2013.03.12 Tue
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日本在宅ホスピス協会会長、在宅緩和ケアで40年の蓄積を持つ小笠原文雄(おがさわらぶんゆう)先生に、ベストセラー「おひとりさまの老後」の上野さんが67の質問をなげかける。「最期まで家にいたい、家で死にたい」と願い、安らかな「在宅ひとり死」を迎えることは、おひとりさまに可能なのだろうか。可能であるとしたら、どんなことを知っていたらいいのか。具体的な制度の利用や遭遇する困難への対処の実例を教えてほしい。生まれることと違い、死ぬことはタブー視され敬遠されがちなこと。しかし、死亡率100%。「生まれる所は決められないが、死ぬ処は自分で決める」これは、在宅ひとり死の心がまえの一項めである。
「在宅ひとり死」は孤独死ではなく、「希望死・満足死・納得死」だと思います。「ひとりで死ねる。ひとりで死んだっていいんだよ」ということを日本のみなさまに知っていただければ幸いです。(本文p.225)
日本人の死に場所が自宅から病院へと逆転したのは1976年のことだそう。救急車で病院に担ぎ込まれ、延命治療を受けることは、はたして本人の希望か、それとも家族のエゴか。「なにを非常識なこと言ってるの?」と思われたなら、ぜひこの本を読んでほしい。知ってほしい。残された日々を、自分の思うよう、満足がいくよう、納得できるように過ごすにはどうしたらいいか、周囲の人はどんな心がまえで見守っていけばいいか。命の尊厳、生きることとは、死に逝くこととは。独りではなく、自分の大切な人と向き合って語り合ってほしい。
「最期まで家で暮らしたい」その願いどおり、満足し、納得して死ぬこと、だれにも看取られなかったとしても、本人の希望がまっとうされたとしたら、その生き方、終焉は喜ばしいものであるといえるのではないだろうか。
堀 紀美子
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http://wan.or.jp/reading/?p=7513
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