上野研究室

views

3621

ぜひ読んでみて! 超個人的・おすすめ上野本ガイド 〈2/5〉

2014.08.08 Fri

♫講談社の編集者・浅野聡子さんが選んだ上野本を紹介するシリーズです♫

はじめてしっかりと読んだ上野本が今回の『女たちのサバイバル作戦』で、そのハードさ、専門用語パンチに私には上野先生の本は理解できないのかも・・・。と思った方も多いかもしれませんが、ちょっと待った! ウエノ本は、ハード・ソフト多種多様。そして対談本など、掛け合わせで見えてくる上野千鶴子の表情も万華鏡のようにくるくる変わるのがその魅力です。読まないなんてもったいない。多くの著書のなかでも、フェミニズム初心者が楽しく読めて、しかも役に立つ、“とっつきやすい”ウエノ本5冊をご紹介します。

【女って生きにくい、と悩んだら】

女ぎらい ~日本のミソジニー~ (紀伊国屋書店刊 2010年)

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.

 

「ミソジニー」。この言葉の意味を知ると、上野本はぐっと理解しやすくなるかも。

直訳すると、“女ぎらい”。わかりやすく言うなら”女性蔑視”。

ミソジニーの男には“女好き”が多い。つまり、女性を性の対象にのみ貶めて、女という記号に単純にエレクトすることが“ミソジニー”。電車の中吊りに公然とビキニ姿の女性のの写真が掲載され、女性の事件が起これば、やたらその美醜で事件性が語られる日本は、まさにミソジニー社会、といえるのかもしれません。

ミソジニーが複雑なのは、この感情が男から女へ、のみではとどまらないということ。

母親が、自分ができなかったことを実現する娘に嫉妬し邪魔をするのもミソジニー。父親に隷属しながら、自分を支配しつづけようとする母親に対する娘のミソジニー。

結婚や出産、仕事など、取捨選択、格付けが細分化したからこそお互いを監視し合ってしまう、女同士のミソジニー。

乱反射するミソジニーがこれでもか! と詰め込まれたこの本は、読んでいると正直、心がザラザラしてきます笑。ウエノ本のいちばんの魅力は、このように、疑問にも思っていなかったことをあぶりだしてくれる、蒙を啓くパワー(なかば無理やりに!)かもしれません。






カテゴリー:近刊案内

タグ:女性運動 / / フェミニズム

ミニコミ図書館
寄付をする
女性ジャーナル
博士論文データベース
[広告]挑戦するフ>ェミニズム
> WANサイトについて
WANについて
会員募集中
> 会員限定プレゼント
WAN基金
当サイトの対応ブラウザについて
年会費を払う
女性のアクションを動画にして配信しよう

アフェリエイトの窓

  • 芸能界を変える たった一人から始まった働き方改革 (岩波新書) / 著者:森崎 めぐ...

  • 朝鮮料理店・産業「慰安所」と朝鮮の女性たち 改訂版 / 著者:高麗博物館朝鮮女性...

  • 「ビックリハウス」と政治関心の戦後史――サブカルチャー雑誌がつくった若者共同体 ...

amazon
楽天