はじめまして! WANミニコミ図書館でミニコミ収録などのお手伝いをしている柳原恵と申します。
私は現在、南米チリの首都サンティアゴで暮らしています。家族構成は夫と2歳の息子、そして9歳と12歳になる三毛猫(日本出身)。
天文学を研究している夫の仕事の関係ではじまったチリでの生活ももうすぐ1年になるところです。

冬の早朝のサンティアゴの街並み
海外旅行や出張から帰国するとき、もしくは私たちのような海外在住者が一時帰国するとき、結構悩むのがお土産ですよね。
チリといえば世界有数のワインの産地ということで、かつてはワインがお土産の第一候補でしたが、近年は日本でも知名度があがり、かなり入手しやすくなりました。
重くてかさばるワインビンを、手荒と評判の南米路線の荷物の扱いに耐えられるよう厳重に厳重に梱包し、地球を半周してわざわざ運んだのに、日本に着いてみたら「あれ…近所のスーパーで売ってる…しかも安いし」などという悲しい結果になりかねません。
そこでこのコラムでは、日本ではあまり手には入らないけれど評判のよかったチリ(時々その他ラテンアメリカの国々)のお土産をご紹介したいと思います。
◆アンデスはジャガイモの原産地
さて、第1回目に取り上げるのはポテトチップス「Tika(ティカ)」です。

(Tika公式サイトより。転載許可取得済)
ご存知の通り、ジャガイモの原産地は南米のアンデス山脈周辺。
このTika は、チリ南部原産のさまざまな種類のイモ類を100%使って作られたチップスです。
日本では薄茶色のものが主ですが、南米では一口にジャガイモといっても色も形も実に多様。

右のTikaはチリ南部のチロエ島のジャガイモを使ったチップス。
島のジャガイモ農家さんが手作業で収穫したジャガイモを使用。
当地では約300種類(!)ものジャガイモが栽培されているそうです。
パッケージもなかなか洒落ていて、世界遺産にも登録されているチロエ島名物のウロコ状の家の壁がデザインされています。

自然の色味を活かしたTikaは、無着色なのにこんなに鮮やかでカラフルなチップスです。厚みがあってしっかりとした歯ごたえです。
味の方は、化学調味料なし、アンデスのピンク岩塩や海の塩を使った塩味、メリケン(チリの先住民マプチェの香辛料)味など。
チップスですが油っこくなく、どれも素材の風味を活かした薄味で、我が家の子どもの大好物です。保存料などの添加物がないのも嬉しいです。

(Tika公式サイトより。転載許可取得済)
そのままワインやビールのおつまみにしてもいいし、ソースにディップしたり、砕いてグリーンサラダに散りばめても◎
HPにはいろいろな調理例が載っていました。
◆創業者は3人の子どものお母さん
このTika、今夏の一時帰国のお土産にしたのですが、WANミニコミ図書館の皆さんにもお渡したところ評判がよかったことがきっかけでこのコラムを書くことになりました。
コラムの依頼を受け、改めてTikaについて調べてみたところ、Tikaを作っているのはチリ人女性がはじめた企業でした。
創業者・CEOのカロリーナ・エチェニケさんは、チリ国内では起業家として評価され、2010年には35歳で女性若手起業家賞を、2016年には女性起業家賞を受賞。3人の子どもを育てている母親でもあります。
「チリのスナック市場に革命を起こそう!」とはじまったTikaの開発。
原材料には100%ナチュラルなものを使用。美味しい製品作りを通じて、チリの「生物学的遺産」である種の多様性を保全したい、そしてチリの「隠された宝物」であるさまざまな種類の農作物を守ってきた小規模農家をエンカレッジしたいという理念をかかげています。
環境保護にも気を配り、チップスの生産過程で出た廃油はバイオディーゼルに、野菜クズは公共緑地の堆肥として使われているそうです。

チリのジャガイモ畑(Tika公式サイトより。転載許可取得済)

新商品も次々登場(Tika公式サイトより。転載許可取得済)
2016年には15ヶ国に輸出され、チリのスナック市場の6%を占め、40%の成長率を達成。公式サイトによると、ブラジル、英国、アメリカ、ニュージーランド、アラブ首長国連邦、中国、韓国などにも輸出しているとのこと。
ちなみに日本発売の予定は?と社長のカロリーナさんに尋ねたところ、以前商談のために東京まで行ったことがあり、現在も取引先を探しているそうです。
もし世界のどこかで見かけたら、ぜひお手にとってみてください。
ジャガイモのほかに、ビーツやサツマイモなどのチップス、ポップコーンもあります。大きなサイズのほか、お土産向きの小袋サイズもあります。
*エッセイコーナーで、ただ今柳原さんが「南米チリ・サンティアゴ見聞記」を連載中。あわせてご覧ください。
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商品名 :Tika(ティカ)
公式サイト: http://es.tikachips.com
場所:チリ国内のスーパーマーケットやデパートの食品売場などで購入できます。
値段:1990~2990チリペソ(約 350~520円。2017年8月29日現在)
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