2013.04.29 Mon
愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所に勤務する大学職員、石河敦子です。
今年度、研究所が取り組もうとはじめた一大プロジェクトが「にじいろちらしずし」と命名されました。先日立ち上げたばかりのフェースブックのページに公式の説明をのせておきましたが、こちらではいかに「にじいろちらしずし」がはじまったのかについてご紹介します。
ジェンダー・女性学研究所を訪れる学生の大半は、ここを拠点に活動する学生らで組織するジェンダー研究会「コアルック」のメンバーです。研究所のスタッフとしてミーティングに立ち会ううちに、彼らの「恋ばな」からは既存の恋愛論に対するアンチテーゼがぽんぽん飛び出してけっこうおもしろいということ、ヘテロなカップル主義からしか発想できない自分にも気がつくようになりました。
恋愛だけではなく、例えばセクシュアル・マイノリティに関する世間の誤解がはなはだしいというような話も聞かされ、わたし自身その誤解してる世間の1人であることを自覚したり、セクシュアリティやジェンダーについて語り合えば合うほど人の多様性が見えてくることに驚いたりもしていました。
そんな話を同僚で映像作家の間谷純さんに伝えたところ大変興味を持たれ、「コアルック」のメンバーたちに一緒に映画を作ろうと呼びかけてくださいました。じつはそれより少し前から研究所ではジェンダーに興味を持ってもらえそうな教職員に声をかけ「恋愛研究会(仮称)」をはじめていました。ジェンダー論へ入るには恋愛が易しいテーマだろうと考えたのですが、さにあらず、研究としてはいっこうに進展をみず、行き詰っていたころ間谷さんの映画案が浮上したのです。
恋愛研究会に参加されていた角田達朗先生は大学で主に演劇と漢文を教えていますが、演劇界では劇評を書き、自らの脚本・演出で公演を主催することもあります。その映画のコンセプトに非常に興味をもたれ、それなら大学の理念「違いを共に生きる」にそった研究プロジェクトにできるのではないかと提案してくださったのです。間谷さんがちょうど別の映画のプロジェクトを開始した時期と重なったため、角田先生が関わってくださるならば、学生たちとは映画ではなく演劇を作ろうということになったわけです。
この春、研究プロジェクトは愛知淑徳大学から助成を得られることが決まり、演劇のお稽古も始まりました。練習内容とプロジェクトの進行については「にじいろちらしずし」ブログをごらんください。
ここ「つながるWAN」でも時々、スタッフ視点の裏話などをご紹介していきます。
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