
私は、ジュルス・マークアート、77歳のアメリカ人女性です。2024年10月に高齢退職者コミュニティに移り住みました。統合的なケアシステムを持つコミュニティ(CCRC)です。
ここCCRCは、65才以上の中間階級層の成人のためには人気のある選択肢で、入居中の高齢化につれて必要とされる、高いレベルの、例えば、生活支援、認知症、長期の介護ケアが用意されています。入居者は実質購入金額を支払い、住む場所によってその90%が払い戻されます。あらゆる維持管理、ハウスキーピング、食事のための定期的月ぎめ料金が要ります。

私は退職した社会科学調査者で、夫は2012年に亡くなりました。子どもはおらず、私の高齢化につれてケアしてもらえる家族もいません。で、私は今後に残された日々のために必要なケアのある退職者コミュニティに移ることを望んでいました。そこで故郷から600マイル(ほぼ1,000KM)も離れたアッシュビィ・ポンズに引っ越すことをきめました。ここは大きなワシントンDCに近くそこでの文化的環境に触れられます。
アッシュビィ・ポンズは大学のキャンパスのような仕様になっており、18棟の複数階入居者用ビル、8つのレストラン、プール付きの2つのエクササイズ施設、映画や何かの企画用の講堂それに社会的、文化的の多様な活動用の沢山の集会所があります。
大学の教員であった夫と私は、32年の結婚生活で様々なところを旅してきました。上野千鶴子さんと私は40年来の友人でアメリカ、日本、メキシコ、ギリシャなどを一緒に旅してきました。
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「死別シングル者の冒険:退職者用統合的なケアシステムを持つコミュニティへの引っ越しの記」
ジュルス・マークアート
No.1: ヴァージニア州民になる
私はいまや晴れてヴァージニア州民です。ヴァージニア州の運転免許と選挙人登録カードを持たされて。二匹の女王蝶のついたケンタッキー州の免許証を諦めねばならなくなりました。で、野暮なミツバチというか、女王きどりの燕のしっぽ様の蝶というか、色鮮やかな「保護授粉昆虫」のハミングバード証に置き換えられたのです。
アッシュビィ・ポンズというわが村の、自律的な約2千人が住む区画の一つに私は住んでいます。マジョリティはほぼ同族といえる我々:同じような年齢、人種・民族、そして社会経済的立場がまあ同じ(SES)。日中なら販売部、食事サービス部、清掃部、ケア部、一般的サービス部で働くスタッフを通して年齢、人種、民族の多様性がわかるのですが。4人の医師、CVS薬局、それに銀行が構内に設置されています。
わが村には、3つの大きな近隣棟があり、18棟、各棟4,5階のビル群が建っており、2008年に開所されました。各ビルは独特な名前を持っており、レンガ作りの正面はそれに調和する外壁色に塗られています。大近隣棟の一つの居住区には鳥にちなんだ名前がついています。私の区画の棟の二つは、木から取られており(つまりマグノリア・プレイス、桜・スクエアーで、私のところは柳・クロッシング)三つ目はヴァージニア州の「青い橋」にちなんでいるという具合。住民は、レストラン、ジム、集会ができ活動場所のあるクラブハウスを中心に動き回っているのです。すべてのビルは、端から端まで領域内で散歩できるように、草に覆われた仕切り壁の散歩道に連結しています。
アパートの写真をつけておきましょう。私のデスクや居間から村の広場と思える場所が見えます。そこは近隣棟2および3棟用の活動センターといえますね。この美しく設計されたエリアは長年にわたり、木々とか美しい平原のまま放置されてきました。いまや草木のないこの地域はの冬ホリディシーズン中、ライトアップされます。


我が村は、ロウドウン郡の東部、アッシュバーンという結構大きな都会にあります。飛び地にはまるでゴシック式の建物のように低く抑えられ、何ともいいようのないたくさんのビルに囲まれています。世界中のIT活動75%がこれらのセンターを通じて行なわれていると言われています!!そんなことがあり得ます?ひょっとしてアメリカIT活動の75%なら、ですが?!
私はホールで行き交う人々から、ここに住んでいるのか(最低年齢65歳)またはここにいる親御さんでも訪ねている娘さんかと聞かれています?!いろいろな活動で会う人たちからです。幾人かはできれば友人になれるかもとか親族のような一人二人が見つかるかもしれませんね。ノースカロライナ州からの新しいご夫婦家族がサマーと名ずけたかわいい黒の子羊を持っており、両親が出かけるときには(娘さんはこのぬいぐるみの子羊を持参して)一緒に散歩します。私は朝のウオーターエアロビクス、体のバランス、ストレッチのクラスに入りました。入居者の企画した(例えば歴史、科学、以前の平和部隊、民主党の中の進歩派等の)興味深い講演にも出ます。幾つかはオーシャー生涯学習と似たようなものです。昨夜は国際的に知られているアイルランドの映画「静かな少女」をクラブハウスの劇場で見ました。1月からは週一の瞑想、ジャーナリズムクラスを始め、うまく暮らせるための仲介グループや読書クラブも行きます。明日は入居者と一緒に地下鉄にのってワシントンDCのナショナル・ギャラリーでの印象派絵画展を見に行きます。1月にはケネディセンターでの「ピィの人生」劇のためのグループ旅行があります。当地発の、ワシントンDCへ行くたくさんのグループ旅行が企画されるでしょう。
というわけで少しづつ慣れてきています・・・
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No. 2に続く・・・
No.2 わが村の雪の日々(アシュビィ・ポンズ#1)
原文:"The Adventure of An Older Widowed Woman: Moving into a Coordinated Care Retirement Community" --- No.1: Becoming a Virginian ◆ Jules Marquart
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翻訳:河野 貴代美