贅沢な時間を過ごしていただけたようです。また、グループで楽しくおしゃべりした後に、連絡先を交換されている方々もおられて、担当者としてはうれしい限りでした。
(塚田 恵)

タグ:貧困・福祉 / くらし・生活 / 塚田恵