みなさん、パブリックコメントを書いたことがありますか?
難しいことは何もありません。
パブコメは、いまではメールでも出すことができます。ひろく「意見を募集」するのですから、そのコメントは重視される(はず)です。とくに多くのパブコメが集まるという事実はとても大事なので、気軽に書いてみましょう。件数は多いほうがいいのです。
今回は、養育費履行確保・離婚後の子の引渡しに関する民事執行法改正についてのパブリックコメントについて。
「民事執行法の改正に関する中間試案に関する意見募集」
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300080159&Mode=0
パブリックコメントは、住所(市区町村まででOK)、氏名、年齢、性別,職業を記入の上(差し支えがあれば,一部の記載を省略しても構わないそうです)で、メール、ファックス、郵便で出せます。
宛先
法務省民事局参事官室
・郵送:〒100-8977
東京都千代田区霞が関一丁目1番1号
・FAX:03-3592-7039
・電子メール:minji202@i.moj.go.jp
メールが便利ですかね? パブコメには、「第1 債務者財産の開示制度の実効性の向上について」など、どれについてかの文言を入れる必要があるそうです。また長文の意見を提出する場合には、「集約作業の正確性」のために、意見の本文だけではなく、その「要旨を」各項目の冒頭などに書いて欲しいとのことでした。
それではまず、養育費についてなどで書いてみましょうか。今回の法改正では、裁判で命じられた養育費や賠償金などを支払わない債務者対策として、裁判所が金融機関に債務者の預貯金口座の有無や残高を照会する仕組みが検討されています。
現在養育費をもらっている母子世帯は、2割程度です。養育費の不払いが横行する背景には、義務者の勤務先や口座がわからなければ強制執行をかけることができないという制度の欠陥が指摘されています。今回の法改正では、養育費の不払いを減らすため、裁判所が金融機関に債務者の預貯金口座の有無や残高を照会する仕組みが検討されています。しかしそれだけでは不十分です。ひとり親家庭子どもの貧困率は50.8%を超え、母子世帯の82.7%が暮らし向きを「苦しい」と答えています。
家庭環境に関わらず、すべての子どもたちの可能性とチャンスを閉ざさないためにも、養育費履行確保の強化を訴えていかなければなりません。
1行でも2行でもいいので、是非パブリックコメントを出してください。
**参考までに兵庫県のパブコメ書式です。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks26/documents/03_ad.pdf
この兵庫県のパブコメではご意見・ご提案のほか、「困った事案」なども書いてほしいとあるので、養育費のパブコメにも「困った事案」などを書いてもいいかもしれません。
次のフォーマットを、コピペして(名前などはきちんと自分のものをいれて)使ってくれていいです。
***
メールアドレス: minji202@i.moj.go.jp
タイトル:「民事執行法の改正に関する中間試案に関する意見 債務者財産の開示制度の実効性の向上について」
本文:
法務省民事局参事官室御中
民事執行法の改正に関する中間試案に関する意見
第1 債務者財産の開示制度の実効性の向上について
住所:東京都千代田区在住
氏名:ぱぴこ
年齢:18歳
性別:女性
職業:大学生
意見(ここは自由に書いてください。困った事例などをいれていいそうです)。
財産開示申立に必要な債務名義の範囲は、少なくとも「養育費の公正証書」までは、拡大すべきであると思います。
その理由としては、協議離婚をするとき、両親の話し合いで養育費などの合意ができた場合、行政を含め様々な相談機関では、公正証書を作るようにアドバイスされます。
なぜなら、話し合いで合意ができているのに、家庭裁判所での離婚調停などをすることは、費用も時間もかかって利用しにくいからです。このような事情があるので、費用をかけて執行力のある公正証書まで作成した両親のあいだでは、養育費の支払いに対する強い責任と、受け取りに対する高い期待があります。
また、養育費は離婚後の子どもの生活に必要なもので、養育費の不払いは社会的にも大きな問題となっています。民事執行法では、養育費については、差し押さえ範囲の拡大や将来の養育費に対する特例もあり、養育費の重要性から、通常の支払い義務とは異なる扱いがすでにされています。
こうしたことから、養育費に限っては、公正証書があれば財産開示できるようにすべきです。
■ ぱぴこ ■