
浅倉むつ子(あさくら むつこ)最終講義 2019年1月17日
授業名 「雇用差別と法」
タイトル 「労働法の『女性中心アプローチ』~ジェンダー法との架橋を求めて~」
日時 2019年1月17日(木)16:30~18:00
場所 早稲田大学早稲田キャンパス8号館106教室
退職年月日 2019年3月31日
専門分野 労働法、ジェンダー法
私は、労働法とジェンダー法を専攻しています。既存の労働法は、近代市民法のアンチテーゼとして「労働者」に「承認」を与えましたが、その労働者とは男性モデルであり、ケア労働を担う女性は周縁的な存在でしかありませんでした。私は、ジェンダー法学との出会いによって、女性労働者の経験をモデルとする、労働法の「女性中心アプローチ」を提唱するようになりました。
この最終講義では、私が「女性中心アプローチ」にたどりついたプロセスと、このアプローチを応用して取り組んでいる、「包括的差別禁止立法の研究」と「かえせ☆生活時間プロジェクト」について話しました。
研究は孤独な仕事だと思っていました。しかし、最終講義を準備するなかで確信できたのは、私のつたない研究の社会的な意義を高めてくれているのは、裁判の原告の方々や、それを支えて社会運動・労働運動に携わってきた多くの人々だということです。研究は、未来の社会をつくる共同作業でもあるのですね。
【参照ファイル】最終講義に使用したレジュメは、こちらからダウンロードできます。
プロフィール
1948年10月 千葉県館山市生まれ
1967年3月 国立学芸大学付属高校卒業
1971年3月 東京都立大学法学部卒業
1979年3月 東京都立大学大学院社会科学研究科基礎法学専攻博士課程 単位取得退学
1979年4月 東京都立大学法学部助手、その後、講師、助教授を経て、1991年 教授
1993年9月 博士(法学)(早稲田大学)
2004年4月 早稲田大学大学院法務研究科教授、東京都立大学名誉教授
2003年~2014年 日本学術会議会員(第19期~22期)
2003年~2005年 日本労働法学会代表理事
2007年~2009年 ジェンダー法学会理事長
受賞歴
1998年10月 「婦人労働者の権利-その理念と構造」で第1回野村賞
1991年11月 『男女雇用平等法論-イギリスと日本』(ドメス出版)で第11回山川菊栄賞
2006年10月 エイボン教育賞
2017年5月 『雇用差別禁止法制の展望』(有斐閣)で第9回昭和女子大学女性文化研究賞
主な著書
『男女雇用平等法論-イギリスと日本』(ドメス出版、1991年)、『均等法の新世界:二重基準から共通基準へ』(有斐閣、1996年)、『労働とジェンダーの法律学』(有斐閣、2000年)、『労働法とジェンダー』(勁草書房、2004年)、『雇用差別禁止法制の展望』(有斐閣、2016年)。
慰安婦
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セクシュアリティ
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身体・健康
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高齢社会
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性表現
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