7月1日開催のWAN上野研究室のゼミは書評セッションでした。
参加者のレスポンスカード(レスカ)です。

・親業は、本当に親業があるのだろうか…。育児の社会化は何だろうか。親・血縁だけでなく、話は尽きない課題でした。
・子育て規範って、結局、誰にとってのものなのだろうか。子育ての社会化が進まないのは、男性(おっさん世代)が子育てしてこなかったからだと思います。
・子育てにお金をかけようとしないこの国は、滅んでしまうと思いました。
・苦労して子育てしている育ての母に反抗し、落ち着いた頃に実の母に会いたい、会ったという番組があった。育ての母の、さみしそうな顔が忘れられない。
・「養子縁組したい」「子どもが欲しい」「子育てしたい」そう思う理由は何か?上野先生の「子育てを密室にしない」ことに賛成。
・かおりさんへ:当事者としてのお話、有難うございました。大変、勉強になりました。昔より現在の方が、養育する側への縛りがかえって強くなっているのかとも思いました。
・野辺さんへ:研究が深化され、真摯に向き合っておられるお姿に励まされます。益々のご活躍を願っております。
・今日はコメンテイターが様々な角度からの発言だったので、ゼミの拡がりを感じました。当事者からの貴重な発言があり、奥行きが一気に深まった。沢山の問題提示があり、興味深かったです。
・「血縁」や「出自」、民法や行政手続き上、こうしたことの呪縛は弱くないと痛感した。
・「日本人」と「血縁」に関して、徳川の世の養子や高群の「世界の家族化」、生殖感はどうしたんだ?、という印象をもちました。
・かおりさんへ:当事者としての貴重なお話を聴かせて頂き、有難うございました。
・野辺さんへ:「血縁」やそれを重視しようとしている制度について、様々な問題が存在することに気づくことができました。「血縁」とは何か、どうやってその言説がつくられていくのかが浮かび上がってくる、大変刺激的な発表でした。有難うございました。
・血がつながっていることを常に意識していないのに、子どもを愛しく思うのはなぜなんだろう。すくすく伸び育つ環境は、みんなで考えていくことなのだろうと思いました。
・「普通の家庭」で育ちましたが、小学生の頃から、母から父の悪口を聞かされ、「等身大の親」を見せつけられた経験を、今も言語化できないでいます。
・野辺さんへ:興味深く、聴きました。血縁や正しい親への神話や言説、規範について敏感に考えていかねばならないなと思いました。
・かおりさんへ:自分の中にも「望まれて生まれてきた」というような規範や神話があると気づかされた。

概要はこちらです。

養子縁組の社会学―<日本人>にとって<血縁>とはなにか

著者:野辺陽子

新曜社( 2018-02-20 )